《短編》考え方
伝わらないんだろうな。
それでも、綴るんだ。
それが僕にできる僕なりの…。
あぁ、お別れだから。
人間とは不完全である。
不完全であるから、完全を望む。
されど完全は、こちらを見向きをせず。
現実と理想は常に一致することなく、一定の距離を作る。
作るのは、理想では無く。
作るのは、現実と言う私だ。
私が居て。
貴方も居て。
私には、あなたでしかダメで。
貴方には、私じゃなくても良いんだ。
それが辛くて。
でもそれが嬉しくて。
君の幸せが嬉しいんだ。
一歩を間違えない様に。
慎重に。
間違えない様に。
僕は気を張って、壁を作って。
また考えるんだ。
声が小さい。
だから、表情に出す。
誤解を与える。
誤解を与えない様に仮面を被る。
大好きだから。
好きだからこそ、君に幸せになって欲しいからこそ。
僕は、声を出せなくて。
その度に、自分を責めて。
ヘタレって、腰抜けだ。
腰が抜けて立ち上がるのを怖がるんだ。
笑って欲しい。
君が好きだ。
好きだ。
好きだ。
愛している。
僕にあるのは、この気持ちだけだから。
この気持ちしか、世界中の誰かに誇れるものなんて無いから。
それだけは負けるつもりなんてない。
…。ごめん。
気持ち悪いのも自覚してるし、君がそれを嫌がるのも分かっているんだ。
それでも、言わせてくれ。
理想は君で。
多分、君の理想は僕じゃない。
誰かにモテたいわけじゃなくて、君が見てくれるだけで良いんだ。
君の理想は分からない。
だから、僕は僕の理想を掲げる。
挫けそうになって。
折れそうになって。
諦めることが簡単なのに。
僕は、それを許してしまうから。
許さないんだ。
君は多分、嫌いだよね?
知ってる。
分かってる。
待っててなんて、言えない。
君には僕よりも、素敵な人が似合う。
分かってるけれど。
理解してるけれど。
僕じゃダメなんだ。
だから、だから!!
頑張れ。
頑張って。
頑張れよ。
お前なら。
お前だから。
僕じゃないんだ。
僕に、そんな権利も価値も無いから。
僕に、そんなことは言えないから。
僕は、君でもあなたでも、お前でも無いんだから。
…。
君の幸せが、とても嬉しいんだ。
君の幸せが、愛おしいんだ。
君の幸せが、望みなんだ。
君の幸せが、…。
悔しんだ。
情けないんだ。
泣けないんだ。
僕が、…。
僕が、…。
ごめんね?
ごめん。
さ、…。
ごめん。
さよなら。
君が幸せであることを、遠いココから願うよ。
バ…、…。
さよなら。
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