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解析

連続更新167日目

少し早い



全世界、それぞれの地域に"塔"の制圧に成功してから数日。

断乃はテレビに流れる情報を信じられなかった。


「この一連の戦闘で死傷者分かっている限りでも50万?!……特に酷かった地域はそれぞれ日本でいう魔狩人が駐在していない場所。

 アメリカはハンターが到着するまでにまた一つ都市が壊滅した所もあり」


「これは中々に悲惨ですね」


「中国近辺も人が多くかなりの人が亡くなっているな?中東……は意外にも死傷者数が少ないな。

 中国やアメリカと比べて土地自体がそこまで広くないというのも理由の一つだろうか?」


更に情報が流れ顔を顰める。


「基本的に"塔"は人口の多い都市に現れそこにいる人を殺して魔力を吸収していた事が判明した……だが人の少ない地域にも現れたから発見が遅れる事例もか」


「例によってシルビアから連絡が来たんだが主要都市を襲った"塔"の近くには悪魔族がいて交戦したらしいんだ。

 強さは少なくとも自分より強いと言ってた。だけど「死ぬ気で行けば殺れない事もない」とも言ってたから幹部級の悪魔族が来た訳じゃないらしい」


「幹部ともなれば間違いなく強さは悪魔貴族の中でもそれなりの強さになるだろうな」


その言葉を聞き断乃はちょっとしか疑問を抱く。

今まで常々気になって事だった。


「悪魔貴族悪魔貴族ってちょいちょい聞くけどカトレアとダーケンってその悪魔貴族の中でどれくらいの強さなの?」


「「んん??」」


2人は少し迷った様子で唸る。

時代によってその強さは基準が異なる為一口にこれだと言えない。

話し合った結果基準はカトレアの時代の悪魔貴族に合わせる事になった。


「んん!それでは言わせてもらうとしよう。私はオルナ家の分家であり分家の家格は侯爵、私自身の強さはギリギリ伯爵届く程度だ」


「そして我だが少し判断が難しい」


「難しい?何でだ」


「強さの基準の最高爵は公爵だがその中でも強い存在かつ祖先の血を引く者達を王族としている。

 だが私以降は王族になっていない、だから強さとして王族は当て嵌まらない……が存在する基準に当て嵌めると自然と公爵という事になる。

 更に言うと私は晩年【魔王】と呼ばれていたから公爵も適切ではない……」


少し深めの思考をするとダーケンは断乃の方を見る。

そして転移し数秒経つと断乃の部屋からハンティングがゲームを持って来た。


「このゲームのラスボスは何と言われている?」


「え、『禁忌皇龍』」


「そう、禁忌!我の強さ、階級を表すなら『禁忌』が妥当だ」


「へぇ〜〜」


そこで一旦話の流れが途切れる。

テレビの情報を見たからだ。

更新された情報は死傷者数であり更に数が増えた。


「一気に世界の死傷者数が100万まで増えたのか……」


「こう見るとアフリカという地域の国々は戦闘民族か何かですか?明らかに他の国と比べても数値が低い」


カトレアはテレビの全世界の死傷者数の割合を見て呟いた。

こう思ってしまうのも無理はないほど妙にアフリカの人々の平均戦闘力が高いのだ。


どれほどか数で表すと日本は特級の戦力は1つの県あたり大体2人から3人はいる。

東京ともなればそもそもの人口が多い為10人と多い。

日本の特級戦力は合計121人。

対してアフリカは約180人。

1つ下の特一は日本が30人だがアフリカは50人、更に下の一級は日本が約300人、アフリカは800人。


数値からして平均戦力がイカれているのだ。

単純な全体戦力の比率ならば中国やアメリカを優に上回っている。

しかし全体的に強い分圧倒的強者は少なく、世界が作った特級の世界ランキングのトップ100には2人しか入っていない。

かなりの数が特級ランキングの下にいる。

ちなみに今の断乃でも世界ランキングでトップ30には及ばない。


「戦闘スタイルは野生のアフリカ、技術の中国、脳味噌が筋肉のアメリカ、統率のイギリス、戦略のイタリア……なるほどやはりスマホというこの板きれは色々調べられて便利だ」


「先祖様ちなみに仮主の故郷であるこの日本はどういう戦闘スタイルと見られているのですか?」


スマホがやたら苦手なカトレアは操作を諦めダーケンに質問をした。

断乃に聞いても良かったが何となく悔しいと感じた為断念する。


「何々……神剣保有の日本」


首を傾げてダーケンは呟いた。

悪魔族として神剣は聞き慣れていてもこの地球で神剣は全くと言っていいほど聞き慣れていない。


「アレ?……ダーケン《絶対切断》に封印ずっとされていたけど知らなかったの?声聞こえたはずだよね??」


「ダンノ」


優しく微笑み名前を呼ぶ。

そして一言呟く。


「《能力》に封印されていても睡眠という概念はあるんだぞ」


「あ、そっすか」


ピロン☆


断乃のスマホにシルビアから愉快が通知音と共にメールが届く。

内容は


『アメリカは"塔"の回収に成功、今解析中だが分からない事があるから悪魔族の2人に来てもらいたい。

 ついでに断乃はホテルに来い』


「何でこの人普通に国家機密的な情報普通にメールで話すの?

 しかもサラッとホテルに誘うし……俺はアメリカより日本なんだよ」


「仮主もういっそ夫婦になり貢がせれば解決ではないか?アレだ、現地妻だとでも思えば良い」


「発想が悪どいんだわ!!!!」


「流石にメリットを重視したい我も少し引くな


「え、え、えぇ……」





寝るんだわ!!

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