《短編》愛したい
愛したい。
そう願ったのは、いつだっけ?
そうこぼしたのは、いつだっけ?
君が笑顔が、もう思いだせないんだ。
君の言葉も、君の全てが。
また会えるなんて、夢物語は語るつもりなんてないけど
また願うなんて、嘘を吐くけど
僕には、僕なんてものが無いんだ。
君には、君が居ることが羨ましかったのかな
何もかもが遅くなってしまった
一歩が踏み出せなかった
悲しみを背負う自分に酔って
後悔って言葉だけ吐いて
自分で付けた傷が痛むんだ。
自称で、自分を守って
多少は、いやだ
頑張る理由が見つからなくて
それが怖くて
それが情けない
そんな僕に
何が背負えるかな
背負えないから
立ち止まる
背負えないから
怖いを理由にするんだ
背負えないから
逃げ出すんだ
どうしようもない
救いが無い
こんな苦しみを持つことに
何の意味があるのだろうか?
こんな情けなさに
何の意味があるんだろうか
こんな惨めな僕に
何の意味があるんだろうか
笑えない
笑えてる?
笑いなさい
不格好でもいい
ぐちゃぐちゃでもいい
くしゃくしゃにして
丸めて捨てれば楽なのに
それができないから
嘆く振りをして
意味の無い言葉を
鳴くんだ
これが最後なんて
言えやしないけど
これが最期だと
言いたい
僕が僕である内に
あえて良かった。
感想などお待ちしております。




