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ただの説明回になってしまった…。登場人物が会話しないのはすごいつまらないorz。そしてヒロインがまだでない。

 その後カナタ、アレス、イリスの3人で昼食をとったあと、午後の授業という名の訓練に赴くため校庭へと出た。校庭にはすでに何人もの生徒たちが出ており体操して体を動かすなど訓練前をそれぞれで思い思いに過ごしていた。しかし自分と同期の騎士養成校の生徒たちを一望して改めて思うが―本当に男しかいない。

 すでにカナタはこの光景にも慣れてしまったため別段思うところはないが、学校に入った当初は「ま、まじかぁ……」などとわかってはいたはずなのだが思わず動揺してしまった。


 そもそも騎士養成校とは将来棋士を目指すものが通うところでありその性質上、剣といった武器を使った戦いというものが避けられない。そのため男女比が著しく偏る。具体的には9対1……どころか99対1である。だが当然自ら望んで戦いの道に挑もうとする女性がいないわけではない。現にアレスの妹のイリスは望んでこの騎士養成校という場にいる。しかしイリスのように望んだからといって誰でも騎士養成校という場にいられるわけではない。その最たる理由が男女による体格差の問題だ。騎士に求められるのは優れた技術、スピード、体力それに膂力だ。これらが一つでも基準に満たなければ誰だろうが容赦なく脱落させられる。

 なにせ騎士たちが()としている相手は技術以外のありとあらゆる身体能力面で上をいくのだ。それも圧倒的に。


 剣技や体術といった技術だけが優れていたところで意味がない。人間よりも速く動き、防ぎようのない威力で攻撃すればいいとばかりに攻撃してくる。

 スピードだけがあっても意味がない。相手は目前まで迫っている弓を視認してから平然とよけることができる。人間ごときの速さではとても太刀打ちできない。

 体力だけが優れていたところで意味がない。その気になれば相手は数日でも休みなしで動ける。どう頑張っても先に力尽きるのは人間だ。

 それにある程度の膂力がなければ意味がない。なければ攻撃の一切が通らない。


 そんな存在を騎士たちは敵としているため、必然身体能力を含むありとあらゆる能力が男女の区別なく高水準で求められる。そうでなければそもそも相手にならない。結果騎士養成校は男女比99対1という現実が出来上がってしまうわけである。実際カナタたちも、同期の女性はイリスただ一人である。学校全体で見てもその生徒数は一桁から脱することはない。

 だがこれを逆説的に言うなら、そんな狭き門にも関わらずここに女性が在籍しているということはその女性は相当優秀ということでもある。それもちょっとありえないレベルでである。正直カナタもイリスと何度か模擬戦をしたことがあるが、技術はもとよりそんな細い体のいったいどこからこれだけの力が出てるんだ?と毎回思わずにはいられない。たまに押し負けることさえある。初めて相対した時などあまりに驚いて思わず目を見開いてしまったほどだ。


 そんなわけでイリス以外に同期の女性がいないため、ぞろぞろと男が校庭に増えていくのを遠目に見つつ、先生が来るまでの間アレスやイリスと午後の訓練の準備をするのだった。

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