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索敵

連続更新35日目!!

少しずつ早くして行かなければ



朝5時

遂に東京から八丈島へ精鋭が向かう日となる。

半葉が魔狩人達を正確に転移させるために雨の降る東京の街に立つ。

今日は前日とは打って変わってかなり天候が悪く気分すら僅かに下がる思いだった。


「それでは八丈島を占拠し我々の生活圏を脅かそうとしているモンスター共を駆逐するため転移をする。

 一応聞くが自身の戦闘に必要な物、作戦遂行に必要とされる物はそれぞれ持ったか?」


魔狩人達の顔を見ると頼もしい顔が並んでいる。

それに安心すると宝石を全員の手の中に転移させた。


「今送った奴は急造で作ったもの故2回しか転移させる事が出来ない。"行き"と"帰り"用だ。もしもの時を考えて手放す事にならない様今ここで何処かに厳重に仕舞え」


その言葉で魔狩人達は腰ポケットや胸ポケットに宝石を入れる。


「それでは諸君」




「行くぞ!!!!」


掛け声と同時に全員の手に武器が握られる。

殆どが協会がモンスターの素材、魔石を利用して作った武具だが中には断乃と同じように心剣を握る者もいた。


「転移!」


シュン


小さな音が鳴るとその場にいた魔狩人達の姿は跡形もなく消える。

それを見に来ていた断乃達は次は俺達が頑張る番だとばかりに踵を返し歩き出す。


「真梨君は想離君と一緒に街中にモンスターが潜伏していないかの調査、風波君は戦闘力でやや劣る学生達で手に負えないと判断したモンスターを抑えて上に報告、自身で決めかねる事があった場合は詳しくは現場監督の判断を仰ぎなさい。

 後は堅霧君と断乃君だがそれぞれ一人で真梨君達と同じ様に潜伏している可能性のあるモンスターの駆逐、そしてもしモンスター上空から襲来した場合には僕と僕の次に火力のある断乃君で時間稼ぎに行く。その時みんなーーーーー」


「忘れてないよね?」


「ん?」


「私ドラゴンカードにしたいんだけど……」


想離のその言葉を聞いた瞬間断乃は悟り呼乃田は空を仰ぐ。


(まさか、まさかとは思うけど)


(忘れていたと思っていたが……)


「こーちゃんが本気で撤退を指示するまで援護……してくれるよね?」


歩きながらの想離の言葉に沈黙が流れる。

そして2分ほど経つと呼乃田が溜息を吐いた。


「擦り傷以上の傷が5分以内に3回以上食らった場合即撤退、その言う事を聞かないと流石に僕も怒るから」


「やったね!!ありがとうこーちゃん!これで私の戦力も大幅にアップだよ〜!」


「まだ討伐してないんだけどねぇ……」


既に結果が良い方に決まったかの様な発言に溜息を吐きたくなるが我慢をする。

しかし勝つ事を疑っていない信頼のされ方に照れて我慢出来ずに溜息を吐いた。


「それじゃあ早速街の調査だ。レインコートを来て雨に体が濡れない様にしているがかなり冷える。

 だから一応これを付けて」


呼乃田が腰ポケットから人数分の指輪を取り出すと全員に手渡す。


「何こーちゃんプロポーズ?」


「援護しな「ごめんなさい」よし」


想離がふざけてに掛かるが一言で黙らせると指輪の説明を始める。


「これは体温を36度から下がりすぎないように魔力を使い調節する魔具だ。予め魔力が2日間程度なら降りっぱなしでも大丈夫なくらい込められてあるから安心して使ってくれ。

 そして緊急時に魔力を込めると僕に対して一方的だが言葉が届く様になってるから有効活用してくれ」


普段真面目ちゃんキャラであまりオシャレをしない風波が息を呑んでしまうほどに綺麗なデザインの指輪見て固まっている。

そんな様子を見て想離はちょんちょんと肩を突きコソッと呟く。


「付けないの?」


「え、あぁ付けますとも」


動揺で少し言動がおかしくなっている事に風波自身は気付かない。

そしてそれぞれ指輪を中指だったり人差し指に付けると一瞬朱色の魔力が体を覆う。


「お、おぉ!!暖かくなったし心なしか服も雨を弾いてる?」


「え、本当かい?それは初耳だ」


手渡した張本人である呼乃田が雨を弾いた事に驚いていた。


「そう言えば作成した時に実験したけど大体室内だったな……な?これは思わぬ収穫だよ」


「これ自作ですか?!?!プロの作品かと……」


「思った?なら嬉しい限りだよもし魔狩人を引退する事になった時のために就く職業に困らない様にと特技として身につけたんだ。

 もちろん趣味が昂じた結果だよ」


誇らしいのは鼻の下を擦り照れながら話す。


「よし、じゃあ僕のお守り装備も身につけた事だし……」


照れた表情からスゥ……っと表情が切り替わる。


「モンスターの潜伏がないか徹底的に調べろ。僕は中々立ち入らない下水を探す。

 みんなは地上を探せ!!」


「「「「はい!!」」」」


「解散!!」


その瞬間に断乃達全員が建物を伝い何処へ走っていった。


「……さて、僕は少しだけ気になる反応がある下水を調べるとするかな?『灯火(とうか)』」


一言魔法を行使するために呟くと周りに手の平サイズの火の玉が3つほど形成される。

そしてマンホールの所まで歩くと小さい穴か『灯火』を下水へ侵入させるとまた一言呟く。


「『透過(とうか)』」


呼乃田の体がスッと消えると下水へ落ちていった。







頑張った!

面白かったらブクマよろしくぅ!

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