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#1立場
2045年 9月 世界政府加盟国・フィンランド
ここは世界政府直属教育学校フィンランド本部
今日は入学式だ。
他の人がたくさん集まり、賑わっていた。
入学式が終わると、自己紹介が始まった。
「僕の名前はアラン・ウィンチェスターです。ロシア生まれで7歳です。よろしくお願いします。」
自分の自己紹介が終わると、周りがざわついた。
他の人に話しかけようとしたが、
「あの子はグリス連合国の大統領の息子なのよ!きっと変な考えを植え付けられているから近づいちゃだめよ!」
と、話しかけようとした子の親が注意していた。
その時、なぜか自分の父親が侮辱された気がしたが、それ以上何も感じなかった。
母親の方を見るとつらそうな悲しそうな顔をしていた。
それとは別に世界政府の事務総長の息子も入学したらしく、そっちにみんな集まっていた。
「こっちだって元大統領の息子なのに...」
そう思い、その子を見ると軽蔑するような顔をされた。
まるで自分が場違いなように。
楽しい学校生活が始まるのはいつだろうか?