第八話 どうも学者らしい
らしい!
もう連続で9話も出すか!
「ふむ面白い、実に面白い…」
その男はそう言って笑った。
その男の名はタラス。
だが本人は名前はたして重要ではないと言い切った。
僕が王命で「ジキスムント大学」を建てた
といっても、今は他の建設物の再建築や
食糧確保が急務であり、
僕も
「バラックの様な適当で良い
記録を残せる施設として
できれば図書館的なのを一つ」
と言ってた時に、彼は王城を尋ねてきたのである。
それを、運命の出会いと言うべきなのか?
それは分からない。
ただ、この出会いはタラスには必然だと本人は言った。
何故なら、”黒死病を止めた”という
その知識を僕が持ち得たこと…
それがタラスという、この男が
僕の所に訪問をする事を決意させたというのだから
ならば、それは必然だった。
タラスは学者だと本人は言っている。
僕が知らなかった神剣の特殊能力
技能鑑定では
学者レベル8
言音魔導レベル6
精霊魔導レベル5
神霊魔導レベル4
狩人レベル3
と学者には間違い無いが
分類的には魔導学者という存在らしく
魔導について研究している者だそうだ。
ちなみに技能レベルの最大値は10。
学者レベル10なら、
元の僕の世界では大学教授という
頂点クラスだという
レベル8なら
修士以上博士未満相当ではないかと神剣は評価する。
レベル9で博士号取得者で教育担当にまで
従事している者という位置付けらしい。
ともかく、僕の知能レベルでは
脳の回転が追いつかない世界の住人
と考えればいいだろう。
その技能鑑定をタラスも肯定したが
神剣という学者の中でも、
最も「不可思議」な物なれば
「何でもアリ」だろうというのが
彼の神剣への解釈だった。
どうもやはりこの剣は「チート」らしい。
まぁ当たり前か。
そして僕は、この出会いは必然の運命という
奇妙な感覚に、意を決して、
嫁姫達に伝えたことを同じ様に伝えた。
それを彼は「面白い」と言ったのだ。
「私は、魔導の研究をしております、陛下」
「陛下はいいよ、セルトぐらいでいい。
もう素性を語ったんだ。
これから協力してくれるのなら
いちいち、へりくだられても面倒だ。
公式の場でなければ、タメ口でお願いしたい」
「なら、セルト様、程度で…
やはり英雄を名指しは気が引けますからな」
「分かった、じゃあそれで」
「私が面白いというのは、セルト様…
の元居た世界、ええっとイシザキリョウヘイ様
でしたかな? 元々の貴方の世界の知識は
この世界で通用し、
貴方の世界にあった「黒死病」は
この世界にも存在する、そこですよ」
「?」
僕はタラスの言わんとする事が、
よく分からなかった。
「まだ検証しなければならん事は
いろいろありますが、仮説として…
この世界は、貴方の世界の法則に
更にプラスαされた、法則を持っている世界
なのではないか、と私は考えているのです」
「どういう意味?」
「つまり、この世界は貴方の元居た世界を
ベースとして『黒死病』も同じ法則で存在し
しかし神霊魔導…
まぁ私は知識神の下僕ですが…
その神霊魔導、私が辛うじて使える
『キュア・ディシーズ』で、
黒死病を治せない事もない…
まぁ、あんな凶悪な病気であるなら
確実に治すならレベル7ぐらいは必要でしょうが…
貴方の世界では、2000万人という
私の想像が及ばない程の人口を殺しつくす病気でも、
この世界の、魔導というモノでは
全く抵抗できないわけではない…
つまり、貴方の世界の法則に、プラスαがある世界
それが、このフォーシーという世界という事になります」
「…そう言われると、そうなるね…」
僕は彼の解析にただ頷くだけだった。
「そして、その融通性が
貴方の世界よりも、
この世界の進歩を緩慢にしているのではないか?
と私は今は思うのです」
「?どういう事?」
僕はその学者の言葉が、
いまいちよく分からなかった。
「その事は、今は置きましょう。
まずその話よりも先に、お伝えする事に
貴方の世界の話を聞けば、
どう考えても
私達の世界では普通にあるモノ
魔導伝達素「マナ」が
貴方の元居た世界には存在していない。
それです。」
「マナ?ああ、僕達のファンタジーで想像してた
魔法を使える為の、空気の様なナニカか…」
「ふむ、ご理解が早くて助かります…
私は、魔導を研究していて、
あるとき、違和感を感じたのです。
この世界には、2つの系統の法則があって
それが混在しているのではないか?と」
「2つの系統の法則?」
僕はその彼の言葉に首を捻った。
「おそらくは、貴方の言われる『科学』
それが、この世界の基本法則であり、
その上に『マナ』を使った、
世界の基本法則を書き換える
『魔導』を生む法則が乗っている…
と考えるのです。
貴方の話を聞いた今ならば…」
「ふーん…
だってよ…
おい、神剣、どうなんだよ?」
僕はそのタラスの解釈を
なんでもありの「チート」に尋ねてみた。
『人が人と、一生懸命、
世界について考えているのだろう?
