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子孫

連続更新68日目!!

みなさんモンハン捗ってるぅ〜?

俺は今日狩猟笛とスラアク練習した〜

大体分かった



「はぁ……はぁ……くっそ」


鼻から垂れて来た鼻血を乱暴に拭うと少しでも呼吸を落ち着けようと深呼吸を試みる。


「すーー……はぁーーー……」


ほんの少しだけ呼吸が落ち着く。

般若侍から一時的に撤退した断乃は自身の状況を務めて冷静に分析した。


(魔力残量は3割に差し掛かるほど減ったか、手足も過去最高の戦闘の緊張によるものか……震えてやがる。それに義眼じゃない方の目も少しだが霞んで来てるのは頂けないなっ)


「ごほっ?!」


咳き込み反射的に口に手を当てる。


「ハァ……体も既にガタが来てたか」


断乃が見つめるその手の平にはべっとりと血が付着していた。

たった咳込んだ拍子に出た物だった。


「短時間での急激な魔力消費は体に負荷が掛かるとは思ってたけどまさかここまで酷いとは思わなかったな。能力、魔法の強さによって個人差があるとはいえ俺の負荷……ちと強くない?」


内臓負荷、視力低下、手足の微かな痙攣


普通じゃ考えられないその代償とも言える負荷は絶対能力の中でも上位に位置する『絶対切断』故に


「あの般若侍……持ってるの刀じゃないとな。取り敢えず般若侍を何とかしないと被害が爆発的に広がるかも知れん。幾らカトレアがいるとはいえ甘えるのはクソだ」


「「ソコニ、イタカ」」


「っっ?!?!」


ズダンッッ!!!!!!


声が聞こえた次の瞬間には隠れていた建物の残骸事吹き飛ばされ地面を転がる。


(そんか直ぐ俺を見つけるかよ!!!)


「アブソリュート・デュオ!!」


双剣状態でそれぞれに能力付与をして斬撃を飛ばした。


「ヌッ?」


「フム」


だが振りの甘いその斬撃は躱され弾かれてしまう。


「質問していいか?何で俺を捕捉出来た?」


「コタエル、ギリハナイガ……マァイイ。カンタンなハナシダ。マリョク、ノ……ハチョウヲサガシ、ミツケタ」


「イチドケンヲマジエタ……モノノマリョクハワスレ……ヌ」


「さっきの場所から少なくとも1キロも離れてるんだが……」


般若侍の単純な能力の高さに愕然とする。


「ナラバコチラ、モ、シツモンヲ……しよう」


(こちらの準備は整っていない。なら、答えるのが賢明か……)


迅速に判断を下す。


「分かった。なら……何が聞きたい?」


「キサマノソノ……ノウリョク。ダレカラモラッタ、いや……ウケツイダ?」


断乃自身の過去の核心に迫る質問に自然と心が冷たくなる。


「ホンライ……ソノノウリョクハ、ダイダイセントウリョクガタカク!テキセイノアルソンザイにウケツグタメ……ノ、ノウリョク!ナゼベツセカイノ!ニンゲンデアルキサマガモッテイル!!」


「……託されたんだ。この能力の所持者にさ。確かに本来ならば俺が受け継ぐという意味では値しないかもしれない。

 だけど俺は託され、母さんに……元メルクーラ・オルナに……そして」



神位解放

そう小さく呟いた。


「初代オルナ家当主!ダーケン・オルナにな!!『アブソリュート・リリース』!!!」


明らかに残りの魔力残量より多い魔力が断乃の全身から溢れて2体の般若侍を吹き飛ばす。

その溢れた魔力で戦闘を終わらせた直後のカトレアが無視出来ず振り向くほどに濃密で膨大で大きく……鋭利だった。


暴風の如く荒れる魔力が急速に断乃に収束するとカトレアに仕立てて貰った装いからまた違った装いに変化する。

キョロキョロと警戒心ゼロで周りを見るが般若侍は何故かその場から動けずにいた。


「……やや風情に欠ける建物とはいえ。民草の住まう町をここまで破壊するのは感心せんな?そこの強面剣士よ」


般若侍の事を強面剣士と揶揄しながら指摘する。


「キサマ……ハ!!」


「ナニモノダ!!」


突如取り乱し剣を構えながら吠える。


「我が託した、ついでに借りているこの肉体の持ち主が言っていたであろう?【初代オルナ家当主 ダーケン・オルナ】……と」


「……!!!!ソ、ソイツハ!スウセンネンモムカシニシンダハズダ」


「だが生きてる。肉体を一時的に借りているとは言えだ。まぁ、そんな下らない話はもう良い。晩年だけだが国を治めた者の1人としてこの街の惨状は少々受け入れ難い。

 故に10秒間自由をやる、その間に私を攻撃するなり逃げるなり好きにするが良い。そちらに一切手出しはせん……だがその10秒間を経ても私が知覚出来る範囲にいたら問答無用で殺す」


「「っ!」」


「10」


「ヌゥ!ドウスル!アニジャ!」


「9」


「クッ!!アノカタノメイレイハヲ……」


ワザとゆっくりとカウントをする。


「8」


「ニゲルカ?!!」


「ナラヌ!!」


「7」


「ナラバ……!」


「6」


「コロスノミ!」


般若侍の兄が構えると弟と兄に習って構えた。


「5」


(ふむ……やはりその手段を取るか)


「4」


魔力が剣に集中する。

それと同時に断乃ダーケンの体から出た魔力が空気に溶け般若侍2人に纏わりつく。


「3」


更に深く構え居合の格好になる。


「2」


ジャリッ……

般若侍が地面を踏み締めた。


「1」


ダンッ!!

同時に般若侍が地面を蹴り断乃ダーケンに向けて剣を振るう。


「愚か」


キンッ…………ドシュッッ!!!!


般若侍の剣が振り抜かれたと思ったら全身に剣線が光る。

2秒後2人の般若侍の体に不可視の斬撃が走り全身が斬り刻まれた。


「「……ムネン」」


ボトボトッ……ボドッ


バラバラになった般若侍は地面に散りばめられて絶命した。


「この程度の相手にこれくらいは出来る様になれ。遠縁の子孫よ」






チャアク?

カッコいいよね

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