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居残り組

連続更新76日目!

今日は遅かったなぁ



本気で剣術を扱う為に無言になり集中力も高める。


「…………『来い』」


簡略化し過ぎた召喚の言葉を呟くと野生的な見た目のクー・フーリン呼乃田の隣に現れた。


「『成れ』」


更に呟くとクー・フーリンが魔力となり呼乃田の体に吸い込まれていく。

完全に吸い込まれるとやや身長が伸び、持っていた剣も少しだけ変化し槍としても扱える様になった。

おまけで髪も伸びた結果元のクー・フーリンの雰囲気を残したイケメンになる。


「見た目だけ一丁前という残念さにならない事を祈ろう」


槍術を指導する為にカトレアも武器を槍に変えて構えると呼乃田も同時に構えた。


「模擬戦闘を始める前に1つ聞いておこう」


「何でしょう?」


「今から披露される槍術は自前……だろうな?」


「当たり前です」


「そうか安心したーーーーー」


ガキン!!


槍が弾かれる。

カトレアが話し終わったと同時に仕掛けると何とか呼乃田は防ぐ。


「ぐっ!!手加減してくれてるのが分かる一撃だよっ」


ビリビリと痺れる両手を気にしながら悪態をつく。


「それでは本格的に始める!!全力でお前の技を見せてみろ!」


発破を掛けられたことに更にやる気を出した呼乃田は魔力を足に漲らせて体育館の床を蹴った。

床だけではなく体育館全体が特殊な作り方をしているおかげで踏み抜く程の力で蹴っても自動で修復される機能ある。


『魔速』と合わせて驚異的な加速をした呼乃田は槍の間合いに入ると超高速の8連突きを放つ。


ガキキギキキン!


途中ほぼ同時レベルの突きをしたにも関わらずカトレアは全ての突きを完璧に対処する。


「中々良い突きだ。だが肩甲骨周りの動きがぎこちないおかげで初動で損をしている!」


一つ目の指摘をするとカトレアは呼乃田に対して理想となるお手本の様な突きを放つ。

目では追える


だがお手本過ぎるが故にぬるりとした加速に反応が出来ない。

槍の切っ先が目の前まで迫った時ようやく脳が判断する前に本能で避けられた。


距離を取ると頬を触る。

そこにはドロリとした赤い液体があった。


「斬られて……。直前とは避けたはず」


「これはちょっとした応用も含まれている。女性の体は都合上骨盤の可動域が広い。そこも踏まえて全身を稼働させると数段階の加速が実現する。

 今私がやった片手での突きがそれだが応用は骨盤の動きだけで後は全て基本。身体能力的にもお前と同レベルまで落とし込んでも直前まで反応が出来ない加速だ。これが基本に忠実であるという事なんだ」


「基本に、忠実……」


「そう基本に忠実であればあるほど成長は目覚ましいものだ。だがなある一定のラインを実力を通過すると技では足りなくなり力が必要になる。

 そこはまた別の鍛錬が必要になるから今は教えない」


槍を構え直すと先端をちょいちょいと動かして「来い」と伝える。

それに習い呼乃田を槍を構えた。


「肩甲骨の柔軟性や骨盤の動きは見て直ぐに真似出来る物ではないがお前からコツは早く掴めるはずだ。

 模擬戦闘が終わってからは地味だが全身の柔軟性を高める運動をしっかりする事だな」


会話が終わるとそこからはレベルの高い模擬戦闘がひたすら続いた。





「おぇっ……!!」


苦しいのか呼乃田が四つん這いになりながらえづいている。

その額には普段の体力鍛錬でも滅多にかかない量の汗が浮かんでいた。


「クッソ……!技量が違い過ぎるってのにダーケンって人はこれより更に強いとか……!!もはや人間じゃない!!!!」


「人間ではないからな」


「ハァ……ハァ……おっぷ!」


「はいは〜いこーちゃんはこっち来てね〜」


グロッキーになっている呼乃田に子供に話しかけるのと同じ口調で体育館の隅へと誘導してえずく呼乃田の背中を優しくさする。


(数年ぶりに見せるこーちゃんの弱った姿は何とも……興奮するわぁ)


心の中に若干Sが芽生えているとはつゆ知らず背中をさすっている想離に感謝を伝えた。


「それでは次、誰が指導してもらいたい??」


魔闘部の面々を見てそう呟く。


「まさか怖気ついなどと……ほぅ?意外だな」


手を上げたのは真梨だった。


「入学してから断乃君の友達になって過ごして来て……まだ友達らしく助けて上げられた試しがないっ」


真梨の脳裏に失明をし包帯に巻かれながらベットに横たわる断乃が瞬間的に浮かんだ。


「友達が傷付いて眠りから覚めない時の歯痒さは一度だけで充分なんだ。

 だから僕はここで殻を破って強くなりたい」


「ははははは!!……友を想って立つ人間という生き物はやはり面白いな」


高笑いした後真梨達に聞こえない程度で呟く。

真梨が眼を強化し拳を構えるとカトレアも同じように構えた。


「お前の成長速度では仮主の横には立てんだろう。

 だがこの私が瞬間的に追い付く術を授けてやる……これは私が当主が危機的状況になった時に編み出した技だ」


「追い付くっ」


「もう友を見ているだけじゃなくなるって訳だ」








今日はモンハン触ってないんだけどなぁ()

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