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没シュート

連続更新81日目

……徹甲斬裂ライトに慣れたらダメっ!



魔力を纏い剣を鈍器として扱ったカトレアは断乃の強打した肩に優しく触れると回復させる。


「ふぅーー、少し張り切ってしまってすまんな仮主。痛かっただろう?」


「確かに痛いけどモンスターとの戦闘ならこれより酷い怪我とか良くあるからな、割り切るよ」


立ち上がると断乃はカトレアと共に呼乃田達のいる場所に行くと座る。

そしてスポーツドリンクを呷り、汗で濡れた体を拭くためにタオルを取り出した。


「お疲れ様だね〜断乃君!見違えたよ!」


「まさか魔力回路が本来の大きさに戻るだけでここまで強くなるとは思っても見なかったな。それだけ断乃君のポテンシャルが凄かったって訳だ!」


「まぁその分馬鹿痛い思いをしなければいけないのが難点です」


「それでも見返りは想像以上なんでしょ?」


「違いないね」


珍しく風波が断乃と談笑する。

堅霧の取り巻きの1人が風波に惚れているからか羨ましそうな目で見ていた。


「所でソウリ、私はお前が戦闘に直接参加しているのを見た事ないのだが昔から召喚一本なのか?」


「そうだよ。私は運動が得意なんだけど何故か戦闘に関する才能が著しく低くてぇ。それじゃあ憧れの魔狩人になれない、じゃあどうする?!ってなった時召喚が使えるようになったんだ。

 それから私が直接戦った事はほぼゼロだよ〜。最低限の護身術の為に少し戦ったぐらいかな」


「ふーーむ。張り切っているから指導がしやすくて助かる。それでは模擬戦闘はソウリの召喚する従僕の連携がどれだけ出来るかの確認、そして……何するか」


色々と模擬戦闘の内容を考えるが断乃達と違い戦闘方法がまるっきり違う為確認の内容が思いつかない。


「じゃあどれだけ従僕を召喚して操れるかの限界を知りたい。まだそこまでの状況になった事ないからさ」


「なるほどそれは良いな。だが大量の従僕を召喚するとなるとこの体育館では手狭だな」


「ならば我の異空間で鍛錬するか?するならばついでにどういう状況で模擬戦闘をしたいか言ってくれ。森林地帯、荒野、暴風、暴風雨、雷雨、雪等細かい条件を正確に再現出来るぞ?」


「「「「マジで?!」」」」


「流石私の先祖だ……」


「やっぱそこまで出来たか……」


想離達は驚愕しカトレアと断乃は「うんうん!」と頷きながら感心していた。

何故ならそれは《絶対切断》以外の《絶対能力》がもう一つあると言ってる様な物だからだ。

事実カトレアはまだ公言していないが《絶対能力》を複数所持している。


「ならば早速だ、異空間に行くぞ。…………何だお前達そんな目で見て?まさか異空間で景色を作る所を見たいとか言うのではなかろうな???」


「「「「見たいんです」」」」


異口同音

綺麗にハモる。


「はぁ……あまり人に見せないのだが。子孫の友人だから特別に見せてやる。ついて来い」


ダーケンが体育館の外は向かうと慌てて荷物を持ってついて行った。

校舎裏の魔闘部の部室に到着するとくるり反転して皆を見る。


「念の為言っておくが色々な地形、気候を操作して再現出来ると言っても最初はまっさらだからな?

 何がそこまで気になるのか理解出来ないが勝手に失望する様な事はするなよ?した場合は現実世界の1週間の間異空間でサバイバルをしてもらうからな」


「えっ?それ大丈夫なの??」


「大丈夫だ。そうなったら場合生き残れるだけのヒント、資源は残す」


「現実世界?」


疑問符を浮かべる風波に断乃が補足する。


「異空間の中は外と時間の流れが違うんだ。それに使用者のダーケンによってその時間の流れを操れたりする。例えば外の時間で1時間経つと中では3時間とかな?

 さっきの俺が異空間で戦った時は時間の流れがかなり違ったぜ」


「どれくらい違ったの?」


「2週間」


「2週間っ?!……あっ」


思わず驚いた拍子に声が裏返り風波の顔が真っ赤に染まった。

必死に赤く顔を手で仰ぐ。


「まぁ、だからやろうと思えばこの中で1年間分の修行も可能なんだけど……」


「その代わりとして使用者である私の魔力が常に消費し続ける様になる。デメリットがそこそこ大きい様に感じるが戦闘中と併用する事がないから実質ゼロだ」


「それでは行きますか?」


カトレアがダーケンに尋ねると無言で異空間へとゲートを開く。


「ほらほら入れ〜〜」


「えっ?!何か雑っーーー」


「ちょっとスカート引っ張らないでーーー」


「何で耳を引っ張るっーーー」


「……何で顔?」


「自分で入るよ〜」


男にはやや雑にゲートの中へと没シュートして行く中想離は楽しそうにルンルンとしながら自分から進んで行く。


残りとなった堅霧の取り巻き達は纏められるとそのまま投擲される。


「……何で投擲のフォームになるのですか先祖様」


「久々に人が来て興奮してるんだ。さぁ!我に投げられろぉ!!!」


謎にテンションの高くなったダーケンに必死に抵抗するが先祖である為に激しい抵抗が出来る没シュートされた。







太刀もええなぁ……

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