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幼馴染は男子です。.....の筈だよな?  作者: アキノリ@Pokkey11.1
1/1

1、ん?

.....。

生き別れってのは誰にでも経験するんじゃないだろうか。

寧ろ経験しない人なんて居るのだろうか、って思ったりする日々だ。

俺、長宮広大ながみやこうだいもそうだった。

でも17歳になった歳の事だ。

何故か神様の縁か知らないけど幼馴染と再会した。


「初めまして。二宮祭にのみやさいです」


「「「.....おー。イケメンだ!」」」


まさかの事だった。

それは男子高校生になった俺の幼馴染。

当時.....近所で一緒に遊んでいた男だった。

先生に指示されて動く祭。


俺は目を輝かせる。

こんな高校で再会するとは、と思い。

俺は小さく手を振った。

だが。


「.....っ!」


何故か知らないがその幼馴染はスルーして他の男子の所に腰掛ける。

後ろの方の席に行ってしまった。

俺は目を丸くしながらも、ま、まあ.....そういう事もあるかな、と思いながらそのままホームルームを過ごす。

後から声を掛けよう、と思いながら。



「祭。久々だな」


「.....そ、そうだね.....」


久々の事で嬉しくなった。

でも何故そんなに恥ずかしがっているのか分からないが。

祭は変わらず俺に俯きながらも笑みを浮かべる。


そして、広大。久々だね、と。

俺は何故か.....その祭の笑顔に!?と思ってしまった。

それはかなり女の子の様な笑みをしていたから。

ってそんな馬鹿な、と思う。


「広大ー。そいつと知り合いなのか?」


「.....渡。知り合いだ。俺の幼馴染の祭だ」


「祭です」


「.....へえ。祭くんか。宜しくな。俺は遠野渡とおのわたるだ。宜しく。そこの中学時代からのダチなんだ」


「よ、宜しくね」


渡ははにかみながら祭を見る。

祭は恥ずかしがりながらも運動部の渡と握手した。

すると渡は?を浮かべる。

何だか華奢だな?手が、と。


「ああ。昔からなんだよ。コイツの手は」


「そうなのか?かなり女子の手に似ているな」


「女子じゃないよ?僕は。アハハ」


またはにかみながら祭はそう言う。

俺はその祭を見ながら、なあ。また一緒に遊ぼうぜ、と言ってみる。

すると祭は、うん。大歓迎だよ。.....あ。さっきはゴメンね、と言ってくる祭。

俺はその言葉に、気にすんな、と笑顔を浮かべた。


「.....本当に仲が良いんだなお前ら」


「そうだね。僕達は昔から。小学校時代から.....仲が良いよ」


「そうだな。懐かしいよなあの頃は」


「だね。本当に6年ぶりだね」


「.....そうだな。6年も経ったんだっけ?」


「そうだね」


そうか。6年か.....。

その間色々あったけど。

でも何時だってコイツの事を忘れた事はない。

コイツは.....祭は。

俺にとって最高の幼馴染だったからな。


「なあ。祭くん」


「何?渡くん」


「君は部活とか入るのか?」


「.....僕は.....そうだね。入らないかな。.....身体が弱いから」


「そうなんだな。せっかくだから俺の部活に案内しようと思ったんだが」


「そ、それはマッチョは.....僕には厳しいかも」


だよな。アッハッハ!、と渡は爆笑する。

俺はその姿を見ながら苦笑いを浮かべつつ祭を見る。

するとチャイムが鳴った。


先生が入って来る。

俺達は、ヤバい、と言いながらそのまま椅子に戻る。

祭りに挨拶をしてから、だ。

すると背後からこう聞こえた気がした。


「本当に変わってなかった。嬉しい」


その様に、だ。

ん.....気のせいか?、と思いながらもほとんど気に留める事はなかった。

焦っていたのでそのまま椅子に腰掛ける。

それから授業準備を始める。

何もしてなかったから危なかった。

.....。

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