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1.新たな転生者の情報が来ました。

章わけは帰ってやりまーす

一人目の転生者、「白川郁也」を送り出してから一週間。


次の転生者も現れず、神達三人と、常連客と化した転生者1名は、安穏とした日々を過ごしていた。


そんな中で、唐突に郁也はこんな事を言い出した。


「そう言えば、うちの奥さん連れて来ても良いですか?」


ぶっ と、酒を飲みながら世間話をしていたユートは吹き出した。


「え、お前嫁さんいたの!?」


「はい、12の時に冒険の旅に出て、その途中で知り合ったんですけど、成り行きで一緒に旅することになってそのままなんか嫁になってました。」


「雑ゥ!すっごい雑ゥ!」


「それで、まあこの能力目立つじゃないですか。自分でも頭悪い異能をもらったなって未だに思ってます。

で、17のときに成り行きで魔王みたいなやつを倒したんです。そうしたら利権やらなんやら目当てで貴族や王族に言い寄られたんですよ。

そういうのがなんか嫌になっちゃって、身分みたいのもぜーんぶほっぽり出して、放浪の旅に出たんです。

その時には宮廷魔術師のポストが約束されてた嫁も一緒について来てくれて。

あの時は嬉しかったなあ。」


「あーもう惚気はいいから。まあ連れて来ても良いぞ。俺のことが神ってのは伏せてもらうけど。転移魔法でこういう酒場に来たって事にしといてくれな。」


ユートは、神であることがバレるとなんか色々まずい気がしたので、今後転生者の身内を呼ぶときの線引きをそこに設定した。たった今。


「雑だって言うから詳しく説明したのに…まあ、来られるなら良かったです。今は身重なので来られないんですが、落ち着いたら一緒に来ますね。」


またしても吹き出すユート


「子供までいんのかよ!てか出産控えてるなら嫁さんと居てやれよ!ここに来てないで!」


「だってここ、入った時と出た時の時間変わらないから、なんか毎日来ちゃうんですよね…」


「…あ、そっか。」


文字通り“時間を忘れて楽しんでもらう様に”、ユートはそんな設定をこの酒場に施していた。


と言っても、当の本人がその事を忘れていたのだが。


二人がそんな会話をしていた時、ユートの頭の中に、ヨークの言葉が響いた。


(ユートさん、今大丈夫ですか?)


(はい、ヨーク様。大丈夫ですよ。)


(じゃあこのまま要件を伝えますね。次の転生者が決まりました。)


(わかりました。あとで資料を送っておいてください。)


(はい!あ、あと一つだけ、転生者の事について伝えておくことがあります。)


(…?はい、何でしょう)


(今回の転生者は、二人です。)


「はぁ!?」


思わず声に出てしまい、会話を聞いていない郁也がビクっと体を震わせた。


「…悪い。」


ユートは郁也に謝罪すると、ヨークとの通信を続けた。


(…まあ泣き言言っても来るものは来るんですよね。資料お願いします、ヨーク様。)


(あー…なんか済みません…)


(都合よく順繰りに人が死ぬわけじゃないでしょうから、ヨーク様は悪くないです。…ちょっと驚いただけなので…声を荒げてしまって申し訳ない。)


(…そうですね、そう言ってくれると助かります。では、このまま資料を送ります。ユートさん、今回も宜しくお願いしますね。)


(任されました!)


そう言って、ヨークとの通信が切れた。


「郁也くん、俺は新しい仕事が入った様だ。」


何かわざとらしい感じで、ユートは郁也に言った。


「二人目、ですか?」


「正確には二人目、三人目だ。」


「はぁ!?」


今度は郁也が声を上げた。


「そういうわけで、俺ちょっと準備するから、郁也くんも家族サービスに集中してやってくれ。落ち着いたら連絡する。」


ユートにそう伝えると、郁也は


「わかりました。何かあれば手伝いますよ。ある意味先輩の意見なんてものも言えるかもしれませんし。地球にあった胡散臭い広告みたいなやつ!」


「はは、ありがとうよ。」


そんな事を喋りながら、郁也は酒場を後にした。


「…さあ、どうしたもんかね。」


これから忙しくなりそうだ。とユートは思った。

今回は珍しく会話まみれで作りました。

地の文の入れ方に悩んだ結果、入れないで投稿しました。


まあインターバル回みたいなもんだし多少はね?

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