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退院

連続更新44日目!!

今日は少し腕が動いたぞ



断乃の目が見える様になってから2日が過ぎた。

その2日間の中で呼乃田や想離、真梨達や間鵞廼達が断乃がいる個室の病室に見舞いに来る、

皆断乃が失明した事を知っていたため本来の目となんら変わらない見た目の義眼が付けられていた事に驚愕していた。


勿論義眼の事は医者に言っていないため質問攻めに合う。

その場を何とか「起きていたら目が付いていた」という嘘を突き通してやり過ごす。

色々な事が起こり2日間が過ぎる。


「やっっっっと、退院だよ」


「この世界の医療事情は治ってるのに病室に閉じ込めるのか……」


「カトレアのいた世界での医療事情がどうだったか知らないがこの世界ではそこら辺かなり神経質だからな。まぁだからこそ退院してもまた病気が再発したりするリスクが割と低かったりするんだ。

 それに加えてだが多分カトレアのいた世界と比べて医療技術は遥かに高いだろうな」


「あまり言いたくはないがそれは羨ましいと言う他ないな」


「ありがたや〜〜」


おふざけの言葉を交わしつつ病院から出ると間鵞廼達や呼乃田達が断乃を待っていた。


「退院おめでとう断乃君。変わりはないようで?」


「そうですね。一応この"眼"もほぼほぼ体に馴染んで違和感ないですし寧ろ前より視力とかと良くなった様に感じますよ」


義眼の事は間鵞廼と半葉を含めた呼乃田達にだけは横にいるカストレアが何とかしてくれた事を伝えている。

間鵞廼と半葉はトップの魔狩人であるため最初でかなり警戒しやや強引に言葉を引き出そうとしたがあっさり返り討ちに合い渋々カストレアの事を黙認していた。


魔狩人の中でトップレベルの2人を本気も出さずに軽くあしらうカストレアがいるのに上に情報を漏らせば何があるか分からないからだった。

ただ断乃の味方になったと言う事は2人から伝えられているため疑いを3割で信用している。


「魔狩人協会から連絡だ断乃。

 『東京の警護初日に大変な事に巻き込んでしまい大変申し訳ない。ドラゴンが現れた時最初に足止めをしてくれたのは君だと聞く。

 戦線から離脱した際に失明したと聞いたが治っているようで大変喜ばしく思っている。手当として魔狩人協会は本来目の治療費分の全額支給、そしてモンスター、魔獣の駆除手当のランクに当て嵌め、理 殿とお父様の口座にそれぞれ4億円を振り込ませて頂きたい。

 後はささやかな気持ちとして退院後数日間東京に滞在する場合そこで発生した金銭全てを魔狩人協会のポケットマネーが負担する。

 存分に遊んで疲れを癒やして来なさい。魔狩人協会会長 村雨 春雪(むらさめ はるゆき)

 PS.全員で美味しいものを食べなさい。部下の財布が軽くなるだけた』

…………長いがという事だ。会長という職についてはいるが想像以上に当たりの気持ちいい人だ。ここは甘えるのが吉だ」


「………4……億……ヨン……オク……ヨンオクゥ」


途中までは冷静に聞いていられたが突然出て来た自身と親の口座にそれぞれ4億円が振り込まれると聞いて仏像の様に固まってしまう。

本人は仏像とは真反対に金銭に反応しまくりバイブレーション機能になっていた。


「はは……驚くのも無理はないよ。付近の海底に一級クラスのドラゴンの死骸が無数にあったんだがら。

 しかも死骸は斬り刻まれて素材として無価値になっておらずほぼ無傷の状態、つまりデッカいダイヤモンドがそのままあったからそりゃあ査定額が爆上がりだよ」


断乃のバイブレーション的反応に笑いながら振込み金額が高い理由を伝える。


「それに僕達も相手した数が少なかったから仕方ないけどそれなりに貰えたんだ。僕と想離君以外の堅霧君達がそれぞれ300万、僕が800万だ」


堂々と言い切った。

しかしまだ想離の支給金額を聞いていない。


「あれ?想離先輩は?」


ビクウゥゥゥッッ!!


見て分かるほど想離の肩が跳ね上がる。


「え?何かあったんですか?」


「え?あいや、その……私ドラゴンをカード化して仲間にしたいって……言ったよね?」


「あーー、はい」


「ドラゴン自体の素材は全部で加工せずに10億以上あるらしいんだよ。でね?そのドラゴン……3体仲間にしちゃった」


「えぇえ?!?!あの空で群れたらクソほど煩わしいドラゴンを複数使役?!?!」


「う、うん。それで一度カード化したモンスターはもう二度と素材には出来ないからドラゴンを諦める代わりに必然と支給額が下がってしまいまして……」


「結局お幾らに?」


もの凄くーーく言い辛そうにしていた想離だが意を決してその支給額を伝えた。


「ゴマン」


「え?」


「5万円……です」


「「「「「…………」」」」」


「まぁつまりカード化したドラゴンも含めれば私の支給額は30億以上は下らない……です」


サンジュウオク


普段冷静沈着な呼乃田のみならすトップ魔狩人の間鵞廼や半葉でさえどこか遠い目をして黄昏ていた。


(30億って平均的なトップ魔狩人としての生涯年収……想離君は今高校2年生。現金は5万円とはいえ既に大富豪だね。

 まぁカード化したら実質ゼロ円だけど)


「は、ははは……」


「仮主殿生活出来る金を貰って何故黄昏る?」


「1匹我慢するだけで人生5回分のお金が手に入ったからだよ」










章を作っていませんが一応一章終わりのイメージでお願いします

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