相対 対戦 決着
連続更新10日目!!
今日は少しだけ文量アップアップ!!
開幕早々真梨は風波から距離を取り、魔力を球状に具現化させた魔球を風波に向かって飛ばす。
かなりのスピードで風波に向かっていったが魔球が風波から5メートル離れた所から突如左に逸れる。
その際に真梨の肌に魔力を微かに含んだ風が当たったがそれは当人で無ければ分からないような小さなものだ。
「風……で合ってるよね。この魔力の流れと微風から察するにさ」
「良く分かったわね撃乃さん目が良いのね?そうよ私の魔力は風に特化してる。
貴方の魔球に1発も当たらずに勝ってあげるわ」
ニヒルに笑う。
今度は風波が様子を見る為に風の刃を飛ばした。
補足だが風の刃と言っても完全に透明なわけではなく、ほんの少しだけ緑色の半透明な感じの色をしている。
完全に透明だったならば風魔法の完全一強だからだ。
そんな風波の攻撃を真梨は危なげなく横に飛んで避けた。
体勢を整えると薄紫色の魔球を10数個程周りに浮かべて攻勢にうって出た。
真梨はワザと風波の近くに魔球を撃ち着弾させる。
着弾と同時にその魔球は黒いモヤを生み出し周りに広がって行く。
(視界の邪魔が目的?それともこのモヤを吸ったら体にデバフ効果があるの?)
一瞬で自身の風で口周りを防御すると黒いモヤの正体を考察を始める。
しかしそんなに深く考える時間がない事で舌打ちをしてしまう。
「ちっ、邪魔よ!ウィンドブレス!」
暴風が吹き荒れると黒いモヤは風波の周りから真梨の周りまでも綺麗に消え去った。
そんな事は最初から分かっていたような顔を真梨はしている。
「やっぱそうするよね。ならこれはどう対処するの?」
そう言うとまだ残ってある魔球に手を加える
「何を言って…それは!」
「これ?これも、魔球の一種だよ。
だけどこれはもう魔"球"ではないね。魔弾と言った所かな?」
「魔力を一度具現化させた物に変化を与える事は無理なはずじゃないの?」
「残念勉強不足だよ、風波さん。
無理なんじゃないんだよ。ただただ難しいだけさ。
無意識に風波の頬に冷や汗が流れる。
「断乃君や想離先輩だけじゃないんだよ強いのは。僕だって、勝てなくとも"良い"戦いは出来るつもりだから」
そう言いながら真梨は銃弾の形をした残りの魔弾を風波に向かって撃った。
自分の身に迫る魔弾を風でいなしたり魔力で強化された己の身で避ける。
「かなりの高等技術、だけど私も自然の風に魔力で変化を加える事も出来るの」
そう反論し風を真梨と同じく銃弾の形変化させる。
「今度は私の番よ!!!風弾ォ!!」
ヒュンという音がなると真梨に襲いかかる。
真梨も魔弾を作り風弾を相殺し対抗した。
次々に魔弾と風弾同士がぶつかり合いパァンという乾いた音が何度も体育館に響く、
「……当たらないわね」
「当たり前だよ。僕だって負けたくないんだ」
真梨は魔弾が風波に当たらないと悟ると近接戦闘に持ち込んだ。
近接戦闘と魔弾を巧みに操る真梨に追い詰められて行く。
そんな風波も近接戦闘は真梨に敵わないと瞬時に悟り、風弾の増量と身体強化による逃走で対抗した。
☆
「2人とも中々に強いね想離君」
「そうだよねー私が1年の頃よりは確実に強いね。来年再来年が楽しみだよ〜!」
「断乃君はどう思うんだい?」
「そうですね…風波の方は繊細な魔力の扱いなら真梨よりか長けていると思います。意外と具現化した物に変化を加えるのは力技ですが自然の再利用は繊細ですから。
しかし顔に似合わぬ脳筋さを理解してか体術による繊細はで自分の欠点を補っている。後真梨は教室の自己紹介の時にある事を言っていました」
「ある事って何ー?」
想離が疑問を投げかける
軽く息を吐くと断乃は答えた。
「アイツは"能力"を持っています。
その能力を恐らく模擬戦が始まってから1度も使用していません」
「じゃあその能力は強いのかい?」
「いや、アイツ自身自分で戦闘向きではないと明言していましたから強いかどうかは何とも……。それに俺自身その能力の詳細を知りません」
「そうなんだーじゃあ決着は分からないね」
こんな会話を他所に真梨と風波の模擬戦は白熱していった。
☆
均衡が崩れる。
「魔力…!撃!!!」
