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決定

連続更新53日目!

遅れましたぁ!!



魔狩人協会


「もう一度言ってくれ間鵞廼君。今私の理解を超えた言葉が聞こえた気がした」


「ですので戸籍を持っていませんが実力は余裕で特級の人1人登録出来ません?」


「君何言ってるか分かってる?」


「正直自分でも」


「間鵞廼も学校の後輩の頼みを叶えて先輩面したい年頃だものな」


「うるさい半葉!!!」


魔狩人協会の本部にいる割には厳格な空気はなく寧ろ弛緩した空気があった。

半葉の転移能力により突然現れた会長は多少慌てたが直ぐに話せる時間と場所を用意する事が出来るあたり有能なので弛緩した空気も納得出来る範疇である。


「まぁ口証言だけとは間鵞廼君や半葉君より余裕で強い人をそのまま放っておくのは会長としても1人の市民としても怖いものだ……確かに戸籍くらいは何とか出来るが実際の実力を見てみないと決定を下せん」


「直接会わせた方が良いと?」


「当たり前だ。そうでもしないと政府も協会も、何より私が納得しない。

 一度会わせてみなさい。仮に納得出来なかった場合は……どうしようか?」


「「考えてないんですね……」」


「君達2人が自分より強い人と断言している存在をどうしろというのかね?まぁ、君達の言葉を信じるなら納得出来ないという事はあり得ないだろうが」


高級な椅子から立ち上がると空のコップに熱めのコーヒーを注ぐ。


「それになんだ?その人物は君達の母校の後輩の家に居候していると?」


「そうみたいです」


ズズズズッ


熱いコーヒーを難なく飲むと溜息を吐いた。


「立場……どちらが上なんだろうな」


「「(確かに……!!))」」


会長の背中はまるで威厳を失いかけたパパの様だった。

余談だが実際会長は家で娘に「パパ嫌い!」と言われたばかりである。


「会いに……行ってみるかぁ」


会長職であり重役と言っても新人とあまり変わらない。


「半葉君その登録する人物と居候している予定会わせて来てくれるかね?その学校の後輩も忘れずその場に居合わせるようにしてくれ」


「??何故ですか?」


「いざという時のためのストッパーだよ」





「へっっくしょん!!」


「どうした断乃?風邪か?」


「違うと思う。風邪の気はないから多分噂だろうねお父さん」


「お前の事好きな子じゃないかぁ〜??」


「いたとしても今はどう考えてもそんな暇ないよ」


「確かにな。あ、カトレアさんどうかねこの肉じゃがの味は?」


一区切りした所で話題を切り替える。


「故郷ではあまり食べないタイプの味なので新鮮ですね」


「おぉ〜それは良かった!最近あまり作ってなかったから味が心配だったんだ」


「お父さん?殆ど作ったの俺だけどな?手柄横取りせんでくれ」


「……お父さんだって味付けしたし」


「計量カップで測れるやつね?うん。他に何かした?」


「応援してたz「いる?」要らない……」


食事に関しては立場の低い理パパだった。

その漫才めいとやりとりにカトレアは思わず吹き出してしまう。


「くっ、ふふふふ!いつもこの様なやり取りを?」


「親子という前提は崩れませんがやり取りは友達とする感じですよ。その方が子供とのコミュニケーションを円滑に出来ますから」


「お父さんの駄目な部分モロ見えだけどな」


「…………」


助けを求める顔でカトレアの方を見たが事前に察して予め顔を逸らしておく。


「やっぱり料理に関しては立場が低いなぁ……」


肩を落とした理パパに断乃が追い討ちをかける。


「昔張り切って料理して台所で爆発事故起こした張本人に対して妥当の扱いだと思うけど?」


「おっしゃる通りで……」


この言葉がトドメとなりカトレアの中での料理のヒエラルキーは断乃 > 理パパと固定された瞬間だった。


「ご馳走様!」


「美味でした」


「ご馳走様でした」


全員が食べ終わり合掌をすると皿をシンクに置いて水を流す。


「そう言えばさっき半葉さんから連絡あったんだけど明後日?あたりにカトレアが登録するに相応しいか確認するために半葉さんと間鵞廼さんの2人で模擬戦闘をしてそれを偉い人が見るらしい」


「お?やっぱり魔狩人に登録するのか?」


「暇な時間を潰すためですので私はどっちでも良いですが戸籍がないのが問題らしいので迷惑かけないために取ろうとかと。

 さほど難しい内容でもないですし」


「あの半葉と間鵞廼を相手にさほど難しくない……カトレアさんってそんなに強いのか断乃」


「負ける未来が見えない」


「我が息子がそういうのならかなり強いんだな」


「恥ずかしいそれ辞めて」


「くっふふふふ」


断乃が顔を隠して照れるとカトレアが小さく笑う。


「取り敢えず皿洗いは俺がやっておくから2人はデザートでも食べてて!!」


冷蔵庫の中からマンゴーの果汁を濃縮してゼリーにしたスイーツを取り出してカトレアと理パパに手渡す。

そこからは自由に時間を過ごし就寝した。


そして朝起きると同時にメールが一着来た。


『緊急事態発生、モンスターと魔獣が同時に貴殿の地域周辺で出現今すぐ向かって下さい』








明日はもう少し早くするよぉ!

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