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魔法使いの断末魔  作者: かまぼこ太郎
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魔術師イラア-001

魔法使いの断末魔修正版です。

第一話-001


【プロローグ】


ある南の町。

そこはかつて交易が盛んで、

平和と活気に満ちた土地だった。

しかし、今では人々の顔から笑顔が消え、

兵士の巡回が日常となっている。

新国王の圧政により、税は重くなり、

貧しき者は生きるために盗みを働かざるを得なくなった。


そんな町に、一人の旅人が訪れていた。

黒いローブを羽織り、その下には軽装ながらも

戦闘の痕跡が刻まれた防具を身にまとっている。

彼の名は イラア 。


「........また、こうして追われる身か」


彼は呟きながら、町の片隅にある市場へと足を運んだ。

彼の目は、左目だけが異様な光を宿していた。

それこそが 五将眼の証。

世界に五人しか持たぬ特殊な眼。


店内は静かだった。

客は皆、国王の兵士の目を気にしながら

小さく息を潜めている。

イラアは言った。


「......まじか、」


その瞬間——


ドォォォォン!!!


町の中心部から、爆発音が響き渡った。

人々の悲鳴。兵士たちの怒号。

地面が揺れ、店の壁が崩れ落ちる。


イラアは振り返り、外を見る。

そこに立っていたのは——


身の丈二メートルを超える魔物。


魔物の体は黒く、全身にひび割れたような筋が走っている。

頭部には五つの眼球が並び、それぞれが異なる方向を見ていた。


「........五感を最大限に研ぎ澄ませた魔物だと?!」


イラアはすぐに理解した。

この魔物の視界に入れば、即座に反応される。

つまり、通常の速さでは避けられない。


「はぁ〜、休憩ぐらいしたかったんだけどな」


イラアは黒のローブを翻し、地面を蹴った。


バシュッ!!


その瞬間、魔物の拳が空を切る。

だが、イラアの姿はすでにそこにはなかった。


彼は瞬時に武器製造(アームズ・クリエイト)のスキルを発動し、手の中に一本の剣を生み出した。


剣は純粋な魔力の結晶。そこにさらに炎魔法を纏わせる。


「........二秒で仕留める」


イラアは跳躍し、上空へ舞う。


魔物の眼球が全て彼を追い、口を大きく開いた。

黒い瘴気が放たれる直前——


ズバァッ!!!


剣が振り下ろされ、炎が爆発的に弾けた。

魔物の体が切り裂かれ、血が宙を舞う。


「終わりだ」


ドサリ、と魔物は倒れた。

その後、三十分間、魔物の血が町を覆い尽くすように降り注いだ。


この日、イラアは 「災の子」 と呼ばれることとなる。


イラアが生まれたのは、とある小さな村だった。

しかし、彼は 生まれながらにして呪われていた。


左目に宿る 五将眼 。

それは五つの異なる能力を持つが、制御できなければ暴走し、持ち主をも蝕む力だった。


「この子は........災厄をもたらす........」


村人は恐れた。

両親ですら、彼を忌み嫌った。


唯一、彼を愛したのは祖父だった。


祖父は彼に言った。


『お前のその能力は、弱き人を守るための力だ』


イラアはその言葉を信じ、生きる道を模索した。

しかし、12歳の時——


魔物を倒したことで、国から指名手配を受けた。


「........なんで、俺が」


救ったはずの村人すら、彼を 「災の子」 として恐れた。


その日から、彼の逃亡生活が始まる。


追われる日々と自決の決意


毎日、賞金稼ぎが彼を追った。

夜は息を殺し、食事はまともにとれず、雨の日にはずぶ濡れになりながら身を潜めた。


「........もういい」


何度も 自ら命を絶とうとした。

そう思っていた時、彼は思い出した。


祖父の言葉を——。


『お前のその能力は、弱き人を守るための力だ』


「........守るための、力....」


そう、この国は今、圧政に苦しんでいる。

新国王は、かつての平和を

壊し、民を奴隷のように扱っている。


「ならば——全てを滅ぼしてやる」


イラアは決意した。


この腐った国を破壊し、自らが新たな王となることを。


——ここから、彼の戦いが始まる。


To Be Continued....

旧魔法使いの断末魔は友がミスって消してしまったので新しく投稿し直します。

すみませんでした

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