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接敵

連続更新36日目!


ヤーーー



地下

道なりに進んで行くと左側の壁に穴が開いているのが確認出来た。

どう見ても人為的な壊れ方に疑問を抱いた呼乃田は小さかった穴を『ゲイ・ボルグ』で広くする。


「ん?空洞があるのか……」


更に広げて行くと人が3人ほど横に並んでも大丈夫なほどの大きさにまで広がった。


「『索敵』」


反響定位の要領で魔力を開いた空間へと広がる。


「かなり広いな……まて、何でこんなにデカい穴が開いてるのに崩れていない?」


更に魔力を濃くして精密に空間内の索敵、調査を進めると一つの事実が判明した。


「奥にもの凄く濃い魔力……だけどそれほど大きくはないな。まさかこの濃い魔力の影響で地盤の崩落とかが塞がれてるって言うのか?」


真実はまだ分からないため一応そう仮定すると確かめる為に穴の奥へ進んでいった。


「『トーチ』。この暗さじゃ灯りが必要なのは少し面倒くさいね」


愚痴を溢し空間に消えた。





「ん〜流石にそう簡単に見つからないか〜」


雨の中一応体裁として傘をさしながら都心でも人が寄り付かない様な所を探索していく。

そこで雨とはいえカッパを着ながらウォーキングをしている30代ほどの女性に声を掛けた。


「あのすいません。1つ聞きたいのですがよろしいでしょーか?」


「止まっていると冷えるからあまり応えてあげられないけど少しならいいわ」


「ありがとうございます、では早速質問させて頂きます。ここ最近何か自宅周辺やここら近辺で変な物音や声は聞こえていませんか?」


「えっと、それは夜と朝のどちらかしら?」


「両方です」


「物音……声、さぁーーどうだったかしら。仕事で疲れるから帰ると必要な事したら直ぐ寝ちゃうのよね。しかも私は眠りが深いからそういった音にはかなり鈍感なの。

 ごめんなさいね、力になってあげられなくて」


少しだけ申し訳なさそうな女性に面食らい動揺した。


「あ、いえっその!こちらこそ朝の日課の途中を遮ってしまい申し訳ありませんでした」


「こちらこそ。あ、そう言えば貴方はどうしてそんな事を聞くの?」


「魔狩人協会から今日人が少なくなる東京に応援に来いと言われたの東京に来たんです。

 そしてもしも異変があったら報告する様にとも伝えられているのでこの時間帯から見回りをしていました」


「働き者ね?じゃあ、頑張ってね。私はこのたままウォーキングするわ」


30代の女性は旦那に手を振ると元気よく歩き出した。


「嘘……はついてないっぽい。まぁ本当に知らないなら疑わなくていいから有難い」


断乃も歩き出すと独り言を溢す。


「間鵞廼さんや半葉さんは既に戦ってるんだよな?怪我は仕方ないとしても死人は出て欲しくないな。まだ会った事がない魔狩人がいるんだ。

 最前線にいる人達の貴重な体験談は聞いてみないとーーーーー」


チリッ


その瞬間突き刺す様な殺気を感じた。


「なんだ?」


………ァァァァァアッ


「なんだ?!」


咄嗟に上空を仰ぐ。

だがそこには何もなく曇天が広がっているだけだった。


ァァァァァア!


しかし今度はハッキリと断乃の耳へと届いた。

そしてその音が聞こえた方向を確認するため近くにあったビルの屋上を目指す。


「アブソリュート・ゼロっ」


瞬きのしたタイミングが視界が街から空へと変化する。


ァァアアアアアア!!!!


「っ!!」


もう一度聞こえた音の聞こえた方向を見ると断乃は愕然とした。


「ドラゴンッッ?!?!」


それは断乃の夢にも出て来た圧倒的なドラゴンの飛行する姿だった。

急いで右手の中指に付けられていた指輪に魔力を込めると叫ぶ。


「湾岸方面上空3000ほどの高さから無数のドラゴンが東京に向けて接近!!!

 風波は今すぐ魔狩人協会の人に連絡して住民の避難を促せ!!!真梨はどくさに紛れて犯罪を犯そうとする馬鹿をぶん殴る役割!想離先輩!呼乃田先輩!!出番ですよ!!!僕は先にドラゴンの相手をしてきます!!!」


伝えるべき事を全力で伝えると指輪に込めていた魔力を解く。


「空中で戦うのは剣士タイプの俺と相性最悪なんだけど……関係ないね!『ハートソウル』!!!」


ドクンッ


心臓の辺りから炎が現れるとそれを薄く手足に纏う。


「心剣使えなくなる代わりに鳥さんもビックリの機動力を手に入れたよっ!!」


炎を戦闘機をイメージしてジェット噴射させ超加速する。

そのまま加速すると身体に人間が生身で感じてはいけないため魔力の防御膜を前面に張った。


(魔力防御膜って風の影響をほぼゼロに抑えられるから最強レベルに便利だよっ)


ドラゴンの大群との距離が1キロを切る。


「解除」


噴射させていた炎を消して絶対能力の発動の準備をした。

慣性の法則によりまだ断乃は真っ直ぐ進んでいるためドラゴンとの距離は急速に縮まっている。


「ディセラレイト!!!!」


4割の魔力を投入し能力を発動させる。

全ての個体の真上に魔力の円が現れ二度明滅した瞬間


「クスィ!!!!」


そこだけ重力が数百倍に強くなったかの如くドラゴン達は叩き落とされる。


「よしある程度海の底に沈んでいったな、泳いでくるような事がないと祈りつつ目の前の堕ちなかった奴らを相手するか」









何とか今日も投稿できた

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