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第一話 どうも結婚するらしい

えーっと、なんていうかですね

ネットの小説議論に、

「異世界チーレムも書けないで小説書けますか?

 異世界転生チーレムを、フィギュアスケートで例えるなら

 フリー演技をする前の、規定演技みたいなもので

 規定演技も満足にこなせないのに、フリー演技が良いモノ

 できるわけないって思想と同じだと思うんですよ!

 だからまず異世界転生チーレムぐらい書けましょうよ!」

という、

「What!?」

という意見を読んで、混乱し、

混乱した結果の、

「俺が異世界転生チーレム書いたらどうなるの?」

という実験がこれです。

結果論的に、「合わないモノは、合わないネー」が

自分の結論ですが、面白い小説論に感化された実験結果がこれだったと

そんなモンだと思って笑ってくれれば幸いです。


どうも、異世界に転生したらしい…。

そうらしい…。

僕はこのファーレ王国の王子…らしい…。

とても優しい母と、厳格だが包容力在る王の父。

それなりに武力もあり、周辺の国を武力と外交力で

半従属させているそんな国、その王子になったらしい。


この世界は、僕の元々いた世界でいう

ファンタジーの様な世界らしい。


魔族とか言う人類の敵がいて、

それと終わりの無い戦いを繰り返しながら、

この世界はあるらしい。


困った事に、僕はその魔族への切り札らしい。

王家の宝剣である、『神剣アーデルト』

魔族の王を唯一切れるという

その神剣が僕を主と認め、

その魔力と知識で、僕を補佐して、

魔族に対抗する戦士にしてくれるらしい。


らしい…。


どうしてこうなったのだろう?


いや、あの世界で、あの変な老人に、

この妙な辞書を持たされて、ここに飛ばされた…


だから、今、僕はここにいる…らしい…。


もう結構な日にちが経っているけれど

僕は今…、異世界に、どうも転生したらしい。


らしい…。


名前は、ここでは、セルトと言われているらしい。

おかしい。

僕の元の世界では、

石崎良平って、平凡な名前だったのに…

ここではセルト王子様、

と呼ばれているらしい…。


どうしてこうなった?


いや、あの変な老人が、

ここに変な魔方陣で飛ばしたからだ。

そう正にファンタジーの様な、

アレなソレで…。


うーん、困った…

どうすればいいんだ…。


いや、これでいいのか?


『そうではないのか?

 あの世界に、

 元々のお前は、未練でもあるのか?』


神剣アーデルトが、僕にそう語ってきた。


この神剣だけが、

僕が異世界からの転生者だと知っている。

流石は神剣と、いった所らしい。


「未練がないから、そこそこ、困ってる…」


僕は、そう呟いた。


『何で困るんだ?

 あの世界では、お前は何でも無い、

 居るのかどうかすら、分からない者だった。

 でもこの世界では、お前は必要とされている。

 お前は、あの世界に未練が無く

 この世界は、お前の存在が必要だ…

 それで何で困るんだ?

 そんなに、石崎良平という、顔も平凡

 取り柄もなく、ただ周りの顔色を伺っては

 色んな人に怒られてた、

 そんな、どうでもいい者に戻りたいのか?

 お前は今、容姿端麗で、

 私の力があるとはいえ

 魔族に対抗する、世界の切り札だ。

 今のお前は、存在する価値もあり

 誰からも愛される

 何に困る?』


神剣はそう語ってきた。


「完全すぎるのが、完全でなかった僕には

 重荷だって言うと、笑われるのかな?」


僕はそう言った。


『当然だろう?

 究極の贅沢をお前は言っている…

 だが、それでも困るなら

 ここで、あそこで出来なかった自分を

 やってみればどうだ?

 今のお前は、それができる。

 習うより慣れろだ。

 私が力を貸してやる…

 いや、お前に本当に力を貸すのは

 その辞書かもしれない…

 なにはともあれ、

 やってみればいいじゃないか。

 お前は、この世界では必要なのだから…』


言って神剣は、テーブルの上にあった

老人がくれた辞書を、指した。

僕はそれを手に取る…。


それは不思議な辞書だった…。

何故か、”あの世界”で起きた事を

記していた辞書だった。

歴史書の様な物だろうか?