「きゃあああああああ!!」
懐に入った真梨が魔力を拳に纏わせて風波の腹目掛けて思いっきり殴った。
だが風波は魔力を防御膜へと具現化させ当たる直前に展開させておいたおかげで魔力撃のダメージはなかったが衝撃で風波の体を襲い吹き飛ばされた。
「均衡は破らせて貰ったよ」
「いってて、全然破ってなんかいないわよっ!」
「なら僕の本気の攻撃を破ってみてよ」
真梨は一呼吸おき小さく呟いた。
「全の一」
一見すると何も変わった様子はないが注意して見ると真梨の体に変化が起こっていた。
両目に魔力が集中し、青くなり少しだけ光っていた。
「これはね。最初は電子機器類の機能を向上させる事しか出来なかったんだよ。
だけどある日これを自分自身に反映させる事が出来ないかと思ってね、やって見た。そしたら最初は負担がかなりあったけど出来たんだ。
そこからしっかりと実戦でも使えるように頑張ったよ」
「目が光っても何の恩恵も無いんじゃない?」
風波は挑発の意図を込めて真梨に言う。
しかし真梨は何食わぬ顔をして風波に言った。
「恩恵はあるさ。例えば君が後ろに回した手でポケットの中の武器を取るとか……ね?分かるんだよ」
「…!!!!なんで分かったのかしら?」
戦慄が走る
風波は焦ったように真梨に質問した。
対する真梨は余裕を持って答えた。
「さっきも言ったよね?一部性能を向上させるって。僕はただ目を良くしただけさ。ま、目を良くすると言っても遠くのものが見えたりするわけじゃなくて情報量を増やすだけなんだよ」
「そんなの……頭の負担が尋常じゃないことになるわよ?!」
「だから工夫したんだよ。どうやったら実戦でも使えるかってね。
あ、僕の特化魔法を教えてなかったね。僕の特化魔法は身体強化、しかも局所的な超強化が得意なんだ!!」
そこからの模擬戦は一方的だった。
風波の攻撃は一切真梨に当たらず真梨の攻撃だけが風波に届いていた。
真梨の能力解放から形勢が一気に傾き決着がつくまではそう長くはなかった。
☆
「真梨お前の能力は確かに実戦に向いてないよな。だけどあそこまで能力を昇華させたのは凄いと思う。もう少し行ったら絶対的に強い能力になりそうだよ」
「あはは!そこまではいかないよ。風波さん!良い戦いだったよ!ありがとう!」
「ふんっ!能力を解放しなくてもあんな弾幕張れるのになんでよ!反則じゃない!」
「「反則じゃないじゃない」」
「あ"あ"あ"〜〜〜!!悔しい!!」
パンパンと手拍子が鳴る。
音の出どころは呼乃田だった。
「4人ともお疲れ様。全員ともかなり強そうな事だし。一応これで予選の出場は承諾してあげるよ」
「「「「ありがとう!!(ございます)」」」」
そこから断乃達は体育館の隅の部屋にいる先生に挨拶をして部室に戻った。
☆
「じゃあ絶世祭の特殊なルールだけ。今言っておくよ。
そもそも絶世祭に出場出来るのはこの部活だけではないと言うこと」
「ど、どういう事ですか?」
「うんうん、戸惑うのもよーく分かるよ。入ってきた時の僕達も同じだったからねぇ」
呼乃田先輩は話を戻すよと言うと続きを話し始めた。
「簡単に言うならば兼部という感じなんだよ。
そしてあまり知られてないけど絶世祭とは別に単純にその時の調子を確かめる為の大会も存在するんだ。
残念な事にねこの学校にはその大会で上位20人に入った人達がいるんだよ」
呼乃田先輩は困った顔で「同高でライバルだ」と呟いた。
「具体的に言うと何人なんです?」
「4人」
「でもその人達は大会に出るって決まった訳じゃあ……」
真梨のその言葉を間髪入れずに想離先輩が答えた。
「出るよ。なんと特別枠でね」
「だから本戦に出場したら上に行く奴の枠が確実に減る、その中で戦うからかなりの激戦になるんだよ。
しかもこの学校の1番と2番は去年絶世祭で準々決勝と準決まで言ってる。
実力は折り紙付だよ」
想離先輩のその言葉を聞いて風波、真梨、断乃の3人は耳を疑った。
いや〜ここまで読んでくれてありがとう!!
僕はモンハンRISEの為に日々旧作3gで弓縛りしながら遊んでいるよ(´⊙ω⊙`)
ちなみに今日は村クエのベリオ亜種15分針でクリアしたぜ\\\\٩( 'ω' )و ////