番外編・酒場の料理を作ってみよう・その2
この話はエリサの酒場の話の中に出てくる料理の作り方を説明したものです。興味のない方は飛ばしていただいて問題ありません。
早々と第2回目やって来ました〜パチパチ!
「前回エリック君にトマトソースを教えてとお願いされていたので、今日はトマトソースを作りたいと思います。
このソースは基本中の基本、そして、様々な料理に使われるので覚えておくと料理の幅が一気に広がりますよ〜」
「はい、よろしくお願いします先生!」
「では……ん?なに?エリック?」
「先生目が赤くて腫れぼったいですけど泣きました?」
「…っ! ないてません! 玉ねぎ…よ、た・ま・ね・ぎ…」
「寝不足ですか?眼の下にクマも…」
「ありません!」
「………」
「ギロっ!」
「……はぃ…」
「ではこのトマトソース、やっぱり買ってきたものと作ったものとでは一味違います。できることなら自分で作りたいですね。それに、これはそのままでもソースにもなるし、煮込み料理やパスタはもちろん、ドレッシングに混ぜても使えます。ぜひ覚えてくださいね。」
「はい!」
「まずは玉ねぎの皮を剥いて…そうねぇ8当分くらいでいいかな、適当にザクザクっと切ってください」
「うう、皮を剥いただけで涙が…」
「ウンウン頑張ろうねエリック!」
「にんにくも皮を剥いて半分に切ろうかな」
「はい」
「次はこれをオリーブオイルでゆっくりと炒めていくの」
「はい、火加減はこれくらい?中火くらいですか?」
「そうねぇ、これは鍋の大きさや厚みで変わってしまうんだけど、店の鍋は厚みがあって大きいから中火くらいでいいかな、でも家で使うような小さくて薄い鍋だと焦げやすいから気をつけてね。あとフライパンは焦げちゃうから使っちゃダメよ」
「はい、えーっっと、このまま混ぜていればいいんですか?」
「初めはたまに混ぜるくらいで平気よ玉ねぎの水分がなくなってくると焦げやすくなるから少し弱火にしてこまめに混ぜるといいわね」
「あ、甘くていい匂いがしてきました」
「うん、いい感じね。これくらい玉ねぎがトロトロになったら市場で買ってきたトマトの水煮をドバドバっと入れてちょうだい」
「生のトマトじゃないんですね?」
「うん、生のトマトは季節によって甘みが違うから美味しいのが作れないときがあるの、これはトマトが美味しいときに収穫して水煮にしてあるから一年中美味しいトマトが使えるの、だから私はこれを使うのよ」
「へ〜、これならいつも同じ味になりますね」
「次はこのトマトをヘラとかで潰して、香りをつけるためにバジルをいれて少し煮てちょうだい」
「潰してから入れてもいいんですか?」
「うんどちらでも平気よ」
「何分くらい煮るんですか?」
「10分も煮ればOKね、途中で味見してバジルの香りが強かったら途中で取ってしまってもいいわ」
「先生これくらいでどうでしょう」
「うん、いいわ!それじゃぁそれを漉してちょうだい」
「え?こす?」
「そうそう玉ねぎとトマトの皮や種は邪魔だから少し粗めのザルとかでいいからね」
「はい…あつっ…」
「ん〜相変わらず不器用なエリックくん、漉すときはソースが跳ねやすいから落ち着いてやってね」
「…はい〜…このザルの中の玉ねぎとトマトは押し潰していいんですか?」
「うん、押し潰してキレイにこしてね、その方が味が濃くなるのよ」
「はい!」
「おお、できました!赤くてキレイなソースです」
「うんうん、いい感じね、ほんのりバジルの香りもしているわ、これは色々な料理のベースになるから使う用途に合わせて塩味や胡椒などを足して使ってね!」
「はい、ありがとうございました!」
「あの〜エリサ先生、私にも教えてください」
「あ、ゴメンねセヴィ、次はとっておきのやつを作るからその時はセヴィにお願いね」
「とっておきですかっ!! はい楽しみにしてます!」
トマトの水煮 400g
にんにく 1片
玉ねぎ 1個
オリーブオイル 40cc
バジル 1〜2枚