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礼 思惑

連続更新143日目

シルビアは見た目意外軍曹系

ジャスティンは見た目いぶし銀だが趣味はジェラート巡り



「すまないな、感情を乱してしまった。今のは見なかった事にしてくれ」


「いえこちらこそ」


シルビアはふぅー、と息を吐くと襟元を緩める。

横にいるジャスティンはチラリとだけ見て目を瞑った。


「それで……返事は今すぐ返してくれと言われたらどうするのかな?アメリカとしてだけじゃなく私個人としても何か礼をしたい。

 必ず1つはどんな制約、法律、国家全てを無視して叶えると誓う。これに関してはいつでも言ってくれて構わないから連絡手段を確保しておこう」


そう言うとシルビアはポケットというポケット全てを漁って何かを探す。

しかし見つからなかったのかジャスティンを見る。


「はぁ……」


「?!」


露骨に呆れた溜息

シルビアは一瞬言い表せない変な表情になるが直ぐに元通りになる。

胸ポケットからボールペンと小さな紙を取り出すと自身を見つめているシルビアに手渡す。


「すまないな」


カキカキカキカキ


スラスラと電話番号と何かを追加で書いている。

ある程度書く何か迷っているのかボールペンを止めた。


「いや……何でもない」


そのままジャスティンの分と電話番号を書き加えて行く。

他にも色々な断乃の知らない人達の電話番号を書き加えて行く光景を見て少しだけ居心地が悪く感じた。


「そう言えばコトワリ……だったか?ガールフレンドはいないのか?」


「ぬふぉお?!」


「「…………」」


突然のアッパー並の攻撃力を持った質問にシンプルに気持ち悪い反応をしてしまう。

保護者的立ち位置のカトレアとダーケンは微妙な顔になる。


「いやぁ?!いmせんkdぉ?!」


「「「なんて?」」」


「…………シルビア、少し不躾な質問だ。ここは日本であってアメリカじゃない。ノリも違うのだから今のは失礼に当たる。

 済まないな理殿、悪い奴ではないんだが少し無遠慮な所がある、許してやってくれ」


「まぁ彼女いないのは事実なので気にする程度で済むから大丈夫です」


「はぁ……シルビア?話がズレるから必要な事だけにしろ!」


「ゔっ!悪いと思って……ない!必要かと思ったから質問したんだ!」


(何ぃぃぃ!!彼女いるかいないか質問する事が必要だとぅ!?傷つきはしないけど気にするんだからな!!)


英語で少しだけ喧嘩するシルビアとジャスティンを眺めていると30秒ほどで収まった。


「重ねてすまない、見苦しい所を見せた。それで彼女がいないかどうか聞いた動機なのだが答えは簡単だアメリカの女とお前を付き合わせればパイプが出来る。

 我々人間を超える存在!我々人間が越えらない存在!そんな強大極まりない存在とパイプが出来ればもし私達が多大な被害を覚悟しないと殺せないモンスターが出て来た時に助けてもらえる可能性が出来る!

 これは言うつもりが無かったがあえて言う事で私個人としての誠意を見せる」


シルビアの言葉を聞きダーケンが口を開いた。


「随分と意識が低いと感じるが?」


「モンスターは年々増える所か質も上がって来ている。我々人間が勝てない存在が出て来ても不思議じゃないんだ。先日もS引退したハンター含めてランクハンターを数人犠牲にしないと倒せないモンスターが辺境に現れた。

 最上級SSSランクハンター、世界最強の一角に数えられる私でも1人では絶対に勝てないと悟った」


シルビアは睨むレベルの眼力でダーケンを見つめる。

負けじとダーケンも見つめ返す。


「勝てないなら勝てる手段、可能性だけでも確保しておく事が賢いと考えた。

 そんな時禁足地でお前達と関わりその手段、可能性を見つけた。ならばどうするか?抑えるだろう?!

 抑える手段が人の心を利用した物だとしてもこれ以上被害を出さない為には必要だよ。何なら私自らそのパイプになってやろうと考えた……だが皆は止めた。

 何故だ?」


「「「いや……身長的に付き合ったら犯罪臭が凄い」」」


「わ、私はこれでも21だぞ?!酒も煙草も出来る年だ!!資産も既に数百億は優にある!!これでも顔は整っている方だと自負している!!精々欠点は背が低く並んだら身長差で誘拐と間違われる程度だ!!」


「付き合う以前にその欠点が致命的だよ!!!仲間達ナイスが過ぎるよ!!!しかも見た目ロリの超金持ちハンター!!」


すぅーーー………っ


深呼吸をして感想を叫ぶ


「僕捕まりたくない!!!!」


「ロリじゃねぇ……」


「「「……」」」


カトレア、ダーケン、ジャスティンの3人は2人のやり取りを「こいつら何してんだ?」的な顔で見ていた。

そして何故なら両者が傷ついた所でジャスティンがワザとらしく咳払いをする。


「えーー、結論はアメリカに来て欲しいがどうか?来るのだとすれば生涯金には困らせない。もし来ないと言うのならばその代わりの礼をしたいから教えて欲しい。

 彼女もいないのなら下心は多少あるだろうが確実な候補を見繕う。後これはジャスティン・オルコットとしての個人的な礼だ」


そう言うと()()()を出しその中から長めのは箱を取り出した。


「これを……この中には特別も特別の素材と鍛治師で作られた槍だ。

 銘は《黒森の呪槍》刀身の長さが調節可能な特異な槍だ、受け取ってくれ。もちろん礼の品だから値段に関しては気にしないでくれ」






寝る

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