27 およそ1.5倍らしい。
「つまり、あなたたちはキリスト教の信者なの?」
クリスマスの説明を聞いたアリスが僕達に尋ねる。
「いや、まったく」
僕たちは首を横に振った。
「理解し難いわね、信者でも無いのに宗教行事をするの?」
などと、アリスは呆れたような顔で僕たちを見る。
「まぁ僕の国では仏教とキリスト教と神道の信者を合わせると国の総人口を超えるとかいうくらいだからね」
「なによそれ」
「さらには実際に街行く人に信仰している宗教があるか聞くと無いって答える人が7割って話もあるね」
「意味がわからない」
神社に初詣に行くだけで信者扱いになるとかいう話もあるくらいだからね。
信者っていう概念が極めてアバウトなんだろう。
まぁ、宗教談義をする気はないんだ。
「とにかく、クリスマスは冬のお祭りの一つ、っていう程度の認識でいいよ」
「なんというか、あなた達を見ていると本当に色々と考えさせられるわね」
アリスはそう言ってため息を吐く。
その時だった。
「リア充爆発しろ!」
突然、ひとみが叫び声をあげた。
「ふぇっ!?」
大声にアリスが驚き、頭を抱えてしゃがみこむ。
「どうした、突然」
「電波?」
いや、疑問形で聞かれても困るが。
変な電波を受信しないでほしい。




