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時間稼ぎ

連続更新129日目

ぬるりと遅くなりました!!

すいません!



バキンッ!


「うぐっ!!」


メイン武器ではないとはいえ半葉の持つ魔力で強化された武器を殴り壊す。


(何なんだコイツは!!!モンスターが死んだ()に突然現れて!何処にも隠れられる場所は無かったはずだぞ!!)


「《断頭転移(だんとうてんい)》!!」


まずは決定打を確実に打ち込むための布石として機動力の奪取。

《転移》させる目標はモンスターの両足の膝から下。

魔法陣の様なサークルが一瞬にして完成する。


(よし!反応はしてるが私の方が構築スピードは速い!!次は……)


魔法陣を触れようとしているが触れられず苛立ちが見える人間型モンスターを見る。


(殺すだけっ!)


「《殺威(さつい)》!!」


ドンッッッ!!!!!!


腹に響くほどの爆音が鳴り人間型モンスターの体がブレ体勢を崩した。

体勢を崩した時に埃等が舞い上がり足元が見えなくなる。


「……!!」


無意識の内に動き出し人間型モンスターの頭上に《転移》すると目標を見定める。


(目標補足、目標固定)


冷静に魔力を展開して人間型モンスターの体を地面に縛りつけ技の展開を始め即完了させた。


(《転移切断(ギロチンカッター)》!!)


薄い斬撃の様な魔力を飛ばす。

この魔力自体に直接的な切断能力は一切ない。

しかしこの飛ばされた魔力は《転移》の魔力。

触れた部分だけを抉り取り、消す力だった。


この技を持つ為に半葉は特級とほぼ同等の特一魔狩人の地位にいる。

更に半葉は初めて特一となった時より力を付けており今は並の特級と肩を並べる程にまで強くなっていた。

だが魔狩人とモンスターには相性という物がある。


例えば断乃が苦手とするモンスターはプラナリアかと愚痴りたち程の再生能力を持つモンスター。

この手のモンスターは点、線で攻撃しても直ぐに再生し、個体によってはそのまま2つに分裂しクローンまで作り始める始末。

そうすると最早どの個体に核があるのか分からなくなり逆にやられる可能性出て来る。

そういう場合は面制圧の攻撃手段を持つ風波タイプや面制圧ではないが違う対処手段を持った真梨タイプしかいない。


《転移切断》が首に触れる。

そのままの流れで決着がつくかと半葉は考えたが全然甘い考えだった。


ガン!!!


「嘘……弾かれた?…………ぐぅああぁあ!?」


何故弾かれたのか分析をしていると眼前に物体が突如として現れた半葉を吹き飛ばす。

吹き飛ばされたがもう一度空中に《転移》しプラスとして《飛行》する事により体勢を整える。


「冗談はよせよっ馬鹿が……!!!」


目の前には今までの常識が崩れる光景があった。

20mもある人間型のモンスターの体が特定の形にだね留めずにぐにゃぐにゃと蠢いていたからだ。


「核が視覚内には見つからない。だけどモンスター全てに必ず核があるはず、ならばどこだ?スライムみたいな部分以外の固体部……!」


魔力探知を発動させるが見つからない。

いや、見つからないとは少し違った。

蠢いている部分含めて体全てが人間型モンスターの核だと魔力探知が反応している。


「これは本当に時間稼ぎだけしか出来ないな」


もう固体の部分は無い。

ならばと《断頭転移》を発動させて頭を消そうととする。

しかし魔力的抵抗によって魔法陣が弾かれた。


「物理でも弾かれ魔力抵抗でも弾かれ……特一の名がわんわん泣くな」


はぁ……と深い溜息が出る。


「《神羅豪傑》」


両手に巨大な武器が握られる。

右手に《神威》左手に《淵呼》

存在感だけで最下級のモンスターを殺せるくらいには"圧"があった。


「《神威炎》!!!」


右手で《神威》を全力全開で人間型モンスターに向かって振るうと爆炎が走り下半身を焼く。


「………………!!!」


声帯が無いのか叫ぶ代わりに動きが激しくなる。


「《氷淵呼》!!!」


パキンッ!


下半身が氷漬けになると魔力で圧力を加えて破壊した。


バガン!!!


「…………!」


(よし!効いて……る)


ぐちゅ、ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ


絶望

それが頭を支配した。

これが効いていれば範囲は狭くとも確実に削れ倒せたはずなのだ。

時間はかかるが安全に対処出来る、そう思った。


「……っ!」


蠢きを止めたと思った瞬間液体となった体から何かが発射され半葉を掴み拘束すると勢いを付けて地面に叩きつけた。


ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!!!


「ぶ……がっあ!!、あっ……うごっ!……がっ!」


何度も何度も叩きつけられ握力も無くなり武器を落としてしまう。


(時間……時間を稼ぐと言ってもこのザマか)


ぼーーっとする頭でまともに時間を稼ぐ事の出来なかった自身を責め立てる。


半葉を地面に下ろすと止めを刺す為に人間型になり力を込めて両手を振り上げた。


(間鵞廼……)


「すまなーーーーー」


「「《キリングーーーーー」」


「ぇ……」


「「ーーーーーフィールド》」」


振り上げられたと思った両手がこの世から消え去る。


「だらしがないわね」


「お姉ちゃん大丈夫??」




誤字脱字の指摘待ってます!

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