表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
134/173

完全休日2

連続更新134日目

少し早くなった!



人通りが多い。

チラチラと通行人が断乃の方を見る。

より正確に表すならば断乃の横にいるカトレアとダーケンを見ていた。


「カトレアもグロッキーな状態から直ったしどこ行く?」


「ずっと気になっていたバッティングセンターとやらをやりたいと思う」


「ボーリングとやらも面白そうですから行ってみたいですね」


「おっけ〜」


2人の注文を聞くと断乃は初めにダーケンが行きたいと言ったバッティングセンターへと足を運ぶ。

運良く人が少なかった為自販機が近い端に陣取った。


「このバットであそこから飛んでくる球を打つんだ。金属製のバットだから芯に当てて飛ばした時もの凄く気持ちいい音が出るぞ」


「「ほーー?」」


完全には把握していないのか生返事が返って来るくる。

それを見た断乃は金属バットを持ち打席に立つ。


「最初の設定は精々130キロ。普段鍛錬している俺達からするとそこそこ遅く感じる速さだな。でもーーーーー」


スパァン!


「的が小さいから体感速度はより速いし打ちにくい」


説明している間に一球目が放たれ断乃の目の前を通る。


(うん……やっぱり。()()()()()()()()


「だけど鍛錬してそもそもの身体能力、認識能力が優れている俺達からすればっ!」


カキーーン!


金属バットの芯に当たり心地の良い音を響かせた。


「ほう!確かに心地の良い音が鳴るな!ストレスが溜まった時に聞くと幾分が発散出来そうだ!」


「球もさほど速くないから当たるのに苦労はしなさそうだ」


ダーケンとカトレアが会話をしている間にも断乃はヒットを量産して行く。

本職の人達の様に技術がない為ホームランは打てないが全ての球を金属バットで捉えてヒットを量産していた。


偶々バッティングセンターに来た一般人の客がその光景を見て驚く。

プロでも球が明らかにファールの位置に飛んでいったりするが断乃は全て真正面に打ち返していたからだ。


断乃が全ての球を打ち終え後ろを向くとダーケンが手を出し金属バットを求めていた。


「早く変われ」


「へいへい」


金属バットを手渡すと断乃はお金を入れ球速を設定し球種も設定する。

自分自身がやった時はストレートだけだったからダーケンがどんな反応をするのか楽しみでニヤリと笑った。


「構え……こうか」


服装がスカートではなくジーンズだからか遠慮なく構える。


「ふむ……」


カキーーン!!


「自分自身で打つと思ったより心地いいなこれはっ!」


元々の運動センスが化物級故かフォームが3球目辺りでメジャーリーガー並に完成された物へと至る。


「うーーん。あの運動センスのままアメリカに男として生まれたはどれだけ稼いだんだろな」


「引退しても豪遊は出来ただろうな仮主」


8球目

ボールが発射された。


(ん?何か回転が……)


それまでと同じく金属バットを振るうが心地の良い音は響かず後ろ壁を叩く音か響いた。


「は?」


球種については断乃が適当に選んだ為把握していないが本来キャッチャーが受け取る位置より前で沈み込む球だった。

正真正銘の身体強化無しで挑んだとはいえ一切油断はしていない。

それでも初めて見る物体の動きに対応出来なかった。


「は?」


思い切り素振りをした事に恥ずかしさよりも苛立ちが募り金属バットを無意識のうちに強く握る。


「…………っ!!」


またもや球が投げられ本気でボールの動きを見極めた。


カキーーン!!!!


一際強い音がなりボールはホームランの曲線を描く。


「ダンノ、終わったら話があるぞ?」


(怒ってるぅぅぅぅ?!?!)


サプライズでストレート以外の他の球種を入れたおかげで盛大な素振りをしてしまったダーケンは拳をワザと見える位置まで上げると何回か握っては開いてを繰り返す。

何を意味するのかカトレアには分からなかったが断乃の方を見ると「ヒェッ……」と割と本気で怖がっていた為痛い事なのだろうと推測した。


この後は色々な球種も味わいカトレアに代わる。

カトレアも最初から完全ランダムで全球種を打つモードを楽しんだがやはり見るのと体験するのとでは違い何回か素振りしていた。


「真っ直ぐ意外は油断していると身体強化無しでは稀に外す可能性があります。

 しかし完璧に当たると中々どうして……昂るのか」


やり遂げた感じで金属バットを元の位置に戻す。


「今回のバッティングセンターで分かった事はダーケンは遊びとはいえ勝負に負けると直ぐキレる……だな」


「最初の一球以外は全部完璧に当ててたというのに……」


チラリとダーケンを見る。

打席に立ち目隠しをして金属バットを構えていた。


「失敗した分をより難しい条件でこなすってヤバいな」


カキーーン!!


「しかも完璧打っている。流石は先祖様だ私でもああは行かん」


ぶっちゃけると目隠しをして全球種を打った所で何かに勝ったとかはないがカトレアはキラキラとした目でダーケンを見ていた。


「は?今度は後ろ向いた状態から打ちに行きやがった?!」


もはや人間業ではなく神業の域の動きに他の客はその手を止めて動画を撮ったりしている。


(うん。気持ちは分かる分かると明らかにおかしい光景だもんな。だけど)


断乃の姿が他の客に気付かないうちに消えると動画を撮っていた客の目の前に立つ。


「動画を撮るのはマナー違反だし俺達は望んでいない。今すぐ消してくれ」


「す、すいません」


何とか消してもらいしばらくしてバッティングセンターを後にした。





ラージャンの最小金冠出たし今日はおっけ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