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目覚め

連続更新100日目

結局休まず毎日更新



大規模なモンスター、魔獣の発生も成長した断乃達の活躍もあって東京の時よりも人的被害、建物の被害共に少なくする事に成功した。

特別強い奴は魔狩人である間鵞廼、半葉が出来るだけ早く処理をした事で2人よりも階級の低い魔狩人、断乃達の魔闘部、他校の魔闘部の負担が激減する結果となる。


断乃だけでなく呼乃田も相手した見た目は人間と同じでダーケン、カトレアと同じ悪魔族の事は伏せられる事になった。

余計な混乱を齎らすと判断されたからだった。


そしてこの戦いの中で間鵞廼は腹部を負傷した事で入院する事となる。

間鵞廼は2日間目覚めなかったが魔狩人協会専属の魔法を撃ち込まれた患者の治療を得意とする魔狩人によって3日目に目覚めた。


「……ぁ」


「起きたか」


半葉は読んでいた本を閉じ間鵞廼と向き合う。

そこから話す言葉に迷い黙る。


2分ほどして言葉を絞り出した。


「腹部の痛みは……どうだ?」


「痛み?そう言えば……」


腹部だけでなく体中を確認する様にペタペタ触る。


「何ともない、痛くない??いや俺は腹に腕が……?」


「腹部を貫かれる重傷を負ったがそれは魔狩人協会専属の回復特化のヒーラーが何とかしてくれた。傷跡は残った様だが日常生活のみならず魔狩人としての活動に支障は一切ない……らしい」


「言い切らねぇのかそこは」


「私が手術した訳じゃないからな」


「まぁ、確かに」


目覚めた直後だが間鵞廼は軽口を叩けるほど回復している。

暫く話した所で半葉が立ち上がった。


「間鵞廼お前この2日間ご飯を食べていないから腹が寂しいだろ」


「言われてみれば……って俺は2日も寝てたのか」


「ぐっすりだったぞ?寝言でパンケーキ追いかけてる途中でチーズケーキに躓き、ホットケーキをそのまま作るくらい元気でもあった」


「ごめんなんて??」


「だからーーーーー」


「あーあー!言わんでいい!!それよりご飯だ!入院してるこの状況だとそこまでガッツリした物は許可して貰えないだろうからなぁ……」


間鵞廼は腹をさすりながら「肉食いてぇ……」と呟くとそれを聞いていた半葉が声を押し殺して笑い始める。


「くっ……ふふっ……お前死にかけたというのに「肉食いてぇ……」って何だ?腹に一撃貰ったようには見えないな!くっふふふふふっ!」


遂にはお腹を抑え始めた。


(そんな笑うか???)


普段全く見ない。

寧ろ初めてとさえ言える半葉の我慢した笑いに困惑してしまう。


「取り敢えず肉を使ったメニューを出来る限り頼んでこよう、だが起きてすぐだから野菜中心のメニューになる事を忘れるなよ?」


「ぐっ」


「ピーマンは残すなよぉ〜」


「早よっ……行けっ!!」


真っ赤になった間鵞廼は半葉に退室を促した。





「……ん?!」


授業中こっそりスマホを見ていた断乃は半葉から来たメールに小さく驚く。

そしてじっくりとメールの内容を見て横を向き真梨にシャーペンで小さい音でモールス信号を送る。

何故モールス信号を送れるのかは授業中でも友達と話す為の手段という下らない理由だった。


『え?マジ?!』

※以下モールス信号の表現を分かりやすくする為『』を使用。wも使用


『マジマジ、今半葉さんからメール来たわ。昏睡状態から目覚めたんだと』


『よかったぁ〜〜!間鵞廼さん元気かな?』


『起きてすぐに「肉食べたい」って言うくらい元気らしいw』


『起きてすぐ肉食べたいは猛者過ぎるww』


「断乃!撃乃!!さっきからカツカツうるさい!!!」


「「すいません!!」」


極力音を出さないようにと気を配っていたが耳が良過ぎる先生にとってはそこそこ大きいらしくバレて怒られてしまう。

断乃の真梨はお互い見つめ合って笑うとシャーペンではなく音が出ない指で会話を再開する。


シャーペンと比べて音が低く聞こえ辛いからか先生は全く気付かない。


『今日の放課後見舞い行こうかな?』


『だとしてもまず呼乃田先輩に連絡しないと……』


『いっそ魔闘部のみんなで見舞いに行かない?何か美味しい食べ物でも買ってさ』


『やっぱ要望通りお肉買ってく?少し高いヤツw』


『お金は使う機会なくて余ってるから見舞いのこの機会に奮発するか!』


指でのモールス信号会話という難しい会話が授業の終わりまで続いた。

しかし授業を疎かにしている事はなくしっかりと聞いていたりする。





「いい加減仮主がいない間のこの時間は暇だ……前までは時間など気にもしなかったが《絶対能力》の契約をしてから何故か早く感じる」


「それへ待ち遠しいという感情かな?」


ダーケンがカトレアの横に座る。

今2人がいるのは学校の屋上の生徒が特別に入る事が許可されたスペースだ。


「子孫は元の絶対能力の所持者である先代に返したいと言う目的で契約を交わしたのだろう?」


「そうです……ですが最近仮主が人間の血が混ざっているとはいえオルナ家直系だと気付いて迷っています」


「続けろ……」


「絶対能力の先代は生きていますが当主ではない。そして仮主はオルナ家の直系で当主の権利がある、ならば《絶対能力》はそのままにした方がオルナ家の為になるのではと……」


「今の子供達は難儀な物を抱えているな」


授業の終了を示すチャイムが聞こえる。


「だが今はそんな話より腹ごしらえだ。お前は魔狩人という存在としてこの学び舎の用心棒をしているのだろ?」


「え、えぇ」


「学食という物があると聞いた。肩の力を抜いてダンノ達と食べようではないか。何事も腹が減っては駄目だからな」


「そう……ですね」






ここまで読んで下さりありがとうございます!

(゜∀゜)

面白いと感じた方はブクマ、☆評価、感想を送って頂けると私自身のモチベがアップします!!


また明日!!!(予定


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