模擬戦闘
連続更新8日目〜!!!
今日からやっとまともな戦闘シーンが出て来るから楽しみにしておくれ!
断乃達が呼乃田に連れられて着いた場所は体育館だった。
体育館に着くと入口で
「ここで待っていてくれ」
と言われ想離も含めて待機した。
この体育館は体育館と言っても普通の体育館ではない。
魔法が使えるようになってから出現した新たに物質、金属をふんだんに使って作られた体育館である。
コンクリート部分の強度は従来の10倍以上、金属の部分に至っては柔軟性を兼ね備えながら強度は従来の20倍近くあった。
魔法の使用を許可されている建物は全てこの2つが使われている。
呼乃田は体育館にある教員専用部屋にいる体育の先生と話をしていた。
「先生体育館の一部使用の許可が欲しいのですが良いですか?」
「一部?どんだけ使用したいんだ?」
「半分程」
「半分……久々にやるのか?」
「えぇ。面白そうな人材が入って来たので」
「呼乃田がそう言うって事はかなり期待の新人なんだな?
よし!それなら使用を許可する」
「ありがとうございます」
一礼して退出する
☆
4人の元に戻る
「3人とも使用の許可は取れたよ。それじゃあ早速やろう」
「あの待ってください。やろうって言ったって何をすればいいんですか?」
先輩は意味深な笑顔を浮かべると一言俺達に言った。
「言葉で言うだけなら簡単、模擬戦さ。
断乃君と想離君。風波君と真梨君で戦ってもらおうか。この部活は絶世祭に専門で戦う為の部活だからね?実力を知らなきゃ予選にさえ出れないから」
なるほどと断乃は納得する
心の隅でなんだかんだ試合に出られると驕っていたからだ。
風波と真梨の方を見ると同じようでなるほどという顔をしていた。
「じゃあ着替えて体育館の半分。そうだな……ステージの反対側に集合だ」
範囲は丁度バスケットコート4つ分の広さだった。
先輩にそう言われて俺達は更衣室に入った。
絶世祭で戦う人にはユニホームがある。しかしそれは支給されるものではなく自分で用意するものだ。
過去には学校の体操服で絶世祭で優勝したも者がいたらしいがあまり格好がつかず話題にも上がらなかった。
撃乃と断乃はそんな話をしているうちに着替え終わり更衣室を後にした。
想離と風波はすでに着替え終わっていたらしく先に更衣室を出て体育館の後ろの方に待機している。
「用意が出来たようだね、それじゃあ早速断乃君と想離君から始めてもらおうかな」
想離先輩が「よし!私からだ!頑張っちゃうぜ?」と言いながら準備体操を始める。
それに釣られる様にして断乃もルーティンをした。
3分後
断乃と想離は準備が整うと中央のラインを隔てて向かい合う。
「断乃君一体何の武器を使うの?もしかして無手?」
「いや?一応使いますよ?まぁ、なくても能力の行使には問題ありませんが」
「使いなよ。使わなきゃ実力が測れない」
想離のその言葉は断乃の胸をピリつかせる。
「なら本気ではなくても全力で行きます!」
ドン!
力強く断乃は自分の胸を叩き何かを握る。
「満たすは進化、応えるは過程、叶えるは踏破っ」
そしてが如く引き抜く!
キラリと光り断乃の胸から現れた刀身は黒色の銀に鈍く輝いていた。
「絶対とは頂きなり」
☆
想像していなかった光景に想離は酷く動揺する。
「え?!ちょっと待って!それまさか神剣じゃないよね?!」
「神の剣じゃありません。心の剣ですよ」
「ちょっと知らないな!?」
想離は模擬戦も始まっていないのにも関わらず尋常じゃない程に焦り出した。
その顔は何も言っているのか分からないが恐らくは 「心剣なんてなによ!聞いたことないよ!!」 といった所だろう。
取り出した本人である断乃でさえこの剣に気づいたの一月前だ。
(俺だってまだ使いこなせてねぇから……構わないでしょ!)
呼乃田が手を上げ2人に伝える
「それじゃあ模擬戦を始めます!構えて!!」
断乃は自然体で構えた、想離は腰に付けていたカードケースから4枚カードを取り出すと構えた。
(どんな魔法、はたまた能力なのか……)
「始め!!!」
手が振り下ろされ
体育館に声が響いた。
☆
模擬戦が始まり最初に動いたのは想離だった。
手に持っていたカードを1枚こちらに飛ばし能力発動に必要と思しき言葉を唱えた。
「吹き飛ばせ!!ジークフリート!!」
その瞬間カードが光り体育館を包み込んだ。光りが収まるとそこに居たのは巨大な羽のついた赤い人型に近い龍だった。
「ちっ!具現化系の能力か!」
「そうだよ!これが私の戦い方だ!行け!!」
想離が号令を出すとターゲットを断乃に絞り手を振りかざしながら走り出した。
それを避けて心剣でジークフリートの腕を切りつけた。
すると
ガギンッ!
剣が皮膚に触れた音にしては重い音と共に弾かれた。
断乃はその異様な硬さに驚きを隠せないでいるのは当然だ、自分の心剣は大体の物を斬れてしまうたから余計に。
(チッ!なんて硬皮!)
一旦距離を取ると想離が話す
「このジークフリートの硬さを攻略しないとどうも出来ないよ?」
「そうですか、ならこちらも戦い方というか切り札を出させてもらいます」
俺は頭の中でジークフリートの斬り方、斬るまでのルートを思い描いた。
そして能力を発動させた。
「アブソリュート……」
その姿が霧の様に搔き消える。
すぐ現れると時は血を払う様な動作をして呟く
「……ソロ」
次の瞬間心剣を一切動かしていなのにも関わらずジークフリートの体が真っ二つに割れる。
想離は動揺したがすぐさまジークフリートから次のモンスター召喚の準備をした。
「一体どういう能力かな?」
「仲間になるとは言え今は模擬戦の敵なので言えません」
「あ、そう。ならこれはどうかな?
来い!!タイタス!!」
想離の声に呼ばれて召喚されたモンスターは肌が青色の巨人だった。
「なら次のこの子は攻略できる?」
想離先輩は不敵に笑いながら巨人タイタスの肩に飛び乗った。
ここまで読んで下さりありがとうございます!
(゜∀゜)
面白いと感じた方はブクマ、☆評価、感想を送って頂けると私自身のモチベがアップします!!
また明日!!!(予定