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20 天変地異
スマホの地震速報のアラームが鳴る。
あ、地震だ。
おお、結構大きいな。
震度4くらいかな?
「な、何事ですの? 何が起こっているんですの!?」
おや、アリスがめっちゃ取り乱している。
あれか、彼女は地震のないところから来たのか。
うん、まるで世界の終わりが訪れたかのような悲壮な顔をしているね。
「あ、あなた何でそんな平気な顔でいられますの? 天変地異が起きているんですわよ!?」
確かに天変地異には違いない気もするが。
「これは地震という現象でね、ここでは大なり小なりこういうのがよく起きるんだよ、この程度の規模なら数年に一度は来るかな」
「まるで世界の終わりが来たかのようなこの恐ろしい現象がこの程度? しかも数年に一度は来るですって? 信じられませんわ」
アリスは怯えた様子で僕の腕を掴み、プルプルと震えている。
まるで小動物のようだ。




