兄貴ィ!
連続更新18日目!!!
天気良いけど風冷たいよな最近
魔力の塊の中に入ってどうなるのかと疑問を持ったがどうにもならず空き地に立ったままだった。
「え?変わらんぞ?」
「なんか入る瞬間魔力の流れが乱れた気がする」
2人の立つ一から見て右手の方からドラム缶の崩れる音がした。
呼乃田かと思い一瞬安堵しかけたが違う可能性も考えて警戒して近づく。
崩れた沢山のドラマ缶の中から断乃達が通っている学園の制服を身に付けている腕が見えた。
そっと近づき腕を引っ張ると、出て来たのは探していた呼乃田だった。
「な、なにしてるんですか?」
「件のヤバい奴とタマの取り合い」
「ヤクザの言い方しないで下さい?!ガチで心配したんですよ?!腕の怪我も!……も?アレ?刺さったナイフどうしました?」
「捨てた。あ、止血はしたから大丈夫」
そう言われナイフが刺さったはずの腕を確認すると確かに止血が施されていた。
断乃はそんな事より気になっていることがある。
それは呼乃田が手に持っている剣だ。
見て分かるほどに断乃の持つ心剣とは魔力の質も力と桁が違う。
(これ……下手したら神剣の領域っ?!いや、もしかしてーーー)
「先輩っ、その剣!」
「あ、ごめん危ないね。消すよ」
「ちょ!あ」
止める暇もなく呼乃田は神剣と思わしき剣を消してしまう。
また今度聞けばいいかと納得し、何が合ったのか聞いた。
☆
結論から言うと呼乃田は殺人鬼と思わしき奴と戦ったが行動不能に持って行くことが出来ずに逃げられてしまったと言う。
これを聞いた時2人の内心は「呼乃田先輩すげー。さす呼乃」状態だった。
その後は何事もなく家に帰る事が出来た。
翌日
断乃は良く考えると呼乃田が相手した存在は去年の全国トップクラスの早馬翔太を重傷に追い込んだ相手でそれをたったあれだけの怪我で、あの軽傷で乗り切ったという事実に気付く。
(もしかして呼乃田先輩は俺より全然強いのか?あの"神剣"と思われる武器を持ってるのなら相当の……)
「おーい」
(だけど俺も全力はまだ出していないし相性というものもある……)
「おい」
(一体どういう能力、戦闘方法だ?シンプルな肉体強化による接近戦か?剣を使う限り接近戦は確実。
絶世祭の本番で当たったらどう対処すれば良い?)
「おい!」
(まず俺の能力は切断系殺傷能力が高すぎる能力。
欠点は強すぎてルールによる戦いでは本領を発揮し難い事。だけどそこは何とかカバー出来る)
「おい!!」
(奥の手は相手が魔法を使わないと意味がない。
もし相手がデバフ系の能力だった場合詰む可能性がーーーー)
周囲の声が聞こえなくなるほど深い思考になる。
声を掛けている人物の威勢が弱くなり始めるほどに。
「おい聞けって…」
(なら俺自身も能力を使いこなせばなんとかいけるか?態とデバフ掛けて切れ味をなるべく下げて鈍器の様に扱ったり)
「おい……おいっ」
(今の心剣の能力は身体強化の強化倍率補助、魔力効率上昇、まだ能力を引き出せる可能性もある)
「こうなったら」
(能力の解放が出来たとしても一体どういう能力がでるのか)
「お前の好きそうな下乳だぞみるか?!」
「見ます!なんでございましょうか?!?!?!」
頭の中で考えていた心剣の事を近くで発せられた下乳というワードが心剣のワードを殴り飛ばし入れ替わる。
もう頭の中に心剣の2文字はない。
「どこだぁ?!」
目の前にいたのは自己紹介の時に俺を無能児だとかなんとか古い蔑称で呼んできた奴だった。
「何の用だ。堅霧?」
とその一味がいた。
「わりーがちょっとツラ貸せや。時間はとらせねぇからよ?」
「下乳は?」
「ついて来たら良い漫画をくれてやるよ」
目的である下乳を手に入れるためには堅霧の言葉に従いついて行く。
心剣の事は頭にない
案内されついた場所は体育館裏。
ここは近くに森林がある事もあり人が寄り付かなかった。
(ここに来た目的はどうせ)
「お礼参り的なやつか?」
「「「「「断じて違う」」」」」
「ぁ?」
疑問符が浮かぶ
「俺に、いや俺達に!風波さんと!」
「撃乃君と!」
「想離先輩と!」
「呼乃田先輩を!!」
「「「「「紹介して下さい!!」」」」」
「は?!嫌だよ!てかそもそもなんでお前に俺が紹介を?!」
5人は深呼吸し
「「「「「恋!してしまいましたぁ!」」」」」
「あーらら呼乃田先輩に真梨と……あれ?」
ふと気付く
「男混じってんぞ」
「愛に!」
「性別は!!」
「関係ありませぬ!!!」
「いや、そうだけども」
「お願いします!紹介してください!」
「お義兄様!!」
「お義兄様と呼ばれる筋合いはないわ!親類でもねぇのにヨォ!!」
断乃はこの場から無性に逃げたくなる
この場から一刻もも早く立ち去る為に魔力を足に循環させた瞬間誰かが足を掴む。
「ヒッ!」
「お願いします!舎弟にでも何にでもなりますから!」
一瞬ビビるほどの熱意に断乃はとうとう負けてしまう。
「俺が言った事守るなら紹介だけしてやる……」
「本当ですか?!兄貴!」
「あ、兄貴とは呼ばないでくれ……疲れる」
「すいやせん!」
(なーんかデレデレし始めたぞこいつら)
溜息を吐くと指4本を見せつける。
「絶対条件がある。これが守れないのならアイツらには近づけさせん、いいな?」
「はい!なんでしょうか?!」
「まず、他人に迷惑をかけない事勿論本人にもだ」
「はい!」
「魔闘部に入部する事。もしもの時の為の予備部員としていて貰う」
「全然オーケーっす!」
「常に礼儀正しく誠実である事」
「うす!」
「優しくしろよー」
「了解です!」
この後しつこく付きまとわれて朝のホームルームまでがかなり長く感じてしまった。
☆
「断乃君?これどういう事?」
「真梨さんこれには理由がありまして、その……俺怖かったんだ」
「断れない気持ちは分かる。だけどさ」
「食堂で告白しかも男に告白されるのは恥ずかしいんだよ。しかも僕断るし」
「仰る通りでございます」
断乃と堅霧は学園の食堂でしかも真梨の目の前で仲良く正座をさせられていた。
「堅霧君さ」
「ハイィ………」
「馬鹿みたいな事やってないで勉強でもしたら」
「いや、自分には使命だと思っているので」
「しょうもない事言ってるとしばくぞ?」
「是非」
「うわぁ……取り敢えず今は勘弁してくれ」
「すいやせん」
こうして放課後になるまで堅霧一味による純真ではた迷惑な告白の光景が度々目撃されてしばらく学校で話題になった。
ここまで読んで下さりありがとうございます!
(゜∀゜)
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また明日!!!(予定