7.慌ただしいお迎え
白川郁也 18歳 男性
学校からの帰宅中、トラックに撥ねられ死亡。その際助けた少女は将来、人類の発展に大きく貢献する為、加点+1200のボーナスを与えた状態で転生する事とする。
総合得点 1870ポイント
転生者が訪れると同時に、ユートの頭の中にはそのような資料が流れ込んでいた。
その資料を確認しつつ、ユートは告げる。
「いきなりこんな所に呼んで済まない。まず単刀直入に言わせてもらうな?郁也くん、君は死んでしまった。」
「ああ、あの時やっぱり俺は死んだんですね…あの、俺が突き飛ばした人、女の子だったはずなんですけど、無事でしたか?」
ユートの言葉を聞いて、郁也はそんなことを訪ねた。
きっと彼は、他人のために自分を投げ打つことができてしまう人間なのだろう。自分なんかよりも余程神に向いている。なんて事をユートは思った。
「ああ、無事だった。実はその女の子が将来とある発明を行ってな、それで人類を少し豊かにしてくれるんだ。その功績もあって、君を異世界に転生させて、文字通り第2の人生を歩んでもらおう。っていう決定に至ったわけだ。」
「そうですか、良かった…」
郁也の心からほっとした表情が、自分が救った少女に向けられている事を、ユートは感じ取っていた。
きっと彼ならば第2の人生を全うし、神となってくれるかもしれない。そんなことを思いながら。
「さて、詳しいことを今から説明するが、なんか摘みながら、飲みながらにすっか。アグナ、ちょっとこっち来てくれ。」
「はい、ただ今。」
直ぐにアグナがやってきたので、ユートは続ける。
「なんか食いたいもんある?飲み物もついでになんか頼んじゃってくれ。」
ユートがそう言うと、郁也は少し悩んで、こう答えた。
「うーん…軽く摘めるフライドポテトみたいなものを下さい。あと飲み物は…コーラを頂けますか?」
「そっか、未成年だもんな。酒飲めねえか。アグナ、聞いてたろ?揚げ物セットだ。メルに伝えといてくれ。ソフトドリンクはこっちが出しとくから。」
「畏まりました。それではごゆっくりどうぞ。」
「オーダー伝えたら、お客さんの応対しながらちょっと飲んでてくれ。俺厨房手伝ってくるから。」
「良いんですか!わかりました!」
ユートはアグナに要件を伝え終わると、郁也に向き直った。
「悪ぃな。ノウハウがねえ三人しかいねえもんだからこんな感じで慌ただしくなっちまうんだ。ちょっと待っててくれるか?ついでにこれ読んでてくれ。」
と言いながら、手持ち無沙汰になるであろう郁也に、一つのパンフレットと、瓶コーラを生成して渡した。
「そいつが異世界転生に当たって俺が作ったマニュアルみてえなもんだ。説明自体は改めてやらせて貰うが、まあ一回目通しとくとわかりやすくなんだろ。じゃあちょっと厨房行ってくんな!」
そう言って、ユートは厨房に向かった。
オーダーを終え、早速酒瓶を持って戻ってきたアグナに、郁也はこう言った。
「…随分慌ただしい神様なんですね。それに、すごく楽しそうで…」
そんな郁也の言葉を聞いて、アグナは
「そうですね、慌ただしくて、落ち着きがないというのも確かですが…私たちもとても楽しくお仕事をさせて頂いています。ユートには感謝していますよ。」
と答えた。
その顔には、自然と微笑みが浮かんでいた。
〜〜〜
「おうメル、どんな感じだ?って…」
メルが厨房に立ち、準備を行っていた。
その様子をみてユートは声を掛けたが、思わず言葉を失ってしまった。
もう後は揚げるだけ!という状態になっていたのである。
「あ、ユートさん!あとは油の温度が上がったら順次揚げるだけですよ!」
「いや、手伝いに来たんだが…すげーなメル、この量を直ぐに準備したのか?」
「はい!と言っても、ある程度前日から仕込んでおいたんですけどね!」
三人で開店準備を行っている時に判明した事実であるのだが、メルはめちゃくちゃに器用な上、要領が良い。
ユートはどちらかというと行き当たりばったりな対応をする方なので、及ばない考えを自分で判断して予め行ってくれるメルは、この酒場において重要な存在となっていた。
出会った当初、メルに勝手に馬鹿キャラのレッテルを張ったユートは、そのことを深く反省することとなった。
「おー、そういや仕込みは考えてなかったわ。サンキュなメル!この調子じゃ、もうある程度は一人で厨房任せちゃっても良いかもな。
わかんねえ調理法も一回覚えちゃえばもう出来ちゃうし、本当に助かるよ。」
「そんな、私なんてまだまだです!でもありがとうございます!」
なんて言いながら、ユートとメルは次々と揚げ物を揚げていった。
ちょっとずつ二人でつまみ食いしながら、「これは作ってる人の特権ですよね!」なんて話もしつつ、料理は完成した。
今回作ったのは
・ポップコーンシュリンプ
・軟骨の唐揚げ
・タラのフィッシュアンドチップス
以上の三つだ。
調子に乗って作りすぎたなと二人は思ったが、残ってしまえば「時間冷凍庫」に入れておいて後で出せば良い。という環境にあるため、そんなに気にしては居なかった。
「よし、じゃあ料理、持ってくか!」
「はい!」
二人は作った料理を抱えて、アグナと郁也の待つテーブルへ向かった。
夜中目が覚めたので更新して寝ようと思ったら
思ったより時間がかかってこんな更新時間に
なんか本当に気まぐれで書いてるせいか、すごく不定期でもうしわけにゃす




