始動④
服と身体の泥を洗い流し、入口部屋のスライムに水分を吸収させコアルームに戻ったマスター。
「コア、泥人形の詳細表示。」
個名:
個数:1
種属:ゴーレム
種名:泥傀儡
官職:
官位:
費用:
*内包する魔力に因り、修復再生をする。
魔力で傀儡人形を操る。
「泥傀儡ねぇヘドロとかマッドゴーレムって名前だと思ったんだが違ったな。召喚不可能か、ロデムと同じ突然変異って事だな。普通のゴーレムと何が違うんだ?」
「コア、泥傀儡と召喚ゴーレムの違いは何だ。」
<マスターしか解読出来無い言霊を表記した事で、外部からの魔力干渉が不可能に為った点。
マスターの個有魔力の影響で感覚共有と意志疎通に念話の術式不要な点。
魔力で傀儡人形を自在操作の以上の3点が異なります>
「コア、通常のゴーレムは、他人が操る事が可能なのか?感覚共有と意志疎通に念話は今直ぐ使えるのか?操作可能な人形数は?」
<繊細で高度な魔力操作が必要ですが、可能です。マスターが意識すれば可能です。内包魔力量と質に依り変動します>
魔力操作に長けた奴なら、ゴーレムを乗っ取る事が出来るんだな。魔女や魔術士とか、そんな奴等だな。
コアを使って与えた魔力じゃ無いから、念話とかダンジョンの外で使えるのかな?
簡易ゴーレム?を使役するって事か?
「コア、泥傀儡との念話はダンジョン外でも使えるか?使えるなら、どの程度の距離だ。」
<ダンジョン外でも可能です。外部の魔力濃度に影響されますが、現在約50Km迄可能です>
「コア、念話距離を伸ばす条件は?」
<ダンジョンマスターとして成長し、魔力の質が高まれば伸びます>
マスターLvが上がれば良いのか?どうすりゃ上がるか解らんが、念話が外と繋がるのは良いな。
「泥傀儡よ、聞こえるか?」
(聞こえます。造物主様)
「泥人形を10体造ったら、念話連絡をしろ!」
(承知しました。造物主様)
取り敢えず10体なら、泥傀儡の豊富な魔力で自在に操れるだろう。
泥以外の砂や石で、傀儡を創ってみるか?
まずは、魔力結晶を幾つか用意しとくかな。
ピンポン玉程の魔力結晶を20個創ったら、結晶が無くなった。
泥傀儡の性能試験を、ロデムが引き連れるゴブリン達で試そう。
結果次第で増やしたり、素材を変えてみるか。
(造物主様。
泥人形を10体製作出来ました)
「泥傀儡よ。お前の魔力で泥人形を操れる筈だ。操れる最大数迄泥人形を増やして、操作練習を兼ねてダンジョン外で獲物を生け捕りにして来い!」
(承知しました。造物主様)
「グレイ。泥傀儡の元に行き、狩りのサポートを配下と共にしろ!」
(はい。マスター)
ゴーレムだけじゃ不安だなぁ。
主戦力と為る魔物候補として、アンデット系ってどうだろうか?
それも、召喚を俺がするんじゃ無く、魔物自身が召喚するってのは?召喚士?陰陽師?役の行者みたいな魔を使役する魔物って謂うと………
ネクロマンサー?死霊魔術士ってのかな?
禁術を使い不老不死や全知全能の存在を目指して、魔に堕ちた者達ってのかな?
「コア、死霊術ってのか解らんが、死体や骨等を操れる召喚可能な魔物を表示しろ!」
リッチに尸解仙かぁ。魅力的だが召喚魔力が高過ぎるぞ。どっちも、最大魔力量とほぼ同じとか有り得ん高さだ。
少ない魔力はしょうがない、ゴーストの憑依でスケルトンを揃えるかな。
<スライムの総数が5万に達しました。魔力全てを使い、ダンジョン拡張します>
魔力を貯めつつ、ロデム達の帰りを待つかな。




