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食事

連続更新116日目

少し早くなったな

(^ω^)



パチパチッ


焚き火を囲み焼いた肉を食べる。


「この肉にまぶしている白い粉はなんだ?……効いていて中々に美味い」


「塩だね。可能な限り素材の味を楽しみたい時とかによく使うんだ。他にも色々調味料はあるが……」


無我夢中で鳥肉を頬張る龍人を見る。


「その様子だと要らないみたいだな?」


「何をいう!今まで血の滴る肉を美味いと思って生きて来た!それが今この調味料とやらを焼いた肉にかけただけで食として1段階進化したんだ!

 他の味を確かめない訳にはいかないだろう!」


顔は(ドラゴン)なので表情は正確に把握出来ないが声色からして興奮している事だけは分かった。

必死に食べていると無くなるのは当然。

おかわりが無いのかと断乃を見る。


「流石にもうねぇよ。また鳥を捕まえて調理するなら良いけど流石に今から森の中に行くのはなぁ」


個人的に腹もそこそこ満たされた断乃は鳥の捕獲に行くのを躊躇う。

代わりにと断乃自身の好物であるサラダを出すと首を横に振り「……肉」とだけ呟いた。


「俺はこの義眼のおかげもあって目は良いが暗闇の中でも見える訳じゃないんだ。魔力探知で何とか場所の把握は出来るけど仕留める為の矢の精度が落ちる」


「何?夜目が効かないのか?」


意外そうな目で3人を見る。


「俺は人だぞ」


「幾ら悪魔族とはいえ能力も無しに素で夜目のきく奴はそうそういない」


「夜月明かりのない日に動きたい時ほど動物の夜目がきく事が羨ましくなる」


断乃、カトレア、ダーケンがそれぞれ遠回しに「夜目がきくわけない!」と伝えると龍人はすっと立ち上がった。


「なら俺が食べれる動物を仕留めてくれば良いのだな?」


「俺ら3人は夜()()だから。あ、デザートを用意してるから少しだけ腹に余裕を持たせる量だけにしとけよ」


「任せろ」


そういうと龍人は背中の羽を使い羽ばたくと食料となる動物を探しに森に突撃していった。


「なぁカトレア、ダーケン」


「「なんだ?」」


「アレって龍……ドラゴンだよな?」


「そうだな」


「長く時を過ごしたドラゴンは人間の言葉を理解する事もある。

 ドラゴンという生き物はかなり頭が良いからかどんな新言語であろうと数度言葉を交わし相対する人物の魔力をほんの少しでも吸収するだけで完全に習得する。

 魔法も然りで人間の姿に変身する個体も出てくる例もあった」


「アレは?」


龍人が飛んでいった方向を指さす。


「アレは魔力で体を人間の姿に押し留めてあるのではなく進化によってより効率的で濃密な存在になろうとした結果人型になった例だ。

 人型であれば人間にも無闇に襲われたりはしないし、龍の力をそのまま人の形に押し込んだ事で同じ能力値でも力の伝わり方が良い」


「んん???」


頭上にハテナマークを浮かべた断乃にカトレアが補足する。


「簡単に言えば10キロの重りを付けて普段生活していたが進化した事によってその重りを外す事が出来た。こういうこどだ。


「あーーーー」


ポンと手を叩く。


「そりゃ筋力がそのまま人間のサイズに納められるのならあの馬鹿みたいデカイ体よりも小さい人間の方が重さが無い分早く動ける。

 だから魔力で身体能力をしなくても凄い強かったんだ……」


「だが進化するとデメリットも出てくる」


「デメリット?」


「龍だった時より確実に強くなれるがその代償として寿命が人間並になる」


「…………それデメリット?」


「龍のような超が付くほど長命の種族からしたら80年は短すぎる」


「価値観の違いだわぁ」


雑談をしていると仕留めた獲物を携えた龍人が降りて来た。


「見ろ!!良い脂が乗っていそうが獲物を仕留めたぞ!!」


子供のようにはしゃぎながらどう見ても体重1トンはありそうな生き物を片手で持ち上げて見せつけてくる。

そのちぐはぐな光景に数秒固まるがすぐき再起動して一言だけ伝える。


「でっか」


「わははははは!!!」


その後何とか食べらそうな部分を能力を駆使して切り分け大部分は保存、残りの一部は今食べる為に焼く準備をする。


「初めは塩だったからな!次は胡椒とやらを掛けて食べてみたい!!!」


(((さてはコイツ……)))


3人は薄々勘づいていた。


「その次は何とかというタレだ!!あ、だが食べすぎるとデザートとか言う食べ物が食べられない訳か……」


食欲魔神だという事を。


「う〜〜む……」


相変わらず顔が龍な為表情は読めないが声音で真剣に悩んでいるのが分かる。


「く、くぅぅぅ!楽しみを取っておく意味も込めて今日は我慢して明日の朝、昼、夜に分けて食すか」


そして何故か明日も断乃達に同行して行く事が龍人の中で決定してしまっていた。

否定しようにも楽しそうに焼いている途中の肉を待ち、涎を垂らす姿を見て否定出来ない。


「はぁ……取り敢えず涎を拭け汚いぞ」


「おぉ、済まないな」


渡したタオルを受け取ると口元の涎を拭き雑に畳んだ。


(さっきまで俺が本気で殺しに行っていた相手とは思えねーな)





ここまで読んで下さりありがとうございます!

(゜∀゜)

面白いと感じた方はブクマ、☆評価、感想を送って頂けると私自身のモチベがアップします!!


また明日!!!(予定


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