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始動

連続更新110日目

腹が減る時間帯



「《ミリオン・レイン》!!」


数百に留まらない膨大な数の小さな斬撃が降り注ぐ。

10m近くある巨人モンスター体に無数の傷を刻み込んだ。

そして断乃が《ミリオン・レイン》の中にたった一本の斬撃が発動すると巨人の右上半身が吹き飛ぶ。


「少しズレたな」


弓から即座に双剣に変形させると片手で斬撃を飛ばす。


「《アブソリュート・ソロ》」


放たれた一本の大きな斬撃は真正面から巨人モンスターを真っ二つにして絶命させる。

倒れた巨体が沈み込むと重い音を響かせた。


「まっだまだいるなぁ。死ぬ心配はしてないけど密入国がバレる心配はもの凄くしてる……あ、気になったらお腹痛くなってきた」


ただ戦うだけならば《絶対能力》を行使すればモンスター相手に死ぬ心配はほぼほぼ無いが今は断乃が持つ《絶対能力》では解決出来ない問題がある。

それは今しがた口にした通り密入国してしまった可能性だ。

カトレアとダーケンはこの地球の国境やら何やら分かっていないから密入国という認識はないが断乃は当然日本生まれの日本育ちな為しっかりとした知識を持ってしまった為にその可能性を考えたしまった。


ぶっちゃけ3人は断乃の推測通りアメリカの禁足地に密入してしまっているから後の祭りである。


「顔だけは絶対にバレないようにしないとっ!ダーケンかカトレアのどちらか顔に認識阻害の魔法とか掛けられないかな?」


考えながら目の前のモンスターを処理して行く……が一向に減る気配が無い。


(アメリカに禁足地が出来たのは今から20年年以上前。これまで有名な魔狩人、アメリカではハンターだったかが土地を取り戻す為に挑み……敗れた)


拳大の毒蜂型モンスターを追い払う為双剣から大剣に変形させ《アブソリュート・クロス》を付与して思い切り振り払った。


「「「「「ギギギギギイィィ〜〜!!!」」」」」


気持ちの悪い断末魔を残し生き絶える。


(分かる情報の限りアメリカのハンターが禁足地を取り戻そうとしたのは15年前を最後。そこから広大な土地の中でずっとモンスターが繁殖して独自の生態系を作り上げているのだとしたら?)


その瞬間遠くで断乃からして巨大な魔力が爆発する様に現れた。


「当然……作られた生態系の頂点に君臨するモンスターがいてもおかしくない」


突然感じられる魔力量だけなら断乃を優に凌ぐモンスターが現れた方向に目を向けると逃げる様にこちらに向かって来ているモンスター群が目に入る。


「心なしかモンスターの表情に余裕がない……」


《来い》と呟くと空いている片方に長剣の心剣が握られていた。


「《ディセラレイト・トラップ》」


《絶対切断》を付与して《変刃 : トラスフォーゼ》と長剣型の心剣を地面に突き刺す。

一瞬だけ光が地面を走ると直ぐに消える。


「さてと……今は取り敢えずカトレアとダーケンに会おう。()()()()()()()()()


逃げて来たモンスター達が断乃が仕掛けたトラップを通過した時全身が最低でも五等分以上に切断され逃げて来たモンスター全てが死に絶えた。


「何かどんどんアサシン向きの性能になってる気がする。当たれば殺すのは一瞬だしその斬撃も飛ばせるわ複数同時に発動させるわ終いに《アブソリュート・クロス》相当の斬撃数を設置出来る。

 ………………うん。紛う事なきアサシン向きだな」


自分で自分の能力を今一度分析して得た勝手な印象に勝ってに落ち込むと最初の地点に戻っていった。


その後モンスターが触れなかった事で不発となっていた《ディセラレイト・トラップ》を全く関係のない動物が踏み抜き綺麗に解体された事により他のモンスターのご馳走になった事は断乃は知らない。





「カトレア、ダーケン。どちらでも良いから俺らに認識阻害の魔法を掛けてくれ。もしここがアメリカの禁足地なら密入国って事になる……万が一姿を見られてでもしたら100パー面倒事になる。

 だから……な?」


補足として密入国の事を詳しく説明する。

その間にもモンスターが襲って来たがその殆どが断乃が設置した《ディセラレイト・トラップ》でバラバラにされた。


「なるほど、ならば仕方がないな今から掛けるぞ。ダンノもいずれ単独でこれを使える様になれば便利だから分かりやすくする。

 済まないが分家のは1人でやってくれ。埋め合わせはダンノが隠している苺のアイスだ」


「ゑ?何で俺のアイスが埋め合わせに使われてる訳?まさか最近買って来た高めのアイス無くなってるの2人が食べてる??」


「行くぞー」


「無視なのね」


頭に触れる魔力が包み込む。


「……よしこれで出来上がりだ。何となくコツは掴めたか?」


「能力を引き上げる魔力の使い方とは勝手が違うから少し分からん」


「何事も慣れと経験だ仮主。今以外で直ぐに必要とされる場面は少ない筈だからゆっくり覚えて行けばいい」


「何か優しく無い?まさかアイス勝手に食べた事に罪悪感とか持ってたりする??」


「「……」」


「さてはないな?」




お好み焼きでも食べたいな

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