油断
連続更新9日目!!
明日も模擬戦闘だーね!
想離は青い巨人のタイタスを召喚してから積極的に攻撃をする。
その巨体と大きめの拳がポイントの巨人だった。
タイタスの攻撃を避けながら心剣で斬りつけていると想離が話しかける。
「断乃君中々良い動きするね!こんな簡単に避けるなんて……少し嫉妬しちゃうな!」
話し終わると同時にタイタスが蹴り放つ。
断乃はその蹴撃を難なく避けると少し離れた所に目掛けて飛んだ。
距離を取った事に無意識に安心してしまった断乃は着地の際に足を滑らせてしまう。
「やばっ!」
「頂き!!」
その瞬間タイタスの拳が目の前に迫る。
ドゴォ!!!!!
という人体からなる音とは思えない音と共に体を打ち抜いた。
「ぶっ!」
30メートル近く吹き飛ばされると体育館の端に叩きつけられた。
そのまま地面に落ちるとヨロヨロと立ち上がった。
「どうしたの?私が思ってるよりキレがないなぁ〜、今日調子悪いんじゃない?」
「なんとも…ふっ!………ありませんよ」
想離に反論し、鼻血を床に飛ばした。
見えすいた挑発に苛立つが何とか冷静になる。
床に落ちた血は直ぐに光になり消える、体育館には自動で掃除する魔法がかかっていてそういう事を気にせず出来るのだ。
「さっきのジークフリートを真っ二つに斬った技は使わないの?」
「あれは技の見た目以上に体に負担がかかるんですよ!!」
勢いよく床を蹴りタイタスに切迫し足を斬りつけると同時に飛び退き瞬時に心剣に魔力を込め切迫して斬りつけるとタイタスの足が胴体と別れを告げた。
想離先輩はその瞬間にタイタスから飛び退き空中でモンスターを複数召喚した。
「さっきの技を使ってないのに倒すとか…!ならこの子達は無理でしょ!覆い隠せ!デスピック!デスサズ!ザンシアァァ!!」
3体の人型のモンスターの内2体は双剣を扱うモンスターで1体は1振りの剣を扱うモンスターだった。
召喚されると即座に想離の元から離れ断乃に向かい突撃する。
3体とも襲いに行ったのを確認すると想離は護衛用として側に130㎝程の人型のモンスターを2体召喚した。
「「「ボァアアアアアアアアアア!!!!」」」
3体は巧みな連携で攻撃を行う。
それをなんとか躱しながら断乃は隙を伺い、時間を稼ぐ。
想離の側に2体のモンスター、目の前には巧みな連携を取る3体のモンスター。
圧倒的に断乃が不利な状況だ。
「やっべぇ」
「終わりなんじゃないの!!」
「まだだ、まだ終わらんよ!!」
このままだとジリ貧だと確信した断乃は状況を打開する為に先ず全身に身体強化の魔力を満遍なく流しつつその量を増やし続けた。
想離はその魔力量に驚いたのか顔を驚愕の色に染める。
しかし直ぐに頭から魔力量の事を振り払いモンスターに命令を出していた。
1振りの剣を持ったザンシアが斬りつける。
その攻撃を体にをずらし避けると足に魔力を集中させザンシアの顔を蹴り抜いた。
するとザンシアは力尽きた様に動かなくなり、その様子を見たデスピックとデスサズが感情があるかのように動揺すると更に動きを速くし断乃の元へ向かう。
「やれ!デスピック!デスサズ!!」
想離の号令を受け仕掛けてきた2体の攻撃を避け手始めに心剣の切っ先にロケットの如く魔力を噴射させて加速させデスペラードの体を4分割した。
そのまま止まる事なく体勢を整えたデスピーコックの頭に心剣を突き刺し胴体を蹴り抜いた。
「もう…お終いですよ!」
想離先輩は護衛のモンスターを嗾けたがそれをアブソリュート系の技で屠った。
「アブソリュート・デュオ!」
その瞬間護衛モンスターがそれぞれ3分割になって消えた。
咄嗟に新たなカードを取り出そうと腰のケースに手を伸ばしている隙をついて首に心剣を突きつけた。そして少し離れた所から呼乃田先輩の声が響いた。
「そこまで!!」
「勝負あり……ですね」
「いけるかと思ったんだけどなぁ。あーあ負けちゃった」
「ふふふ。すいません」
想離の座り込みながらいじけた様子に苦笑いを零すと手を伸ばした。
その手を取り立ち上がる。
「断乃君良い戦いだったじゃないか!想離君も去年よりか全然強くなってるしこれはもしかするともしかするかもね!」
「呼乃田先輩ありがとうございます。想離先輩のタイタスに殴り飛ばされた時に一瞬ダメかと思いましたよ。あれエグい痛いんですもん!」
「でもでも断乃君のあのアブソリュート・デュオだっけ?あれはもうチートじゃん!」
「戦いの最中に言ったじゃないですか。見た目以上に体に負担がかかるんですって。今も立っているのもキツイですよ?」
「なら保健室に行くかい?」
「いや、良いです。みんなの戦いが終わってから行きます」
「分かった。なら次の模擬戦を始めようか」
呼乃田に支持されて風波と真梨が自分達の立ち位置に立った。
断乃の手を引き呼乃田は「ここじゃ邪魔になるね」と言って体育館の隅に連れて行った。
「それじゃあ次の模擬戦を始めるね?」
「分かりました!断乃君みたいとはいかないけど良い動きしなきゃだね!」
「言っておくけど負けないわよ!」
「当然!!」
呼乃田先輩が手を上げ口を開いた。
「それじゃ。始め!!!」
呼乃田先輩の手が振り下ろされ風波 対 真梨の模擬戦が始まった。
ここまで読んで下さりありがとうございます!
(゜∀゜)
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また明日!!!(予定