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強い  作者: ADLYY
3/3

段ボールカッターの千丈

AKHSは、公の組織じゃない。

アナディットの存在は政府も認知しているが、アナディットのことに関して徹底的に隠蔽している。

政府はアナディット共の出現位置、つまり結界の破損部分を囲うように防衛ラインを張っている。そこからさらに離れた場所にもう一つ「第二ライン」があり、そこから内側の立ち入りは制限されている。


政府は防衛ラインからアナディット共を出してはならない。情報が漏れる可能性があるからだ。

防衛ラインの直径は40km程度。そこを防衛し続けるのは政府もなかなか難しい。まず戦える人間が少ない。

そこで便利なのが俺らAKHSだ。

ここはアナディットを狩ることに特化た組織、いわば特殊部隊だ。

政府は資金面の問題に頭を抱えていた俺たちに金を出す代わりに、俺たちは政府に協力する。


まあこの組織は大半政府の金で動いてる。

でも色々不自由だ。政府は徹底的に隠蔽してるからな。


例えばスマホ、カメラなどの中身は要チェックされる。写真の流出はまずい。

また、第二ラインから内側はインターネットもない。

一応、第二ラインから外出は可能だが厳正な審査を受け、盗聴器とGPSがつけられる。アナディットのことについて口外した奴を消すためだ。


俺らの仕事は、なにも防衛だけじゃない。

時々内側に行って調査などをしてる。

因みに俺は半強制的に入れさせられた。Dランクだが頭がキレるって理由だ。


内側は危険だ


普通そんな危険な仕事やるのは狂った奴か復讐に燃えてる奴くらいしかいないだろう。


今日はそんな狂った奴の一人と仕事だ。


この人は千丈 雷翔

武器はクソ長い段ボールカッター。一応切れ味は抜群だ。

なんで段ボールカッターな理由は持ち安いかららしい。

現場までは車で向かう。

俺の千丈は後部座席、助手席には同期の鈴木が座っている。


「運転ミスんなよー」

「はい」


道中は山道で整備もされていないから危険だ

恐らく整備できる環境ではないのだろう。


目的地に着いて、まず視界に入ったのは広大な洞窟

しかし不思議なことに中は明るい。


「光源がどこかにあるのか?」

「この洞窟を均一に照らすのはムズくないか…?」


鈴木が不思議そうに呟く


「取り敢えず行こうぜお前ら、明るい方がいいしな?」

「はい」


俺と鈴木は千丈の後に続く


「ここだな」


しばらく進むと何か大きさが3m程の鉄の扉がある

鍵が掛かっているというかそもそもドアノブ自体がない

でもこんなかに何かがいるってのは分かる


「ぶち破るぞ」


千丈がそう言う取り出したのは手榴弾

いや、ただの手榴弾じゃなさそうだ


「お前ら離れてろ」


手榴弾のピンを抜き、物陰に隠れる。

数秒したら爆発し、鉄の扉が破壊される。


「んだぁ!?」

「なんか爆発したぞ!」


出てきたのはアナディット…でいいのか?

人間にかなり近い見た目をしている

違うとこを言えば目の色が変だ。


「全員遺言はあるか?持ち帰ってやる」


言ったと同時に千丈が突っ込む

そいつが反応する前に間合いに入る


「ぐっ!」


そいつはナイフを入れ防御に入ったが、弾かれる

胸を浅く切ったあと、直ぐに急所をブッ刺す


「クソ野郎!ぶち殺してやる」


後ろの奴らが襲い掛かってくる

千丈は瞬時に後ろ蹴り


「見えんぞおら、甘いんだよ」

「甘いのはそっちだよ!」


もう一人の奴が横から首に向けてナイフを振る。


「甘ぇえええ!」


ギリギリでしゃがんで回避

だが同時にさっき蹴られた奴が銃弾を放つ


「死んどけカス!」

「クソ!」


その銃弾は横腹を掠る

その間にさっきのナイフの奴がまた攻撃態勢に入ってる

良い連携だ


「やらせねえ!」


鈴木が奴の脳天に銃弾を放つ

千丈も後ろの奴にとどめを刺しに行く


「死ね」

「クソが!.....でもな」


次の瞬間壁、を突き破って出てきたのは3m程の巨体を持つアナディット

あの扉はこいつのためか?


「おはよう、今何日だ?」

「お前の命日だな」

「あっそう、死ね」


その言葉を言った時にはもうそいつは拳を振り上げている。

スピードもえぐい、千丈はまともに喰らってぶっ飛ばされた。


「脆い脆い!これがこの世界の人間か?」

「うおおお!舐めんじゃねえ!」


鈴木と俺が発砲

だが避けられる


「クソ!!」

「あの巨体で避けんのか…!」


もうそいつとの距離が近い、やられる!

奴が攻撃態勢に入る

俺は離れたが鈴木は遅れた


「虫けら共!捻り潰してやるよ!」

「がぁああ!」


直撃は避けた、衝撃波で鈴木は吹っ飛んでった

だがこいつは根性のあるやつだ


「俺はスズメバチだぜ舐めんなよ!」


吹っ飛ばされながら数発発砲

奴にとっても予想外だったのだろう、銃弾は奴をとらえた

だがそれは勝負を決めるに至らない


「やってくれたなミツバチが…ハチの巣にしてやろうか?」


攻撃態勢に入る前に奴が何かを察知する

何かが突っ込んでくる!


「死ねや!デカいだけで中身つまってねえんだろ!」


大型トラックに乗った千丈だ

頭から血を流してる

大型トラックは最高速度で奴に衝突した

奴はぶっ飛ばされ、動けない


「おかしい、いくらトラックに轢かれたとしても、この俺が動けないだと?」

「タフさに自信があったようだが、俺はこの部屋にトラップを仕掛けてあるんだな」

「何?」


あの手榴弾、爆発するとアナディットに効く毒ガスが散布される


「お前らは育った環境が違うから耐性がねえんだろ!この毒に!」

「クソがぁああああ!」

「じゃあ死ねよハッピーバースデー」


千丈はそいつの首を切り落とした」


「千丈さん!」

「お前らよく耐えたな、帰るぞ」

「そのトラックは何処から?」

「知らん」


今日見たいに人間みたいな見た目の奴もいるんだ。

俺は戸惑ってしまった、未熟だった。

防衛と言っても、奴らも侵略してきたわけじゃないかもしれない。

そんなこと言ったらキリないか…












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