克服
連続更新75日目!
昨日早かったから今日遅くなったけど許して!!
「いいか!!『絶対切断』は時間すら斬る事が出来る!!お主の技の1つである『アブソリュート・ゼロ』過程を斬り潰し結果だけを残す技。
これは派生能力だが戦闘能力はオリジナルを凌駕する。そしてオルナ家の象徴!!」
ガキンッ!
「お主がこの能力を完全に受け継ぐならば!!!外界の時間、1時間でコツを掴んで見せろ!!!」
「くっ!!」
カキンッ
断乃の剣が地面へと弾かれる。
今2人が行っているのは時間を斬る事によって再現される擬似転移の習得訓練。
習得度だけで言えば断乃はかなり良い線言っているが元祖であるダーケンからすれば「まだ甘い」らしい。
戦闘の中に組み込む擬似転移のバリエーション
それを増やす為にダーケンは一方的に攻撃しろと命令していた。
刃を潰した剣を使用しているとはいえ金属
当たれば怪我は免れない。
がそもそも当たらず同じ刃を潰した剣に阻まれる。
「なるほど瞬間的にワザと同じ場所に数回擬似転移する事でブレを作り視線を集めその隙に擬似転移で接近して斬りかかる。
この短時間で良く考えたぞ理 断乃ォオ!!!だがまだまだ私に刃は届いていないぞ!!受け継ぐのでは無かったのか!!」
「そんな事……分かってる!!!」
『魔速』
そう呟き超接近ーーーーーからの真後ろ5mへと擬似転移
しかしただの擬似転移では無い
ワザと同じ場所に擬似転移を数回行い視覚的に集中させるてからの
(っ!!背後への擬似転移!!!!)
ガンッ!!!!!!
全盛期より遥かに衰えたとは言えまだまだ断乃より強いそんなダーケンをこの一瞬だけ戦術的に上回った。
カトレアや断乃が良く使っている魔力防御膜に弾かれる。
「……!!っぱり」
「今のは手放しで褒めてやるぞ理 断乃視覚情報すら利用するのは……イケる」
舌なめずりをすると断乃と向き直る。
「擬似転移の扱いは良しとする。だがまだまだな部分があるが……何だか分かるか?」
「何だろ……発動速度」
「残念だが違う。発動速度は今よりもっと慣れれば自然と速くなっていくからそこまで心配はしていない」
「なら擬似転移が届く効果範囲??」
「それも一応課題だがまだ違う。擬似転移の効果範囲も時間という慣れが解決してくれるものだ。
さて……本当に分からないのか?」
「すまない。全く分からん」
「意外と単純なんだがな??」
はぁーー!とやや強めのため息を吐くと断乃が聞き逃さないようにしっかりと発音して話した。
「いいか理 断乃。お前の目下の課題は魔力効率だ」
「ま、魔力効率?!?!今の俺でもかなり効率良くやってつもりだけどまだ効率よくぅ?!?!」
思わず声が裏返った。
断乃自身が一番意識していた魔力効率がまだまだ未熟だと指摘されたからだ。
完全にマスターしたとは思っていなかったとはいえダーケンの指摘に少し肩を落とす。
「ふふふっそう肩を落とすな解決方法は至って簡単だ……だが」
「だが???」
「凄く痛い」
「ほら来たーー!!!僕が嫌いなやつだよもぉおおおおお!!!僕の魔力操作の効率を良くするだけで何で痛い思いしなきゃ行けない?!」
「体を弄るからだ」
その言葉を聞きピシリッと石像の様に固まる。
何とか動き始めると断乃はダーケンから少しずつ距離を取り始めた。
「スケベ」
「お主の体なぞに興味あるかアホウ?!?!おい待て……何故離れる。いやらしい意味じゃ無いと言っているだろう?!おい待て!!おい!!おい!……来いオラァ!!!」
「オゥ?!」
ダーケンが魔力を放出して手の様に扱うと離れた断乃を掴むと顔と顔の距離が50㎝も無いほどまで近づける。
「後ろを向け!」
「きゃあーーー」
「棒読みをやめんか!」
断乃のペースに飲まれツッコミ役にハマってしまったダーケン。
ハッとすると咳払いをする。
意識を切り替えると断乃のうなじを掴む。
「ねじ切るの?」
「少し黙れ」
「アッハイ」
ふざけると真面目に怒られる普通に謝る。
「『神経接続開始』」
ダーケンの魔力がうなじから断乃の体へと流れ込む。
「ぐっっ!!!ったぁ……」
「痛いのは我慢しろ男だろ」
そう言うと更に魔力を断乃の体に魔力を浸透させる。
「ふむふむ……魔力の通る管が細いな?これの原因に身に覚えは?」
「『絶対切断』を母さんから受け継いだ時の副作用……かなぁ??」
「いや、逆に聞かれても困るんだが。まぁいい副作用と言うのなら今からその副作用をゼロにしてやる」
「副作用を無くしたらどこまで改善します?2倍?3倍??はたまた4倍」
「ふっ」
鼻で笑う。
「少なくとも10倍以上だ」
☆
「それでは仮主も行った事だ。私達もそれぞれの課題を克服するぞ」
「カトレアさん本気で頼むよ」
「どうした呼乃田やる気ではないか」
「そりゃあ後輩の背中を見るのは嫌だからね」
呼乃田は空間に手を伸ばすと剣がベールを脱ぐ様に現れた。
「少し暴れたいみんなには見せた事のない本気……受け止めてみせろ」
「ふはっ!その闘志!……甘美な物である事を期待する」
モンハンのやる時間がない!