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連続更新85日目!
納刀術2のスロ2×2来て狂喜乱舞
「そう言えばこの前貴方の地元でかなり規模の大きいモンスターの発生があったわね?」
「あれは大変でしたよ。奥の手で今横にいるダーケンを呼ばなければ危なかった」
「呼ぶ?召喚したって事かしら?」
「いや、精神面で」
「???」
キルノアの頭にハテナの文字が多数浮かぶ。
召喚ならば時間、もしくは与えた魔力の消費、想離の能力の特殊事例もあるが概ねそんな物である。
そして精神面
二重人格的意味ならば何故今受肉しているのか?
自分の人格なのでは?
という疑問
しかし目の前にいるダーケンという女性はどう見ても一個人としての自我が確立している存在。
二重人格という存在では無かった
「……つまりどういう意味かしらぁ?」
ここで断乃は一言かつ簡潔な言葉を伝える。
「封印みたいなもん」
「把握したわ。組織にいた時でもそんな事例は殆ど聞いた事ないわよ……」
どこか呆れた声でため息を吐いた。
真昼間の時間帯では一般のお客がいない為こうして駄弁っていられる。
たまーに老人が来て注文したりするが1週間に2人いるかどうか。
断乃達の大人数で来るのは前回含めて2回しかないので店主の詩乃空は厨房でホクホク顔でいた。
「ジャックちゃんも特級になったって事は何気に俺ら全員ジャックちゃんの部下では?」
堅霧の取り巻き1号吉村ことあだ名よ◯しーがボソリ呟く。
その言葉に魔闘部の全員が素早く反応した。
実力的にキルノアよりジャックは弱い。
そのジャックより強いキルノアよりも更に強いのが断乃、呼乃田、従僕含めた全力有りなら想離。
3人とも意外と我が強く部下という立場は好いていない。
「「「……」」」
年下のジャックちゃんよりも魔狩人としての立場が下と言う事に気付いたその瞬間から若干ムスっとなった。
「中学に上がってもいないまだ小学生に嫉妬するのは流石にみっともないよ」
「全くね……」
「「「うぐっ!」」」
真梨と風波が謎の親目線で3人の様子にツッコミを入れる。
「だって一個二個年下で魔闘部に所属せずに最初から魔狩人協会所属ならまだ分からなくもないけど、登録してすぐに五級四級飛ばして特級……どんだけだよ」
「年下の女の子……しかも僕より6歳も年下の女の子に既に経歴で負けるのはちょっと来るよ」
((うわっみみっちぃ))
「私は純粋にライバルに負けた感覚かなぁ」
前半二つの若干器の小さいコメントにはカトレアとダーケンでさえ一歩引きつつ想離のコメントには同意する様に頷く。
2人とも幼少期
ジャックよりもまだ小さい時に思い切り大敗した事があるのだ。
想離の言葉は2人にとって凄く共感の出来た。
「じゃあお兄ちゃんやお姉ちゃん達も魔狩人協会に登録すればいいじゃん?」
至極真っ当な意見がジャックから飛び出す。
今まで小学校などの教育機関に通った事が一切ないとはいえそこはキルノアの前職の仕事仲間によって教育されていたから馬鹿ではないのだ。
寧ろ頭はかなり良い方だったりする。
「そうなんだけどねぇ〜?ジャックちゃんは一発で合格&特級になったから分からなくても仕方ないけど。
一度魔闘部として登録すると正規の魔狩人になるには最低でも3年は魔闘部として活動しなければ行けない。ようは実績が必要なんだ。
その代わりのメリットして実績によって魔狩人になる時に等級の審査を免除出来るんだ。大丈夫?難しくない??」
「ううん。理解できるよ」
「凄いな」
「ほう?そうなのか?」
「「「え?」」」
カトレアが初耳とばかりに呟くと断乃、呼乃田、想離の3人が反応する。
「え?カトレアお前魔狩人になったよな?話聞いたよな??何で初耳なんだよ?!」
「仮主よ、世の中には興味のない情報に対して右耳から左耳の存在もいるのだ。仕方がない」
「話聞いた無かったんかい!!」
「普段はキリっとしてるカトレアさんが話聞いてない事もあるのか……」
「くくっ我が子孫の1人ながら笑えてくるな」
「完璧超人にも見えるカトレアさんにも弱点があるのは萌えるなっ!!」
若干一名変な感想の者がいたが全員スルー
「あ、デザート食べるならこれどうぞ〜」
キルノアがデザート専用のメニュー表を3個取り出すと断乃達に手渡した。
話が途切れデザートは何を食べるかの話にきりかわった。
皆が迷っていると厨房から詩乃空が顔を出す。
「……ウチのもんと仲良さそうだな」
「え?まぁちょっとした事で知り合いになったんですよ少し前に」
呼乃田がすかさず返事をするが詩乃空が何やらじっと見ている。
「あーなたー!嫉妬は嫌よー?」
「嫉妬は……していない」
「私にとっては貴方が1番なんだから心配しなくても良いわよ」
「……。お前ら今日だけ半額にしてやる」
((((チョロッ?!))))
キルノアの言葉に無表情のまま一瞬真っ赤になるとまた普通に戻りそう伝えた。
意外と表情の忙しい人である。
そして皆が仲良くデザートを食べていると外から悲鳴が聞こえて来た。
その瞬間全員の目がすぅ……っと細く鋭くなる。
「……うんモンスターじゃないみたいだ。これは人だな」
「動きからして人質を取っている様子だな」
カトレアと断乃が呟く。
瞬時に魔力を展開、探知する反応速度はかなりの物だった。
断乃が立ち上がろうとした時キルノアに制止される。
「貴方はデザートを味わっていなさいな。アナター!私が対処して来るわー!」
厨房に向かって叫ぶ詩乃空が親指を立てた。
「じゃあ待ってねジャック」
「分かった!」
そう言うと店から出て行った。
ここまで読んで下さりありがとうございます!
(゜∀゜)
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また明日!!!(予定