第1話 俺の読んできた物全部そうやってできてたの?
「いやぁ~しっかし妹物は最高だわ。妹萌えだわ。」
俺は高校に通う学生、佐伯 メイ。
ちょっと人とは違う性癖はあれど共有できる仲間はいるし別にはぶられてるわけでもないしボッチでもない。特に不細工でもないし外見だけみれば善良な男子高校生ってわけよ。
そんで、隣のこいつはその趣味を共有できる仲間()。
「デュフフ。拙者には理解できないでござるな。妹などいるにただ罵倒と飛ばしてくるだけの下等な単細胞でしかないのでござる。女の子はツンデレに限るでござるよ。」
「お前には妹がいてうらやましいよ、なんで妹属性の俺に妹がいないんだよ。嗚呼、神って奴は・・・」
「拙者にも何故ツンデレの彼女がいないのでござるかね。」
「死ね。氏ねじゃなくて死ね。」
「ところで、今日の葵殿はしつこかったでござるな。メイ殿に付きまとってくるから拙者にとっては迷惑でしかないでござるよ。」
「幼馴染属性ってやつか?まぁ興味ないわ。パスパス。」
今日の終わりの鐘がなってから1時間俺たちは屋上にいた。
ここは俺たちにとっての宝島。
俺たちにとっての宝物は他の奴に見つからないように屋上菜園の用具入れの中に隠してある。その宝物、それは俺たちが夏に汗水たらして追い求めた、そう。
ハニーたちの薄い本。
「昨日から決めてたんだよ今日はこの○これの薄い本を読むってな!!」
「まて、それは拙者も同じ。いざ尋常に勝負。うぉりゃー!!!」
「うぉっ、やめろ離せ。きもい。くさい。」
「はぁはぁ、この壁際その本を渡さないというのならこの屋上から身を投げるほかなし、その覚悟があるのでござるかねぇ・・・」
「「こら、あんたたち!!!!やっと見つけたわ。危ないでしょ、しかもなによその手に持っているものは!!!」」
「あ、あ、あ、あ、葵殿・・・!!!」
「うわっっ・・・!!」
そのとき俺は下に地面がないことを感じ始める。
その後、自分を打ちつける風は増していく。あぁ、終わった。人生同人誌によって終えられた。
ものすごい衝撃のあと自分の中から暖かいものがあふれ出すのがわかる。
目の前が真っ白になりうえから何から聞こえる、意識とは裏腹に生きたいという気持ちが増していく。
次の瞬間、自分が扉の前に立っていることを認識できた。
「嗚呼、これが天国か。」
扉を開けると人間のような中年男がディスクに座っていた。
「はい、こんにちわ~。あなたね。今死にましたよ。それでちょっと相談というか強制なんだけど
君、異世界に転生されることになったからね。ちょっと驚くかも知れないけどこれ最初みんなそうだから。」
「ちょっとまってくれ、あんた誰だよ。神様? 転生ってあの最近よくある奴?」
「そうそう。私は神様で転生はあの最近よくあるやつだよ。」
「おぉ、願ったり叶ったりじゃねぇか。ちょっと痛かったけどまぁいいことってあんだな。神様さすがだぜ。んで、なによ俺の転生されるとこにはどんな子いんのよ。妹キャラとかいんの?」
「あぁ、いるいる。めっちゃかわいい子がね~」
「あぁもうまてねぇよ、んで俺はチート能力かなんかあんのか?嗚呼、もう妹キャラとラブラブできるなんて待ちきれねぇよ。」
「はぁ?、あぁ、言っとくけど君が転生するの、主人公に落とされるほうね。君は選ばれし者じゃないでしょ。君はヤンデレ係。」