材料探し
冒険者ギルドで少し予定が長引いたので予定の内、一部を後回しにして先に材料集めをすることにした…といっても建物の基礎の部分は生活魔法の応用で既に完成させている
早急にすることは冒険者ギルドで依頼して家屋用の建材を用意することだ。それとさっさと風呂事情をどうにかしたいので今日の内に集めることにした
家屋用の建材については既にメドはたっていて偶然だがギルマスとの闘いで得た賭けの賞金を使い商人から木材を買ったためである
温泉用の木材や石材は自分の納得できる物が良いので自分の足で探しに行く
~街道~
門から出るときの手続きがややこしいのかと思っていたが冒険者ギルドのカードを見せるだけで出れたことは少し驚きである
午後になって時間ももったいないので闇雲に探すようなことはせず、スキルの鑑定とお馴染みの生活魔法の2つを屈指して探す
風呂・温泉についてだが自宅用の風呂は2種類作る
1つ目は屋根付き・壁付きの所謂、普通のお風呂だ。これは木材を使用し作る 出来れば『檜風呂』を目指したい
2つ目は周りからは見えないようにした露天風呂を作る。こっちは石材を使用して作る予定なので川の上流に行き集める
宿に作る予定の温泉は全て石材を使って作る。こちらは自宅の2つ目とは違い山の方から石を切り出して作る
石材の場所はある程度絞れているのでまずは一番、時間のかかりそうな木材を探すことにする
探し始めて2時間程経った頃、ようやく檜らしき木を発見することが出来た
遠目から鑑定をしたが名前が違うだけで他の特徴は全て似ているのであまり時間が残っていないことも留意してその木を採ろうと思う だが、門を出る前に情報収集したところによるとその木がある森には強い魔物が現れるらしい 森での戦闘はリーチの長いモノや遠距離攻撃がしにくい上、使える魔法も限られてくるので誰も討伐しないからどんな魔物かも分からない
まぁなんとかなるだろう…いざとなれば素手でも戦える。一応、武装は整えてはいるが
その武装についてだがまず頭の防具は着けていない
胴体には間接部には革を、大切な所には鉄を使い動きやすさと防御を両立させた
武器は刀が欲しいところだったが全然見付からないので前回同様 槍を使うことにした メインには鋼の槍を。サブとして木槍を100本程買っている 遠距離攻撃として使うつもりだ
武器としてではないが木を切るために大斧もある
実質あと1時間で森から出るつもりで動く
万全の体制をとるため生活魔法でカーナビとレーダーを合わせたようなモノを創り出し 道 地形 魔物などの判別が見やすいようにする
ついでに採取できそうな物にもマークをつけた
更に生活魔法で双眼鏡みたいな物をつくり早速、魔物の反応がある方向に向けて見てみると…少し薄暗いので分かりにくいがシルエットは見ることが出来た
高さが2m で人型である
無駄に戦わないように魔物を避けながら目的地に進む。
大斧を持ち全力で一閃すると…綺麗に水平に切れ上手く行き過ぎて倒れてこない
少し予想外だがどんどん木を切っていく
伐採に少し夢中になっていると周囲から魔物が近付いてくるのが分かった
まだ目視できる範囲ではないので今のうちに木をしまっておく
必要分の木を集めると同時に遠距離攻撃が可能な範囲を確保するためだ。
そうこうしているうちに目視できる距離まで近付いてきたので木槍を足元に積み重ねておく…見えてきた…姿は巨漢の鬼のような出で立ちだ
鑑定をかけると"オーガ"となっている
槍を投げるのだが見た目、筋肉達磨のような体で槍が負けるかも…と思い槍のスピードを音速にすることにした
オーガに当たるまでくらいなら槍が空中分解しないと思ったためだ
ぶっつけ本番なので一番面積の広い胴体を狙って投げる…
瞬く間に飛んでいった"それ"は狙い通りに当たった!…が予想外のことが起こった
冷静になると考えられることではあるが投げると同時に大きな反動が伝わり尻餅をついたこと と同時にオーガの方向からバンッ!!という音が響きオーガがいなくなっていた見えないのではなく近くにいない…というかいままであったオーガの反応が消えているのだ
オーガが居た場所の地面を見てみると多量の血糊と半分に割れた紫色の宝石のような物が落ちている
おそらく槍のスピードが速すぎて凄まじい衝撃であったことや槍はオーガを突き抜けた訳ではないので更に衝撃が増えたのだろう
次に投げる時は槍のスピードを変えた方が良いか考える必要があるだろう。
やってしまったことはしょうがないので血糊を極力避けるようにして宝石のような物を見に行ってみる。
その石は紫色の透明感のある石であった
オーガのアクセサリーなどではないだろう
それにしても肉体が爆散している中で石が残るのは不思議なことだ ゲーム等の肉体が消えてドロップ品が出るというわけではない
そもそもそういうことならば周囲に血糊は残らない
いくらでも考えられるがそろそろ次のオーガが近付きつつあるので切り替えよう
今度は頭を狙う
それと少し槍のスピードを上げる
狙いは直ぐに修正可能なので投擲距離になるまで少し槍に工夫を施す。
槍を水で湿らせて
槍の表層部に風属性の魔力を纏わらせ
その風属性の魔力を流線形になるよう動かす
湿らせるのは、衝撃で粉砕するのを少しでも抑えるため
纏わらせるのは、空気抵抗による摩擦を軽減するため
流線形は、空気抵抗を軽減するため
このくらいすれば壊れないかな?…とりあえず近付いてきたので投げる
結果…爆散しなかった というより予想の斜め上をいってオーガの頭に槍の直径分の穴が空いていた
まぁ成功したので良しとしよう
集団がやってきたのでどんどん倒していく。
…あれから1時間は超えただろう
血の匂いに誘われたのかレーダーに捉えていた以上のオーガを倒した
そろそろ帰らないと日がある内に街に帰られないだろう
倒していく内に楽しくなって調子に乗ってしまった 木材は少し多めに確保出来た石材を探しに行くことを忘れていた
オーガはまだ数体近付いて来ているが帰るので相手にはしない が、帰る前にここの惨状?をどうにかしないと…
幸い、木材集めで周囲の木は伐採していたので森の中でここだけ木がない
それに乗じてオーガを火葬する
森に燃え移らないように水で壁を作ってその中で燃やす
少し薄暗くなったが無事に街に着いた
オーガの未解体の状態のものが結構あるので冒険者ギルドに行きたい所だが疲れたので明日にして今日は寝る