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前日

連続更新34日目!


ガンバッタ



案内された部屋に入ると職員の人は断乃に「ご自由にどうぞ」と伝えると自分の職務に戻る。


ボフッ


見るからにフワフワと分かるベットに無言で大分する。


「柔らかいな」


天井を見る。


「『今日はもう休みなるべく早めに寝ろ。それまでは基本自由時間、だけど無駄に出歩かないように』……か」


部屋まで案内されるまでの間に呼乃田から言われた事を反芻するとゆっくりと起き上がり周りを見る。


(今日の事を考えてか軽めのトレーニング器具も用意されてる……よし)


立ち上がりトレーニングエリアまで歩くとダンベルを手に取った。


「んっしょ。ん?」


持った瞬間に違和感に気付く。


「見た目より重い?……魔力を持ち普段から基礎体力筋力が向上しているからそれに対して負荷をかけられるようにする為……かな?しかも大きさはそのままだから同じ大きさのものと比べても重く感じる」


経験から意味と用途を一瞬で理解するともう一つ手に取り軽く筋トレを始めた。





1時間後

ランニングマシーンでのランニングも終わり滴る汗をタオル拭いているとドアがノックされた。


「断乃君入っていいかい?」


「呼乃田先輩?」


ドアを開けて呼乃田を招き入れる。


「何か飲みますか?」


「いや良いよ、それより話があるから来たんだ。明日からの警備の話だ」


その言葉に感覚が鋭くなるのが気付く。

お互い椅子に座り、話を聞く体勢を取ると話し出す。


「前僕が出した助言覚えてる?」


「確か俺が夢で見た恐らく女性と思われる人物が俺にとって大事な分かれ道になる?」


「少し言葉は違うけどおおよそそんな事だね。もう一つアドバイスを言っておこうと言ってね。

 と言ってもその夢の事じゃあない、僕個人の能力が関係あるから少しぼかして言うけど勘弁して欲しい」


「あ、いえ……別に気にしないでください」


再度真剣な顔になると口を開く。


「八丈島を魔狩人達が攻めている間の東京の警備をしている間……上空から魔狩人達の警戒を掻い潜ってドラゴンが複数体襲来する」


「?!?!」


ガタッ!


驚きに思わず立ち上がってしまう。


「な、何で分かるんですか!」


「……言ったろ?僕の能力に関係するって。あまりこの能力は人に言いたくないんだ。言えば必ず面倒くさい事にあるからね。それに言った所で絶対に信じてもらえない」


軽く睨まれる


「話を戻すよ。魔狩人協会が八丈島に送った人達でさえ動向を掴めない遊撃的存在がいる」


気になる事を諸々飲み込み質問をする。


「……それは間鵞廼さん達メイン戦力が八丈島に集結する事を見越していると?」


「恐らくね、しかも最悪なのが八丈島に残るモンスターは陽動扱いだと言う事……更にその陽動でさえ特一級が複数体、特級でさえ一体"も"いる。

 万が一にも負ける事はあり得ないけど大事な戦力が割かれるのは国としてもかなりの痛手だよ」


「戦力としてはいかほど?」


断乃の質問に静かに目を閉じて考えるように深呼吸をする。

そして口から出た言葉は衝撃的なものだった。


「最低……()()でも特級が10体、特一がが20以上……の可能性が高い」


「10に20、かぁ……くっそ!その話が本当なら東京に残った戦力じゃ全然足りないんじゃ?」


「早く安全に殲滅するのなら全国に散らばってる猛者を集められれば大丈夫、だけどそれぞれ東京以外に二級以上のモンスターが発生しやすい場所から中々離れられないから実質招集は不可能、まだ東京に残ってる戦力と集められた僕達で何とかするしかない。

 唯一の救いは各地から応援に来た高校生や大学生が僕達だけじゃなくそこそこいるだよ。全ての人を合わせれば1000人近くまで戦力が増す」


「俺あまり詳しくないんですがその戦力の内訳は?」


「君って本当にこういうの調べないんだねぇ……」


呼乃田が真剣から呆れ気味の半笑いになりながら資料をドラ◯もんの如くしれっと取り出すと断乃に手渡す。

それをペラペラと捲って確認する。


「東京に残っている魔狩人で()()の特級と一対一のタイマンで真正面と殴り合って勝てる存在が4人、殴り合って何とか勝てるのが特一には3人……複数人で特級と渡り合えるのが10人、複数人で特一に勝てるのが20人……思ったより少ないですね」


「それは正規の魔狩人だけの人数だから応援に来た僕達学生も含めれば倍近く膨れ上がるよ」


多少安心出来る言葉にホッとするが一つだけ気に掛かっている事があった。


()()の特級?とはどういう意味ですか?」


「特級は同じ特級の魔狩人が出て来て初めて戦いが成立するんだ。そして一級二級と戦力の組み分けが有るように特級の中でも最下級から最上級まだ組み分けがある。

 その中でも最上級のモンスターが来た場合は特級魔狩人の中でも超選りすぐりのメンバーで徒党を組んで挑まないと行けない程に強い。もっと簡単に言うと国家を上げて挑まないと行けないモンスター……かな」


「そんな組み分けがあったんですね」


「そして最悪の未来だとその最上級モンスターが東京に襲来する」







明日も見てくれよな

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