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対話

連続更新115日目

次回作を今から考える〜



「はぁ……はぁ……」


魔力量にはまだまだ余裕あるが急激な消費に息が上がった。

座り込んで休みたい衝動に駆られてしまう断乃だが何とか踏み止まるとボロボロになった龍人を見る。


「何でだよ……」


そこには豊富過ぎる魔力で再生能力を超加速させて傷を癒す龍人がいた。


『リ……ぅ……ギァ』


何かを確かめる様に口を必死に動かしている。

そして


「いぃぃまのわぁああ……よかがた」


「?!」


(人の言葉を解したのか?!学習能力までも秀でるのはチートだぜ神様よぉ!!)


「………??」


驚き黙った断乃を見て首を傾げる。

そのまま見つめ合って1分

唐突に龍人が座りあぐらをかく。


「は?」


「いまっは、すわて……はなす」


まだたどたどしいが確実に言語を理解して上達していた。

明らかな余裕を見せている龍人の言う事を警戒しつつも従い、近くの木を斬り倒しそこに腰掛ける。


「おま、えは本とうに……ヒトなのか?」


「一応人族。だけど厳密には違くて父親が人間、母親は何でか分からんけど悪魔族の貴族。

 簡単に言えば人間と悪魔族のハーフ。だけどこれでも最近までは才能がかなりある人間……って程度の存在だったのに、色々あって完全に人とは断言出来なくなった」


「……しんか、正確には元の姿に戻った事で俺はここに来る前の記憶が蘇った。その記憶の中に悪魔族で構成された国の記憶がある」


「…………」


「その国は国力、武力、政治力……全てにおいて他国より優れている。

 そんな国の貴族の末裔……か?まぁいい、末裔である事に何の不満がある?」


言葉を交わした事で更に日本語への理解を深めた龍人は言葉を選ぶ為に少しだけ考えたりするがほぼ完璧に話すようになる。


「何故、その様に悲しい顔をする?」


「当たり前だろ。生まれてからずっと父親からも母親からも人の子として育てられたんだから。

 母親は5年前に謎の病気で死にその時一対一で父親には内緒で純粋な人間じゃない事を知った。だけど何のしがらみにも囚われず人間として生きて欲しいと言われた。

 なのに今は悪魔族の血の恩恵を享受してる。後悔はしていない、だけど約束を破っていると言っていいから……悲しくもなる」


「人族とは……面倒臭い生き物なのだな?」


「はっ!俺基準の生き辛さは他の人間に失礼だわ!俺は母親が早くに死んで、純粋な人じゃない事も知り、約束を破りかけてる事以外もの凄く恵まれてる!

 地頭もさほど悪くないし、身体能力も並より2段階は高い!他には仲間、友人、先輩、師匠的2人の存在にも恵まれてる。

 生き辛い?逆だ。生きやすくて怖くなる」


持論、思いを聞き龍人はゆっくりと目を閉じ過去を思い出していた。

この地球に()()前、しっかりと知識を蓄え、仲間を率いり、空を支配した記憶、そしえ端に転がっているある人族の生き方の記憶を。


「確かに……そんな意見もあるものだな」


軽く息を吐くと辺りをキョロキョロと見る。


「どうした?」


「全力ではないとは言え戦ったのだ。腹が空くと思わないか?」


「確かに」


龍人の言葉に同意すると振り返り背後を確認した。


「鳥肉は食べるのか?」


「腹は強靭にして無敵、故にどんな物でも食す」


「つまり消化がいいのね」


《変刃 : トラスフォーゼ》を弓の状態で呼び出す。

そしてちょっとした魔力の細工を施し、魔力矢を番えて放った。

放たれた矢は木々の間を真っ直ぐ進み2羽の鳥を仕留める。


龍人は鳥の回収に行こうと立ち上がろうとしたが手で制す。


「《魔糸》」


薄く光る魔力の糸が姿を現す。

しっかりと掴むとそれなりの力で引っ張った。


………………パシッ


龍人の元目掛けて落下した鳥は首根っこを掴まれ受け止められる。


「良い脂が乗っていそうだ」


「ちょっと待て食べるのなら折角だし美味しく食べたい『カトレア、ダーケン』」


指輪に魔力を込めて2人の名前を呼ぶと次の瞬間には断乃の目の前に立っていた。


「……お前、その2人は誰だ?」


「師匠的ポジション」


納得した表情になる。

ドラゴンな顔である為あまり表情は読めないが恐らくそん顔をしている。


「ダーケン、腹が減ったから飯にしようと思う。色々と荷物の入ったバッグ出してくれ」


「敵と同じ飯を食む事は無いわけではないが……幾ら何でもお前は早すぎる」


呆れられながらもダーケンは異空間からどデカいバッグを取り出した。

受け取るとその中から胡椒、塩、何かそれっぽい焼肉のタレ、複数の飯盒、綺麗な水、箸、スプーン等、ナイフ……

簡単にまとめると一体何日贅沢なサバイバルをするつもりだ?と問いたくなるほどのキャンプグッズ、食材だった。


人間のこんな物を見た事のない龍人はどまどい出された食器などを手に取りジロジロと見る。


「人族は……何と……」


言葉が見つかっていない。


「龍人、お前とは長く話す事になると思うからな。盛大に、と言っても制限はあるが全力で歓待してやる」


本能で龍人は涎を垂らす




ここまで読んで下さりありがとうございます!

(゜∀゜)

面白いと感じた方はブクマ、☆評価、感想を送って頂けると私自身のモチベがアップします!!


また明日!!!(予定


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