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3人目

連続更新38日目!

2ヶ月連続更新が遠いな



今まで生きていた人生の中で呼乃田は1番焦っていた。


「くそっ!断乃君の魔力の気配が無いなんてどういう事だ!!!断乃君なら真っ先にドラゴンに挑んでいくはずなんだが……!!」


ザザッ


付けていた指輪から音が鳴ると悲鳴にも似た想離の声が聞こえて来た。


『こーちゃん断乃君も堅霧君も見つからないよ?!風波ちゃんとは連絡ついたけど2人とは一向に指輪が繋がらない!もし2人に何かあったら……!』


指輪は一方的にしか通じない、最速でやり取りしても数秒のラグはある。

この話し方は呼乃田の存在に気付いていた。

想離の言葉を聞いた呼乃田は可能性を一方的に伝える。


「想離君落ち着いてくれ!指輪が繋がらなくても生きている可能性はあるよ!装着していなければそもそも声は届かない!戦闘の際に破損もしくは紛失した可能性があるから声が届かないのはそう焦る事じゃない!

 あと僕はボスドラゴンの処理に回るから想離君は取り巻きをなるべく人気のない所に誘導して戦闘しろ!それじゃ切る!」


『あ、ちょっ!こーー』


パリンッ


戦闘に集中する為に装着していた指輪を捨てて踏み潰す。

まだまだストックはあるため戦闘後のやり取りについて心配はない。


「……最初っから限界で行くしかないね。『召喚 : クー・フーリン』『召喚 : アーサー・ペンドラゴン』『召喚 : %#^**^^€$$*£€』」


3人召喚した。

最初の2人は殺人鬼姉妹のキルノア、ジャックと戦った時に召喚した英雄だ。

しかし最後のフード付きの外套を被っていて顔の見えない1人は人生で初めて呼乃田が召喚した英雄と()()()()存在。

名前を発音した呼乃田でさえ頭にモヤがかかり名前を認識出来ていない。


「久しぶりだか坊主今度の召喚はまさかこんな……」


クー・フーリンはインペリアル・カイザードラゴンを見上げると呟いた


「化け物だとはな」


「それについては同意しようクー・フーリン。さて私達を召喚した主人殿は何がお望みか」


「あそこに我が物顔で漂ってるドラゴンを叩き落とす事……だけど今の所何もして来ないから周りの雑魚枠ドラゴンの駆除だ。

 ドラゴンの駆除ついでに生き残っているかも知れない市民の捜索、そして魔狩人と呼ばれるあのモンスターと戦う役割の人達の援護。

 援護と言ってもドラゴンを倒せそうに無いと判断したらすぐに倒してくれ。早速で悪いが2人とも『行け』!!」


「「了解した(分かったぁ!)」」


呼乃田に命じられるとその場から消えてドラゴンの処理に向かった。

そしてフード付きの外套を纏った人物が残る。


「さて、君にはやってもらう事があるから残って貰ったという事は理解しているかな?」


コクリ


小さく頷いた3人目は外套の中から手を出し呼乃田の目の前に出す。


スゥーー……


この瞬間呼乃田の()()が切り替わった。


「…….俺の貸し与えていた力を一時的に返してもらうぞ」


「仰せの通りに……しかし良いのですか?」


「何か駄目だとでも?」


3人目の存在の質問を()()()は質問で返す。


「いえ、貴方の存在がその持ち主の性格に影響を多少なりとも与えているので如何がものかと判断した次第でございます」


「ふむ……確かに貸してもらっている俺如きが自由に動き過ぎるのは紳士じゃあない。

 なら一切の限界すら、本気すら出さずあのトカゲ共を駆除しよう。だが一際大きい個体だけは本気を出さねば時間がかかるな」


「私も手伝いましょうか?」


「要らん。お前はしつこいあの女がここに来ないかどうかだけ警戒していればいい」


「はっ」


「では、返してもらうぞ。『オリジナル』」


「ぐっ!」


黒紫の魔力が3人目の体から出て行くと呼乃田の体へと吸収される。

感触を確かめるかの様に手を開いたり閉じたりを繰り返すと呟いた。


「……よし、戻ったな。お前はもう戻ーーーーー」


「戻れなどと言うなよ」


バッ!!


呼乃田と3人目は一斉に声のする方へと振り向く。


「お前……!」


威嚇する様に体勢を沈み込ませ戦闘の構えを取る。


「どうやら貴様は我が盟友と同じ能力を持っているらしいが……何故だろうな?その体の持ち主と()()と盟友の魂を感じる。

 お前は誰だ?」


武器をチラつかせ脅す。

()()()と3人目は慎重に答える。


「俺はこの体を貸し受けている身だ。そしてその恩として持ち主の願いを叶える為に今は動いている」


「私は主人殿の付き人でしかないのでこれ以上の発言は控えさせていただきます」


じっくり2人を見ると判断した。


「分かった。ならば我が主が持っていた能力を持つ人間を探す手伝いくらいはしてくれるだろう?見逃してやるのだからそれくらいはしてもらうぞ」


「良いだろう。だが、この体の願いを邪魔するのならば斬る」


「はっ、出来るのならばな」


険悪な雰囲気が漂うがそれはインペリアル・カイザードラゴンの咆哮によって霧散する。


「まずはあの尖兵を処理する。お前はここで縮こまっていろ」


「何だと?貴様こそここら辺で隠れて自分を慰めていろ。俺が直ぐに処理してきてやる」





「「ぶっ殺すぞオラァア!!!!」」


(やっぱ主人殿は強気でいるのが似合ってらっしゃる)








明日も頑張るぞ〜!

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