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連続更新168日目

取り敢えず切りの良い所まで



「という訳で現地にとーちゃーーく」


「何か色々と省略された感じがするのだがな?」


「気にしたら負けだと思いますよ先祖様」


断乃、カトレア、ダーケンの3人はシルビアが手配した自家用ジェット機から降りた。

降りてから執事の様な格好のイケ老オジに案内されると見えていた豪邸に案内される。

そして豪邸の玄関には3人の事を待っていたのかパラソル等を広げて寛いでいるシルビアの姿があった。


「わざわざ家に運ばせてすまないね。直接研究施設に送りたかったんだが流石にお偉いさんや研究員の人達に本気で止められてな……取り敢えずここに案内させて貰ったよ」


シルビアは用意していた席に座るよう促した。

断乃達が席に座ると同時に執事がやって来て「何を飲むか?」と質問される。

そこで断乃は味は任せて微炭酸ジュース、カトレアはブラックコーヒー、ダーケンは苺ジュースを頼んだ。


「長旅だったからね。少し休んでから移動したいと思うよ、大体1時間もすれば希少は転移能力を持つハンターが車に乗ってここに来る」


「何故直接ここに来ない?」


「少しでも魔力の残りから研究場所を特定されない為だ。特に君達……純粋な悪魔族の2人はそこら辺の所を簡単に把握しそうだからね、一応警戒って事」


「知人とは言え無闇矢鱈と隙を晒さない立ち振る舞いは好感が持てる」


カトレアの言葉に少し照れていると執事が断乃達の飲み物を運んで来る。

多少汗をかいている為3人は最初の一口を大きく、多く吸って喉を潤した。


「シルビア"塔"を回収したというがそれは破壊してから回収したという認識で良いのか?それもも無傷??」


「いや、無傷とは行かなかったよ。まぁそれでも出来る限り傷は少なくしたと胸を張れるくらいは私含めてみんな頑張ったさ。

 ちなみにだが解析していて分からない事というのは数は多くないが複数ある。それを解く事が出来ればあの謎の"塔"が世界中に出現、飛来した理由が分かるかも知れない。

 もちろん回収出来たのはアメリカだけじゃなく中国やロシアも含まれている」


「解析完了してから変に軍事利用しなければいいんだけど」


心配そうに呟くとシルビアが補足を入れる。


「そこに関しては軍事利用される心配はほぼないと思う。今回の歴史的に見て重大な事件は世界の市民の心に深すぎる傷を刻み込んだ。

 もしそれを利用して戦争なんかすれば全世界を敵に回し、袋叩きに合う事は目に見えてる。数人や数十人だけならまだ事故と割り切れるが文字通り桁が違う被害を出した。

 世界の国々にそんな覚悟はないさ。あるのは"塔"がこの地球に来た原因、元凶への煮え沸った復讐心だ」


シルビアのこの言葉を最後にお硬い話はなくなり他愛もないふざけた話の内容になる。

最近牛乳を飲んで身長を伸ばす事を考えているシルビアの話やある動画サイトで怖いゲームの実況をする女の子にご執心のカトレア、動物園に行ったら猛獣が全て腹を見せて来て素直に楽しめなかった事などなど。





あっという間に時間が過ぎて転移能力を持つハンターが乗った車が来た。

車で移動するならそもそも転移能力者いる?という疑問が会話の中で出て来たが入り口がゼロとなっている為転移能力と転移能力を無効化するバリアー的な物を一時的に止めるパスワードを知る人物でないと駄目なのだ。


車に乗り揺れる事2時間。

シルビアからのお願いにより3人は普段張り巡らせている蜘蛛の巣状の魔力探知を解いている。

周りは木々に囲まれた森となっており視界は殆ど変わっていない。


更に数分経つと車が停車した。

転移能力者が車から降りる脇に寄り何かを触る。

そして戻ってくると全員を降ろす。


「今から転移で研究施設に移動する。ここら辺には残った魔力を出来る限り霧散させる装置があるからそこら辺はある程度信用して良い」


手を握れという言葉に従いシルビア含めた断乃達はその人の腕や肩に触れる。


「《転移》」


次の瞬間には全員の視界が緑に染まった森からメカメカしい壁やパイプ、機械やモニター、ありとあらゆる断乃の男心をくすぐる物が存在していた。

どんなに大人になっても心を刺激するSF感溢れる施設は心を子供に戻す。

断乃は子供だがそこら辺は関係ない。


「すっ………げぇ!」


「些かこれは、その……驚きました」


「板きれからそうとは思っていたがやはり人間はもの凄い科学力をしているな」


カトレアとダーケンは流石に想像もしていなかった光景に驚き冷や汗を流す。

歩いていった先には今回の目的である"塔"が地面に突き刺さっていた。


「異様な雰囲気がある」


「分かるのかコトワリ君?」


「まぁ一応これでもダーケンの子孫という位置付けですから悪魔的感覚で何となく……」


"塔"を見つめて呟く。

人間であるシルビアには感じ取れない独特の何かが"塔"にはあった。


カトレアとダーケンは側面に彫られている何かが()()()の世界での古代文字だと分かった。

それはダーケンから見ても古代文字だと認識出来るほど古い。


「……少々時間がかかるぞ」


険しい表情でダーケンはシルビアに告げる。





FGOフリクエのAP

減らしてくれ〜

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