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《魔壊》

連続更新159日目

ポイント80超えてたありがとうーー!



ギリギリの所で自分より少し下の少年を助ける。

ぱっと見は中学生になったくらいだと判断すると断乃は声をかけた。


「……親は?」


「この状況になる前は仕事行ってて今は分からない。それより助けてくれてありがと……」


「この状況でお礼言えるんだ」


「助けて貰ってお礼言えないのは流石に非常識すぎるよ」


「確かにな」


少年の手を握り立ち上がらせると名前を聞いた。


「僕の名前は三ヶ島 箒(みかじま ほうき)中1」


「俺の名前は理 断乃。魔狩人協会にはまだ高校生だからという理由で名前を載せる事を止めている高1でありながら特級なのさーー!」


「名前バリバリ戦闘民族っすね」


「冷静に考えたら理を断つとか怖いよな?」


何気なく断乃から言われた特級という単語が想像以上に三ヶ島少年を安心させる効果があったのか既に軽口を叩けるようになっていた。


「所でそのバッグの中はもしかして食料??」


「うん。少し離れた所に僕も隠れている地下室付きの家があってそこから来た。殆どが僕より下の子供で大人もいるけど足に怪我があって動けない状況なんだ。

 大人の代わりに僕が食料を持って来てるってわけなんだ」


「たかだか中1で命の責任を背負うか……酷な。安心しろ少し遅れたがこの街にも魔狩人がやって来た、あと数時間で処理は終わるから安心してその人達と恋バナでもしておけ」


三ヶ島少年に他の子供達がいる家の場所を聞く。

距離的にはさほど遠くない。

寧ろ断乃の能力的に近かった。

今いる家を出る前に近くにあった死体に手を合わせ外に出る。

断乃が魔力を使った攻撃をした事でモンスターが数体集まっていた。


「あっ」


命を背負った中1と言っても怖さがない訳ではない。

モンスターが並ぶ光景に臆し断乃の後ろに隠れる。


「ははは!怖いか!まだまだ子供だな!」


「そういうお兄さんとまだ高校1年生じゃないかっ」


強がり反論

その様子が面白く和む。

ほっこりした気持ちのままモンスター達を見ると一度だけ『パン!』と強く手の平で音を出した。


次の瞬間には《絶対切断》が発動して細切れに変える。


「…………え?」


「中1に見せるには少しばかりグロテスクだろうけど魔狩人ってのはこういう事をしてる。

 命を狩る仕事をしてる……話を聞く限り殺さなければいけない存在から君は隠れ家の人達を不安から守っていた。

 敬意を表して同じ魔狩人として扱い逃げずにこの場を見せた。勝手な判断でこの場を見せたのは悪かった」


「う、ううん。モンスターの死体なら沢山見たからさほどでも無いかな?それより僕はどうやって倒したのか全く分からない事の方が気になるよ」


「逞しい事で」

 

予想以上に逞しい過ぎた三ヶ島少年を隠れ家に連れて行く。

途中にモンスターと遭遇したが三ヶ島少年からのリクエストもあり真正面から斬り伏せて行った。


(このガキ……バーサーカーの才能俺よりあるんじゃない??見た目は生物的でも中身は違うとしてもやはり生物的な見た目のモンスターを殺す現場を見るのは辛くて魔狩人にならない道を選ぶ人もいると聞くのに。

 もしかするといつか同じ魔狩人として働くかもな〜その時はお祝いとして叙◯苑食べ放題にでも連れて行ってやろ)


なんて事を考えながら進むとその隠れ家の近くに着く。

柵などを越えるのも面倒なので《擬似転移》で向こう側に三ヶ島少年を送る。

直ぐに断乃も行く。

そのまま三ヶ島少年に連れられ地下室に行き扉が開かれる。


「……お兄ちゃん??帰って来た!!」


小学生低学年くらいの子供が三ヶ島少年に走り寄り抱きついた。

圧倒的な和みの光景に菩薩の笑みになる。

この光景はノーベル平和賞だななどと考えているとその子供がじっと見ている事に気づく。


「お兄ちゃんを守ってくれたの?」


「うーーーん……一応そんな形になるかな?それよりも大人の人いる?話さなきゃいけない事があるから」


「分かったついて来てー!」


三ヶ島と一緒にその大人達がいる場所に行き、モンスターの事魔狩人がようやくこの街に来て救助に専念している事を伝える。


「やっと……やっと!!!」


涙を流しながら肩を震わせている大人達を見る。

大人なのに子供を守れない不甲斐なさ、単純なモンスターへの恐怖など全てを混ぜ合わせたその涙見なかったフリをして背を向けた。


「俺も魔狩人として街を助けないと行けないのでこれで失礼します。

 三ヶ島君ここの人達をしっかりと守れよ。君は素質が()()()()()


断乃の言葉に全員が首を傾げる。

「それでは」と一言言うと《擬似転移》で外へ向かった。

そこから更に空へと飛ぶ。


「流石に本当のただの人間が死体を見慣れる世の中は……ふざけてる」


義眼に魔力を集中させ空気中に散布されている魔力探知を阻害する存在を解析する。

そしてある程度分かると《長剣型心剣》本気の質の高い魔力を込めた。


「概念を斬ってしまえばしばらくは存在し得ないだろっ」


振りかぶる。


「《魔壊》!!!!!!」


解析に特化した義眼はダーケンやカトレアすら超えた。

これにより晴れたこの街に即座にダーケンとカトレアの魔力が覆い人を把握する。


「サポート能力も鍛えるのは悪くない」





一次通ってるかどうか分かる日ズレたから悶々してる(*´Д`*)

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