まー、私は、詳しい事はわからんし
私は”なんとなく分かる”という
神の御意志の存在だ。
なので、その説明に、そうなのか…
ぐらいの感想しかないな』
「相変わらず、
都合の良いチートだな」
『悩め、若人、それが若者の特権だ』
その神剣の物言いに、僕もタラスも笑う。
「ともあれ、このジキスムント大学で
是非、私に魔導研究…
いえ、貴方の世界の
科学も込みで、研究させて欲しい…
貴方の疑問…
『魔導は、人の生活に役に立たない、攻撃特化だ』
というのは、私も気になっていたのです。
しかし、魔導学園のドーンは、頭の硬い長老ばかり。
知り得る魔法以外、存在しないの一点張り。
だから、私は魔導というシステムに
法則性がもっとあるのではないか?
そして、その法則性の解明で
更なる応用が利くのではないか?
それを自由に研究したいのです」
彼はこの地に訪問してきた理由をそう語った。
「なるほど…
それなら、こっちも願ったりだ。
僕が、この辞書から引き出せる知識を
ここに記録していこうとしていた…
そこに貴方の、別の解釈が加わる。
そうすると、
僕が考えてさえいなかった事が
生まれるかもしれない。
それが、国民の幸せに繋がるのなら
是非とも、そうあって欲しいと思う」
僕はそう言った。
それにタラスは嫌な感じではない笑いを浮かべる。
「噂では、
神剣を持ち、魔族が再び攻めて来た時に
先陣に立って戦わなければならない御方なのに
随分、民にやさしく、民と共に生きる王
と、聞いて落ちましたが、
その通りなのですな……」
言って彼は微笑んだ。
「僕が元々いた世界では、
僕は何の取り柄もない
ただの農民以下の、凡人だったからね…
王なんて器じゃ、元々ないんだよ…
でも、困って苦しんでいる人を
助ける事ができるのに、
それをあえて無視できるほど
精神が図太いわけでもない…
助けれるのなら、助ける、
できないなら、見て見ぬふり
そういう程度の凡人なんだ…
僕は……」
そう言って僕は、あの世界の
何も出来なかった自分を笑ってみた。
「面白い方だ…
しかし、案外…そういう方だからこそ
名君に、なれるのかもしれませんな…
分をわきまえれるからこそ、
人の丁度良いところに収まる、とか…」
「おだてられても、普通に照れるだけだぞ?」
「いえいえ…
謙遜される所ではありませんよ。
しかし、私は最高のパトロンに出会えたようだ…
私をこの大学の研究員にさせて下さい。
所詮、学者肌
食事と、研究に必要な色々さえいただければ
それ以外の報酬は要りません」
「僕も頭が悪い…
貴方のような頭脳が欲しかった…
なら、ギブアンドテイクという事で…」
「ええ、喜んで」
そこで僕達二人は握手した。
そこから、「魔導理論の解析」、という
不思議な話が、始まることになる…。
僕の辞書も、
よりフル回転する事になっていく。
それは少し、後の事にはなるのだが…
が、夜…
「陛下!もう我慢できません!」
「あ、あっれー!?」
嫁姫4人が、顔を真っ赤にさせて
体をモジモジさせて僕を睨むように見る。
「心がより繋がった今、
もっと激しく求めて下さいまし!」
リーナ姫がずずっと前に出る。
「今日は4人全員で相手して貰います!」
エレシア姫の目が怪しい輝きをしていて
その手が神霊魔導で光ってる。
あ、あれ、トランスファーだーー
トランスファー・メンタルパワーの魔法だ…
僕が、果てて気絶しても、
強制的に起こされる奴だ…
あれ?エリン姫も手が光ってる…
「エレシア姫から、神霊魔導を
御教授していただきました…
エレシア姫が気絶されたら
起こす人が居なくなるので…
その時は私が…」
そう言ってエリン姫も笑っていた。
あれ?エリン姫、そんなキャラだっけ!?
あれれ!?
なんか、色々な準備やら、国の事業指示やらで
ちょっと嫁姫の相手が疎かになってたら
色んな意味で、どえらい事になっている!
「さぁみんな行きましょう!」
そして嫁姫が飛び込んできた
あれぇぇぇぇ!!!!!
ハーレム!?
ハーレムって本当に極楽なの!?
いえ、美姫のおっぱいは、いいモノですよ?
ええ、いいですとも!
でも、その…えっと…
限度ってモノ、ありません!?
僕の何かこう、精神点というそれよりも
更に奥深い、精神力というかなんというか…
ああああーーーーーー
そして僕は4人の嫁姫に襲われたのだった。
僕は今、幸せらしい
なんか、キャラクターシートを作りたくなってくるな!
全員の!
各話で、センッションボーナス点
出してスキル成長させたい気分。




