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完全休日3

連続更新135日目

ラージャン最大金冠でねぇな!



ボーリングも終わり時間が出来た為東京の街を昼までの暇つぶしとして散策する。

ダーケンとカトレアにとってもの珍しい服装の人達やYou◯uberの撮影に興味を示しその近くにあった和菓子屋、ケーキ屋に一際目を輝かせた。


「花のような菓子……た、食べるのが勿体無く感じるな」


「三層構造で作られている透明度の高い四角い菓子……!」


「お、おいカトレアこちらの店の菓子には人の顔が描かれているぞっ」


「……描いてもらえるのか?」


などとコメントを呟きながら目を輝かせて涎を垂らす勢いで興奮している。

ダーケンはカトレアの先祖のため資源が乏しい時代だったりする可能性があり断乃が見ている反応も納得出来た。

しかしダーケンの時代より遥か後に生まれたカトレアも同様な反応をしているのは少し疑問に思う。


簡単な推測をするならば菓子を花の形にわざわざ揃えたりケーキに顔を描く文化が全く育たなかったからだろう。

ちなみに2人は普段食後に1つ200円強のカップアイスを食べ続けていた為この存在にかだかなった。


「買う?」


「この小さい箱に入った和菓子とやらも人の顔が描いてあるケーキも運ぶ途中で崩れそうだからなぁ……」


「どこか食べる場所はないのか?」


「少し離れた場所に無料で開放してるめちゃくちゃ大きい公園っていうか施設があってそこにゆっくり座れる所がある。

 夏休みに入っているからそれなりに人はいるだろうけど他の場所でイベントがあるらしくてそっちに人が流れると思うから多少は少ないはずだよ。

 それよりも今そんなに食べたら昼飯食べられなくなるぞ?」


「「別腹ですよ?(だぞ?)」」


「さいですか……」


和菓子屋で2人が望む物を買い、ケーキ屋(専門店)で人ではなく猫の可愛い絵が描かれたケーキを選んだ。

断乃は「猫のケーキを買って食べる時辛くない?」と思ったが楽しそうにしている為言葉を飲み込む。


「よしそれではその公園に行くぞ!」


「早く来い」


「俺がお金払ったんだから自分が食べる分は持ってくれね?それに場所分かるの?」


ピタリ……と止まる。

そして顔だけこちら向き手招きをした。


「「……」」


「はいはい急ぎますよ」


(楽しそうで何よりだが精神的に疲れそうだよ)





その公園に移動して来た断乃達は比較的空いていたと所に陣取りテーブルケーキの入って箱、和菓子詰め合わせが入っている箱を置き椅子に座る。


「それで?誰食べるの?そもそもケーキどう食べるの?プラスチックのフォークは付けてくれたけど皿はないぞ?」


「先祖様」


「任せろ」


カトレアに言葉に反応するとダーケンは周りに気を遣い異空間からバレないように皿を3つ取り出した。


「あれ?俺も食べる流れ?」


「「食え」」


「顔の画風リアルで変えるの辞めてくんね?あと食うから圧やめてっ」


フォークの先端でデコを何度も突いていたのを辞めて手渡した。

和菓子は個包装の包みからは出さずテーブルに綺麗に並べる。


「さて……ケーキどうやって切り分ける?」


「こっそり《能力》を使って6等分にしろ」


「先祖が泣くねーー」


「その先祖が我だぞーー」


「へーーーい」


間の抜けたやり取りをしながら断乃は提案通りに6等分に切り分ける。

そして最初に和菓子の1つを食べようと2人が手を伸ばした瞬間に手を止めた。


「仮主」


「ダンノ」


「分かってる俺も気付いたよ」


迅速にケーキも和菓子も箱に収納する。


「ダーケン悪いんだけど……」


言い終わる前にダーケンはその全ての荷物を異空間へと仕舞った。


「誰が担当する?」


「我は左手方向」


「なら私は中央にする」


「消去法で俺は右手か……よし、2人とも悪いけど休日出勤だ」


目に見えない魔力が3人の体を包むと全員似た装備へと換装された。


「行くぞ!モンスター退治だ!!」


公園の人達がモンスターに気付いて逃げ始めてるのを後目に断乃は空中へ《擬似転移》して目的の場所を確認ふるともう一度《擬似転移》する。


残されたカトレアとダーケンはそのまま走り逃げる一般人の中を縫うように走り目的の場所へと向かった。





子供も一緒に逃げていた女性が躓き転んでしまう。


「ママぁ?!」


「痛っ……!」


転んだ際に強く捻ったのか立つ事さえままならない。

それに気付くと子供を他の人達が逃げた方向へと突き飛ばす。


「逃げなさい!!」


「ママは?!ママが死んじゃやだぁぁあ!!」


「泣いてないで早く逃げなさい!!ママ少し休むだけだから!!」


「嫌だぁぁぁぁぁ!!!」


言う事を聞かずママに抱き着く子供を見てママは突き飛ばす事も出来ずに手を彷徨わせる。


ドスンッ


すると背後にモンスターが見える。

確認するとモンスターは親子をしっかりと捉えており体を向けた。

必死に子供だけでも逃そうと説得するが逃げない。

そして遂に目の前に立つ。


「ママァ……」


「……!!!」


モンスターが口の中に炎を踊らせるとママは子供を全力で抱きしめる。


(駄目っ!)


「口臭いんだよトカゲ野郎!!!!!」


ズダン!!!


モンスターを罵る言葉と共に頭を蹴り、消し飛ばした。

少年は上手く着地をすると親子に向き直る。


「安心して下さい、僕が来ました」





腹減ったぁ〜

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