不穏
連続更新140日目
頭痛は昨日より良くなったけどまだ少し痛い
遅れたけど頑張った
8月9日
学校 図書室
普段の生活にガディーヴァが合流してから数日
断乃達は疲れ果てていた。
「……べ、勉強したくない」
「嫌だ、いやダァア!」
「まだモンスターの相手してた方がマシだぁあぁぁあ!!ここから出してくれぇえ!!」
「幾ら魔狩人として仕事してるからって勉強を疎かにして良い訳ないだろ?」
にこりと笑っているが呼乃田の目には一切笑いがない。
それもそうだろう、夏休み前魔狩人の仕事として授業を何度か抜け出さないといけない時があった。
そしてその時その日の授業、課題は完全免除ではないが出しても出さなくてもいいと言われている。
しかしこれは「魔狩人の仕事を考慮して大変だろうかな出さなくてもいいよ。目を瞑ろう」という意味であった。
「将来魔狩人になるからと言って勉強お粗末にして良い訳ないよ。
そういう小さな事で信頼が出来上がるし反対に信頼を失ったりするんだ。解けなくて良い取り敢えずやって出せ。先生方も魔狩人の仕事にはもの凄い理解があるから問題が解けない程度でとやかく言わないし赤点付けて留年になるような事はないよ」
「「「せ、先輩」」」
断乃、真梨、堅霧の3人は呼乃田の言葉に感激したように名前を呟いた。
そして何故かどこかの部族の如く崇め始める。
「ホント男子って馬鹿……何なのよあの茶番」
「面白いから良いんじゃない?見てて飽きないよ??」
「ここ数日ずっとあんな茶番を見せつけられる私の身にもなって欲しいです」
「ふーーん。おーいこーちゃん風波ちゃんが茶番がマンネリ化しててつまらないって!」
「言ってませんが?!?!」
想離の流れるようなチクリに思わず普段出さない声量で反応してしまう。
流石に想離も少しだけビックリしている。
勉強は出来るが宿題が嫌いな真梨、勉強は出来なくはないが宿題が嫌いな断乃、勉強も宿題も嫌いだが魔狩人を目指す前安定した職を狙っていた為に普通に勉強が出来る堅霧(勉強は嫌い)は動きを止める。
少しでも宿題という世の中の学生全てを苦しめる存在から離れる時間を稼ごうとしていた悪ふざけを茶番だと罵られシンプルに負けた気分になった。
「早く今日の分の宿題終わらせてほら!別に1日で全部やれって言ってる訳じゃないんだからさ?教えあっても良いから早く進める!」
「「「うすっ」」」
「馬鹿みたいに暑いから水分補給はしっかりしてね」
厄介な後輩3人はしょんぼりとしながら宿題を初めた事で安心したのか微炭酸のジュースを飲む。
「そう言えば吉村君達は?」
「既に宿題が終わってるから体力作りとして走ってくると言って出ていきましたよ」
「あ、そうなの?どうりで消えたと思った」
4人でいるのに影の薄い吉村達は今気付かれた。
風波が呟いた吉村達の宿題を既に済ませているという言葉は断乃達に少なくない衝撃を与える。
「……まさかの伏兵」
「勉強出来ないけど内申点高いタイプだったか」
「アイツら昔から夏休みの宿題に関しては薄情だった……」
「早よやれっ!」
魔力で作った小さなボールを3人の額に当て続きを促した。
ちなみにカトレアとダーケンは断乃達がやっていた勉強に興味があると言って呼乃田にプリントを貰ったが一問も解けずプライドをズタズタにされ図書室の隅で体育座りをしている。
余程堪えたようだった。
☆
『やっと来た〜!!』
少女は数時間も座って凝り固まった体を解すため体を動かした。
健康的でよく焼けた肌の大柄の男が少女の背後に立つ。
『うん!やっぱお前がいると陰が出来て良いな!!涼しい!!』
『こういう時だけ小さい身長を利用しないで下さい。ずっと貴方の陰になるように動く訳には行かないんですから』
日本語ではない言語故に周りの通行人から注目を集める。
片や身長は150少しと海外の人としては比較的小さく美少女。
片や2m近くある身長と威圧感のあるドレッドヘアーで筋骨隆々であり脇が締まっていない。
最早ビスケットなオ◯バと同レベルの筋肉を持つ男と華奢という言葉が似合う美少女の組み合わせは違和感が仕事をしすぎている。
『ここに禁足地で部下があった人間がいると聞いたが本当か?やたら調べ上げるのが早かったが情報は確かなんだろうな?』
『選りすぐりのメンバーに調べさせたので間違いありません。本人は認識阻害の魔法をしていましたが仲間の中に先天的に認識阻害が効かない者がいた為顔は確実に割れていたので確実性は確かです』
『少し揉め事になるかも知れんがアメリカに呼べないかな?』
『他にも明らかにやばい存在がいたというのでもしかしたら戦闘にもなるかもしれませんよ?』
『構わん。アメリカで初めてSSSランクのモンスター討伐した私だぞ?負けると?』
『いえ』
『なら黙ってついて来い』
ちなみに金冠ラージャン出なさすぎでキレそう
熱出るわ!!