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9.二人の新たな道

一通りの説明を受けたエルミナとアズモは、例の”キャラシート作り“を、ユートや郁也と相談しながら行っていた。


そんな中、エルミナはこんな事を聞いた。


「ユート殿、先ほど転生についての話を一通り聞いた時、同世界への転生は出来ないことはないが、時間が大きく飛ぶと言ったな。


同世界への転生自体は問題ないのか?」


そう聞くアズモに、ユートは答える


「問題はないが、何故そんな事を聞くんだ?」


その問いに、エルミナはこう答えた。


「一度、平和になった世の中をこの目で見てみたい、と思ったんだ。


私は、生まれてからずっと争いの中で生きてきた。平和と言うものがどう言うものか、それをこの目で確かめたいんだ。


そしてそれを脅かす者が居るならば、私はその者からあの世界を守りたい。」


世界の平和を誰より望んだ二人。


その瞳はとても真っ直ぐで、希望に満ち溢れて居た。


その答えを聞いて、ユートはエルミナにこう答えた。


「そうだな、確かにそうだ。


君らは、多分他の誰よりも世界の平和を願って戦ったんだもんな。


ちょうど、異世界転生のオファーもその世界に降りているようだし、問題なく転生できるぞ。」


二人がそんなやりとりをしていると、アズモがユートに向かってこう言った。


「その旅路、我も同行させてもらおう。


我も、ここ50年ほどは争いしかない世界で疲れておったしな。


もしもう一度魔と人が分かたれようものなら、そこにいる小娘とはもう一度敵同士になってしまうかもしれんがな。」


茶化す様にアズモが言うと、エルミナはこう答えた。


「そんなことはないさ。私たちは、私たちを共に“真に平和を望む者”だと知ってしまったんだ。


少なくとも私は、そんな者に剣を向けることなぞ出来ない。


もしそうなったとしたなら、私はお前に斬られ、後の世はをお前に委ねよう。」


「馬鹿を言うでないエルミナよ。


もしお前が剣を向けて来れば、無論容赦せぬが、今度はユートが言う異能という力を持った二人となるのだぞ?


そんな者たちが本気で争いを始めたら、その余波だけで近くにいる兵士達が死んでしまうであろう。


だから、我はお前を仲間に引き込み、争いを止めるために奔走する。拒否権なぞないぞ。」


エルミナの返答に、アズモはさらにそう返した。


「所謂ツンデレってやつですかね?漸くデレ期に入った的な。」


「そうだな。まあ命取り合ってる時期をツン期って呼ぶのはどうかと思うけど。あの様子じゃ恋人になんのも夢じゃないかもな。攻略寸前ってやつだよ。」


郁也とユートは、二人を見ながらそんな話をしていた。


「本来の意味合いのツンデレって、めっちゃいいんだよなあ…」


「そうですよね…分かります。」


と、地球にあった所謂まがい物のツンデレを思い出しながら、魔王と勇者を見ていた。


「貴様ら、なんの話をしておる。」


それに気づいた魔王が、ユート達に問う。


「「なんでもないですよー」」


妙に生暖かい目で、ユート達はそう答えた。


「まあよい、聞いておった通り、我はこの小娘と同じ世界に転生する。問題はないか?」


「ああ、特に問題はないぞ。じゃあ次はパラメータ決め始めちゃうか!」


そう言いながら、ユートは”異世界転生くんVer1.5“を展開した。

次回で漸くパラメータ設定回でございます。

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