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酒場のエリサ  作者: smile
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これで完結です。

ルイスはラージュに着くと同時にバルサの指示によって姓を変えていた。そして新たに住民の登録をおこなっている、もともと信仰心もなかったため洗礼名も無くした。もちろんそこに元王族という記述はされていない。

そしてエリサも新たな住民の登録をし直し、ルイスと結婚をする事で姓も変わった。もちろんルイスと同じように洗礼名も無くしている。


ルイスの元王族という事実はすでに知れ渡っているため隠すことはできないが縁を切ることはできる。そして今のエリサからスタンフィード家との繋がりを示すものは一つもなくなった。今後不審に思った人間が詮索をしたとしてもこの事実を知るわずかな人間が口を開かなければ表に出ることはない。





「バルサ!」ラージュの屋敷で前国王アルドフ三世が酒場の余韻に浸りながら葡萄酒を口にしている。


「はっ」


「なぁお前にお願いがあるんじゃ。ルイスとエリサ、あの二人のことを頼む」王族という立場というより1人の親として優しい顔を見せるアルドフ三世「ルイスはもう王族ではない、ただのルイスだ。じゃが今の王、兄のレミにもしものことがあった場合、世間はルイスの存在を思い出すであろう。リュカは賢く切れるが人の上に立つような性格ではないしそんな人望もない。ミレーユはレミに劣らず良く出来る!女帝ということもありじゃがあいつは人を動かす前に自分が動くタイプじゃ、小さな国ならまだしもそんなやり方では先は見えとる…

まぁレミがこの国をこのまま安定させる事ができれば何も問題は無い、だからあの二人が今後、国の事情に振り回されんよう守ってやってくれ。わしらも、もう二度とラージュへ足を踏み入れることはしない。寂しいがこれでは我が子とは一生のお別れじゃ…」そういうと軽く頭を下げる前国王。隠居したとはいえ王族には変わりないし未だその発言や行動の影響力は大きい。そんな前国王が頭を下げるなんてあまりにも畏れ多い。


「そんな、頭を上げてください」バリエは慌てて歩み寄る。


「それと、分かったことがあるんじゃ」その深妙な趣に息を呑むバルサ「エリサのことじゃ。わしも気になって調べたんじゃが今から約60年前にスタンフィード家の当主が国王に反発して出奔している」


「な?」


「生き残ったトランタニエの貴族の中にスタンフィードと親交の深かった者がおってな、まぁ其奴を探し出すのに苦労はしたが、おそらくは真実じゃ。名をマルク・ハッセ・スタンフィード。当時のスタンフィード家には兄弟や子供もいなかった為スタンフィード家の直系はそこで途切れておる。スタンフィード家は甥のアルヴィンを当主に据えることで今の地位を守ってきたらしい。おそらくマルクはラージュで名前をエリアスと変えている、その名の記録がこのラージュのどこかにあるはず、そうでなければエリサがエルを名乗ることは不可能じゃ」


「それではエリサさんはやっぱり…」


「うむ、確実にスタンフィード家直系の血族であろう。じゃからその記録を見つけ出し処分してほしい」


「わかりました。しかしファルネシオ家とスタンフィード家直系の人間がこのラージュに?……はは…とんでもないものを預かってしまいましたね」事の重大さにやや顔をひきつらせるバルサ。「でもここラージュがミレーユ皇女殿下の所轄地になったのはそういう理由もあるのでしょう?結果かなり上位の騎士達が常にラージュに駐在することになっています」


「ああ、この関係は平和を示すこともできるし戦争を引き起こす口実にもできる。絶対にあの二人が世の中の表舞台に出てこないように守ってやってくれ……それと…」まだ不安そうな顔を見せる前国王。そしてすぐに口を開く「ラウラじゃ…」


その言葉にハッとするバルサ「そうですね、ラウラ…あいつもトランタニエの…」


「ああ、この3人は本人が望まなくても世界の均衡を揺るがす存在だ。絶対に表へ出さないようにしてくれバルサ」


「はい…」

なんとか「酒場のエリサ」を終了させることができました。

今まで文章など書いたこともなく、文法も知らなければ稚拙な表現しかできない私の文章にお付き合いいただきありがとうございました。

時間をかけながら文章を直したり付け加えたりしながらもう少し読みやすくしていくつもりですがひとまずこれで完結とさせていただきます。



素人なりですがこれからも続けていきますのでどうぞよろしくお願い致します。


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