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ダンジョン運営記  作者: レベル
4/39

ダンジョン解放と初召喚

夜の間だけ迷路を部分解放して水を満たすのに、3日を掛けた。



残す解放区はマスタールームから繋がった、最初の部屋までの区画だ。



外は日が落ちて暫く経ち、月明かりも無い暗い闇夜だろう。



「さてといよいよダンジョン解放だな。」



緊張しながら口に出して命令する。



「ダンジョン設備全てを、既に解放した区画に接続。」



<ダンジョン内に多数の生命反応>



けたたましい警戒音と共に、頭の中に以前聴いた無機質な声が響く。



これってダンジョンの警戒情報か?

慣れたら便利だよな。



「ダンジョン内の全ての生命の詳細情報開示。」



ウィンドウ画面に詳細情報が浮かぶ。



昆虫や植物、両生類に小型の爬虫類、菌類や微生物まで表示されていた。



特別に危険を持った生物は見当たらない。



そのまま放置しておけば、いずれダンジョンの影響で魔物化するだろう。



ダンジョン内で魔物化したり、自然発生した場合はダンジョンマスターの眷族に成るらしい。



「現在ダンジョン内に居る生物は進入者規定から排除。」



ダンジョンマスターとその眷族は、ダンジョン内でコアから供給される魔力を消費して食事の必要が無い。



ダンジョン内限定だが死すら関係無い。

リポップ(再湧き)する。

リポップまでの経過時間は魔物の能力により変化する。



食事要らずは助かるが、手に入るなら食事はしたいな。



ゴブリンって雑食か?

人と同じ様な物なら大丈夫だよな?

機会が有れば、食料は確保しよう。



ダンジョンコアに魔力はまだ幾らか残っているが最初の1/3 程度だ。



とりあえず魔力補給の為、昆虫やらを補食する魔物を出すか?



水場に集まる獣などを襲う魔物にするか?



「悩ましいな…

どっちも一長一短だな

獣を殺せば魔力は多いだろうが、異変として注目されないか?

昆虫やらを殺すなら注目はされないだろうが、魔力は期待出来無いしなぁ~」



「見返りは少ないが安全第一で行こう。」



「ウィンドウオープン。

魔物の一覧表示。」



「うわぁ…すげぇな。」



多種多様な魔物の名前と特徴がズラーッと並ぶ。



「ん?

文字の色が違うな?」



赤色で表示された魔物に目が行く。



「アスモデウス?有名な大悪魔じゃ無いか。

強過ぎで魔力が足らないか、ダンジョンマスターのLv不足って事だろうな。」



気になる名前を見付けた。



「妖花アラウネの詳細表示。」



個名:

種属:魔属

種名:アラウネ

官職:

官位:

費用:魔力5Pt



*花弁から誘引物質を出し生物を補食する。

幼体は昆虫や小動物を補食。

成体は獣や人間を補食。

体高10Cm~2m。



「成長すれば十分戦力として期待出来るぞ。僅かに魔力5Ptってのが気に入った。」



「妖花アラウネを湿地帯に5体、設置位置はランダムで召喚。」



<妖花アラウネを湿地帯に5体、設置位置はランダムで召喚しますか>



「承認。」



「妖花アラウネを映し出せ。」



ウィンドウ画面が湿地に生える草花を映し出す。



「これがアラウネかぁ~

小さな向日葵って感じだな。

おっ!?」



誘引物質の影響か?

早速コガネムシの様な昆虫がアラウネに引き寄せられた様だ。

アラウネの花弁の上にコガネムシが止まる。

いきなり花弁が閉じた。

まるで人が咀嚼する様にコガネムシを貪る。



「うへぇ…気色く悪…」



コガネムシの甲殻が割れ、粘り気を持つ体液が飛び散った。



「音が聞こえ無いから良いけど、夢に出そうだな。」



グチャグチャと音が聞こえる錯覚を覚えながらも、画面から目が離せなかった。



「外からも誘われた虫とかが来るだろうから、アラウネには頑張って貰うとして…」



「アラウネに命令、人間が近づいた時は草花の振りをしろ。」



<アラウネに命令、人間が近づいた時は草花の振りをしろを指示しますか>



「承認。」



知能が低い魔物でも、簡単な命令なら大丈夫だろう。



「スライムの詳細表示。」



個名:

種属:魔属

種名:スライム

官職:

官位:

費用:魔力1/2Pt



*核となる細胞を破壊されない限り死滅しない軟体生命。

適度な水分と魔力で分裂増殖。

食物連鎖の最下層に位置し、増殖力と環境適応力は特筆に値。



「さすがは雑魚の代名詞だ。

こいつなら水中も適応しそうだな。」



「水中迷路にスライム1体召喚。」



<水中迷路にスライム1体召喚しますか>



「承認。」



「スライムに命令、マスタールーム以外は自由に移動して良し。眷族以外は補食しろ。」



<スライムに命令、マスタールーム以外は自由に移動して良し。眷族以外は補食しろを指示しますか>



「承認。」



これくらいが理解の限界かな?スライムだしな。



スライムなら見られても警戒されないだろう。



魔力が十分溜まったら、森をダンジョンに取り込めば良い。



「ダンジョンマスターの詳細表示。」



個名:

種属:魔属

種名:ゴブリン

官職:ダンジョンマスターLv1

官位:池の支配者


*眷属(眷族)に対し絶対服従を強制

眷族と意志疎通、会話可能(声帯を持つ者のみ)



「池の支配者って微妙だな。

意志疎通は有難いけど、草花とスライムじゃなぁ…」



代わり映えしない自身の情報を観て、ため息しか出なかった。



「暇だ。自分の名前でも考えるか。」




明日10.12(日)AM7:00

次章投稿予定です。



ようやくゴブリン以外の魔物が登場しましたが、展開が遅いですかね?



徐々に物語は加速する予定です。



では(´・ω・)ノシ

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