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教授

連続更新57日目!

少し早くなったぞーー!



「この一連の戦闘だけで既に実力は最低でも並の特級より強い事が分かったが……君達あの戦闘に当てられてもの凄くウズウズしているね?」


会長が話しかけたのは眼鏡を掛けて一切口を開かない女性と見た目はドが付くほどのヤンキーだがやたら姿勢の良い男だった。


「スピードだけなら君達よりあるあの2人の攻撃に軽く反応しておふざけをする余裕もある。更にはまだ一度もあの特異な剣を振るっておらず真価は不明。

 だが既に特級として登録するには充分すぎる程の実績と言っていい。どうするかね?このまま登録に反対するか、若しくは待ったを掛けて君達も遊んで来るか……好きに選びなさい」


「ならば私は……遊ばせて貰います」


「俺も楽しませてもらうぜ?あんな上物今まで見た事がねぇ。戦闘を申し込まねえと寧ろ失礼だろ」


会長の質問に2人はそれぞれの反応を返す。


「ふっ、君達の様な戦闘狂には愚問だったか」


ガチャ


その時戦闘が終わった葛廻と美空がドアを開けた。


「どうやら相当悔しいみたいですね。これでようやく自身の力を把握出来ましたか?」


「特級にもなって実力を見抜けないのはちょっとお粗末だぜ」


2人のやや辛辣な言葉に葛廻も美空は反論しようとするが言っている事は事実な為だけに何も言えない。


「自分の立場、職に誇りを持つのは結構ですが視野が狭くては誇りも霞んでしまいます。ですがこれで貴方達2人は改めて誇りを持つ機会に恵まれました。

 これからも励みなさい」


「……はいっ」


「分かってます!」


空いている席に乱暴に座ると今の戦闘の録画データを漁り出した。


「それでは会長行かせてもらいます」


半開きのままのドアを掴むと会長が一言だけ呟いた。


「君達2人も彼らの様にまだまだ励める」


「「分かっています(る)」」


模擬戦闘空間へ行くとドアが静かに閉められ万が一の時のため魔力で強化された。





「ほぅ?次は男女のペアか。しかも私が一目で見て面白いと思った奴らじゃないか」


目をつけた2人と戦えるのが楽しみなのか《黒牙紫鳳》の剣の先で床をカツカツと叩く。

2人の男女がカトレアの前に立つと睨みつける。


「貴女は私達とは()()()に違うようですね?」


「人間は細胞によって構成されているがお前はどちらかと言うと"魔力"によって構成されている……そうだろう?」


「っ?!くっふふふふふふ!」


カトレアが一瞬だけ驚くと純粋に笑う。

何故なら地球に来てそこまで深くカトレアを看破したのは呼乃田の中に潜む何かを除き2人が初めてだったからだ。

準備運動などといったあからさまにウキウキしている様子を見せるカトレアを2人は警戒した目で見ている。


「そう言えば貴様らの名を聞いていなかったな。何と言う?」


五色 妃乃江(ごしき ひのえ)と言う名前です。今回の貴女の実力を測る試験監督の立ち位置となりました」


屋久 千凛(やく せんり)。同じく試験監督という立ち位置だ。……だけどさっきの戦闘だけで必要ないと充分理解出来た」


「ならば何故ここに立つ?」


「「……貴女(お前)が俺ら(私達)を見ていたから」」


「バレていたか」


やれやれといった感じで肩をすくめた。


「それより」


「どうした?早く戦いませんか?私、あまり我慢出来る自信がありません」


五色の体からユラァ……と魔力が溢れ出す。

隣にいた屋久は溢れ出てはいなかったが全身をかなりの質の魔力が覆っていた。


「『命じるは戦姫、進むは戦鬼。我は千騎ナリ』」


断乃が絶対能力の副産物である心剣を呼び出す前口上と似た口上を呟くと五色の手に弓の様に反りのある刃を持つ剣が現れ服も軍服に変わる。


「『俺が戦刃と成る』」


屋久が呟くとその腕に超攻撃的な見た目のガントレットが装備された。

そして五色と同じ様に服装がそれ専用の物へと変化すると更に魔力が濃くなる。


「……先程のやつより1つ壁を超えてる魔力の質だな?」


「こう見えても何度も死に掛けていますし。殺してもいます」


「一対一で特一のドラゴン程度ぶん殴って殺すのはさほど苦労しないほどには強いぞ」


「その程度なら仮主でも出来るが?」


「……俺は俺と同じ特級の中でも強いドラゴンでも負けはしない」


カトレアの何気ない呟きに屋久はそれとなく自分はもっと強いのだとアピールする。


「さて、話も飽きた。早く戦おう」


この言葉が合図となり五色と屋久の体から断乃から見ても濃密な魔力が滲み出した。


(そう言えば仮主の持つ絶対能力は我が主の持っていた能力、しかし副産物である武器は剣ではなかったな)


カトレアは今としてはどうでもいい事を考える。

その思考をしている隙に五色と屋久はいつの間にかカトレアの目の前にまで接近しそれぞれの武器を振りあげていた


「ふむ?」


ズガガンッッ!!


少し体を逸らすと2人の武器が床を叩き抉り飛ばした。


「余所見って……随分と余裕あるんですね?」


「お前達より強者故」


直ぐ様斬り上げ突き、蹴りあげ、回し蹴りを放つがどれもワザとギリギリで避けられる。


「そうだな。お前達は伸び代がありそうだから少しだけ戦闘を教授してやる」


そう言うと初めてカトレアは武器を構えた。








モンハン楽しみだね

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