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友達作り初心者

「まあ、とりあえず、座るか」


椅子に座る俺と王女。なぜ入ってきたのかの理由は俺の常識的に理解できなかったが初めての友達としての距離感がよく分かっていないのだろう。王女となると友達はたくさんいるんじゃないか?と思うがそうじゃないらしい


彼女の行動と言動からして友達はできなかったのだろう。王女という地位は友達を作るには向いていなかったようだ。俺の独断であるが友達というのは同じ立場の人ならば作りやすい。


ほら、先輩と話しかけるより、同級生のほうが話しかけやすいとかあるだろう?自分より歳の上の先輩に話しかけるのに勇気が必要だが躊躇うことはある


そういう経験はあるから王女に対してどう話したらいいのか緊張しているのもあるのか話しかけにくい。これが地位の差による壁か。予想以上に分厚い。先輩後輩の関係とは比べ物にならないほどに


王女も座って話す。どんな話をするのかはわからないが聞いてみよう。


「私ね、友達作るの得意じゃないんだよ。私がこの国の王女だからか、みんなは私という存在より、王女や王族として見ている。だから、友達を作ろうとしても立場の差からみんなは遠慮してしまう」

「それが王女なんだろう?たまに声をかけられる人もお前を利用しようとしている狡猾な奴らだらけなら、大変な人生を送っているな」


頷く王女。自覚していたところはあるのだろう。そういや、入学式の時に周りの人たちが王女を恐れていたな。何かあったのだろうか?いや、考えても答えは出ないからなんとも言えないな。


「うん、だから友達はユリが初めてなの…私の初めて、君に捧げちゃった」

「誤解を招くような言い方はやめてくれないか?言い方的にアレだよ…アレ。うん、もう少し言い方を変えてくれないかな」


言い方的にアレだからやめてくれ


「!ごめん…!」

「気づいてくれただけでいいぞ」


顔真っ赤だな。流石の王女様も気づくか。常識はずれなところが多いなと思ったがそこらへんの感性は同じなのか?う〜ん、なんかアレだな。言えないけど


「しっかし、可愛いところもあるんだな」

「ふへぇ…!かっ……可愛い!!?」


さらに真っ赤になったな。事実を述べたのみだぜ?何か間違っていることなんてないはずだがおかしいことでも言ったか?


「ふへへ…ありがとう…!」

「え?えっと…うっうん…」

「好きになっちゃう」

「え?」


さらりと告白みたいな事を言うのですか!?待て待て、人生初の告白が今だと!?いくらなんでも今日は刺激が多過ぎる。過剰な情報量が俺の脳を破壊していく。いくらなんでも記憶として残せる記憶媒体にも限界があって俺の脳は限界に近い!


「いや、あの…ね…なんと言うか……不意打ちをして俺を倒そうとしているのか?」

「ん?違うよ?」


何を言ってるの?みたいな顔をしないでくれないか?こっちが傷ついてしまう。と言うか、違うのかよ。なら、なんでそんな告白みたいなことを言うんだ。


「だって…優しいもん」

「このくらいで??」


よくわからないが彼女からしたらそう認識しているのだろう。俺にとって理解できない事であるが彼女の価値観を理解して納得すると言うことはできないというか、無理だろう。


人の心を読めるとかそんな能力があればいいが残念ながら俺はそんな能力は保有していないため、無理なんだわ。


「私さ。王族の中でそこまでよくないの。父上は私のことを見てくれるし、母上も見てくれる。でもそれって、家族として当然って…なんというか…そうね…与えられるのが当たり前って言えばいいのかな?」

「……」

「私は与えられて続けた。でも、友人は手に入らなかった。私がわがままを言っても誰も着いてこない。誰も私を見てくれない。だから、孤独というか…そうね、心に穴が少しずつできて大きくなって行った」


王女としての孤独、どんなに両親から甘やかされても欲しい物を与え続けられても彼女にとって満足するような物ではなかったのだろう。


与えられてもらうことが当たり前の人間派に何もできない。自分で掴むべき力を手に入れることができない。故に、何もできない。何もできない人間へと育ってしまう。


彼女の人間関係は予想以上に闇深い。俺が知らない王族の現実ってものを見てしまった、聞いてしまった。それはまるで妄想しても妄想を超えるような重い現実があると考えてしまうと考えるのをやめたくなる


「欲しい物を得ても欲しいモノは得られない。だから、私は強くなれば欲しいモノが得られると思ったの」

「なぜ、強くなれば得られると思った?欲しいモノを得るならば力を得るという思考に辿り着いた経緯を俺は知りたい」


どうして力を得ると言う発想に至ったのかわからない。彼女の地位は努力をしても辿り着けない特別な地位。努力をして先に進み、国を乗っ取ったならばできるだろう。だが、その道は限りなく、険しい


そんな道を歩いていると言うのに何をこれ以上求めたくなったか俺はわからない。


「……なんというか…そうね……力があればより高い地位に座ることができる。力があれば私は高い地位を得て人が私に話しかけてくれると思ったの」

「どう言う意味だ?」

「ほら、あるでしょ?騎士団って弱い人は無視されて、強い人は注目される。そして、声をかけられやすくなる。注目される的になる。だから、力が欲しいなって考えるようになったの」

「その道に辿り着く先は畏怖される恐怖の対象になるだけだ」


彼女が言うその道は弱者が強者に畏怖を抱き、落ちていくモノ。彼女が求めたいのは強者の友人なんだろうか?


「…わかってる。強くなってスキルレベルを上げても友達はできなかった。皆の評価は私と言う力ではなく、王族の人間としての評価。そんなの嫌なの」

「我儘の多い王女様だな」

「…ふふっ…ねえ、知ってる?人間って欲張りなんだよ?」

「それは言えてるな」


特に生まれながら地位の高い人はね


_____


オマケ


王城では


アクト王国国王は部屋にて息子であり、王子たるアルベルトが入学式から帰ってきて話すと国王は驚いていた。


あまりにも衝撃的な内容だった。娘たるメイの行動は国王の何十年の人生にとって大きく、刺激を与えるモノ。それはまるで青天の霹靂だった。


「メイが…友人?しかも男だと!?んな馬鹿な!?」

「事実さ、父上。メイが友達を作ったところは俺は目撃している。成長したが距離感が家族のように近い関係。少々まずいことが起きているよ」

「ならば即ー」


国王は朝から立ち上がる


「その男を始末する」

「は?」


こいつは何を言っているんだ?とアルベルトは驚愕した顔をしていた。


「我が娘を誑かした男なんぞ許さん!!!」

「このタイミングで父親ヅラか!?」


アルベルトは国王の言動に呆れた顔をしてしまう。


「いくらなんでもそれは駄目だろう!メイが殺しに来るぞ」

「何!?……それは不味いな…だが、そこまで依存する理由が分からん。いくらなんでも……友達に負ける感情ではないだろう?友達のために家族を殺す覚悟はないはずだ」

「あんたの教育方針のせいだろ。そのせいで友達できなかったからな。メイは」

「……私の責任か」


アクト王国国王は自分のせいだと落ち込んだのだった。


どうもルセイです

ここまで読んでくださりありがとうございます!


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感想も大歓迎です! いただいた声が、今後の創作の大きな力になります。


次回も楽しんでいただけるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします!


それではまた次回で!


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