歴史書にしては、知りたい事を

思っただけで、ページが開き

その知識を僕に教えてくれる。


「そうか…

 まぁ、あっちでは、

 何にも良い事なかったしな…

 なら、こっちの世界では

 僕がやれる事を、

 出来る限りやってみようか…」


僕は神剣に促されて、そう決意してみた。



そして次の日、

最初の困難が、僕の前にやって来た。


「王子よ、そろそろ、どちらかに決めなさい。

 二人の姫も、お前の返事を待っている」


父王が王座の上で、そう言った。


そして王間の前で、

二人の美しい姫が座って僕を見つめている。


「セルト王子、私を娶って下さいまし!」


挿絵(By みてみん)


そう言ってきたのは、

赤いセミロングで元気のある美少女のリーナ姫。


「あの…王子様…そのえっと

 できれば…私…を…はううう…」


挿絵(By みてみん)


言って顔を押さえて真っ赤になってる

黒髪の長髪を持っている美少女のエリン姫。


どちらも、間違いのない美姫…。

そして…

この国に一種の人質として送られてきている

政略結婚用の、二人の姫だった…。


「ワシも、トーデュ国かジーネン国

 どっちと融和して、国土を整備するか

 考えあぐねているのだ…

 どちらを選ぶかは、お前に任せる。

 お前が選んだ方の姫の国と

 共に融和する事にしている。

 なので、お前がそれを決めなさい…」


今日、それを決めろと

父王は迫って来ていた…。

弱った…ついに追い詰められた…。


はぐらかしてきたわけじゃない…


ただ、片方を選べば、もう片方は

国に返ったら、美貌で籠絡できなかった

駄目姫と国民から罵声を浴びせられる

と、二人に同じ様に聞かされていたのだった。


国運と自分の運命をかけて

その二人は、人質同然で、ここに居るらしい…。


どっちかを選べば、どっちかが泣く。

それも国レベルで…。


そんな究極の選択、どうすればいいんだ…


「い、いっその事…

 両方、僕のお嫁さんにするとか…

 そういうの…無しですかね?

 ハハハハ…」


あまりに困って、

僕はそう思わず言ってみた。


「ん? 二人ともを娶るというのか?」


「あ、いや、それは、じょうだ…」


「ふむ、王子が望むなら、

 それでもいいが?」


「は!?」


父王は自分の髭をむしって

考えながらそう言った。


「ふむ…

 軍事力あるトーデュ国

 農産資源溢れるジーネン国

 確かに、両方、併合すれば…

 むしろ、国家の基盤は盤石になるな

 互いに三国共だ…

 よかろう…

 それなら、色々な角も立つまい

 ワシが考えもしなかった妙案だ。

 流石は我が息子…

 王者の風格がある。

 よろしい、王子、2人の姫を娶れ

 それでいい」


「ええええ!?」


言った僕が言うのもなんだけど

父王の言葉に僕は驚いた。


「王子、お前が言い出した事だぞ?

 何を自分で驚いているのか?

 姫達よ…そちらはどうか?」


父王はその提案を姫に促す。


二人とも、お互いの顔を見合わせ

そして僕の言葉に、

とても悩んでいる様だった。

しかし…


「王子様が望まれるのなら、

 私達はそれで構いません…

 英雄、色を好むと申します…

 王子は、この世界に必要な英雄…

 王妃の2人や3人、どうして

 抱えれない事がありましょう?

 王子がそう望まれるなら

 私は、この身を王子に捧げます…」


リーナ姫は、顔は少し不服そうだったが

王家の尊厳を保ちながらそう言った。


「あの、えっと…

 王子様が、そう望んでくれるなら…

 私は嬉しいです…

 私を娶って下さいませ…」


エリン姫はおどおどしながら、そう言う。


「ふ、姫達も、不服はないようだな…

 いや、王子の英断、

 ワシも迂闊であった…

 そうだ、どっちらかを選ぶのではなく

 どっちらも併合して

 より大国家になれば良かったのだな。

 ハッハッハ、

 これは一本とられたぞ!」


そう父王は言って笑った。


「え?ええ!? それでいいの!?」


僕は、苦し紛れに言った事が

そのまま通ってしまった事に腰が引ける。


「王子、

 自分で言い出した事ではないですか!」


リーナ姫がふくれっ面でそう言う。


「あの、ふふか者ですが、

 よろしくお願い致します…」


エリン姫も、三つ指ついてそう言った。


「えええ!?

 こんなに簡単に、

 話、終わっちゃうの!?」


僕は、冗談のつもりで言った事が

そのまま通ってしまった事に、絶叫した。




そして…その夜…


「その、二人でなんて、困っちゃうけれど…」


「はい私も、こんな事になるなんて

 思ってなかったんで、心の準備が…」


僕は、婚姻の契りなるモノを父に命じられ…

大変な状態で自分のベッドの上に居たらしい


2人の美姫が、

下着姿で僕のベッドの上に居るという。

いや、僕だって男です。

ええ、男ですよ。

でも、ええ? いいの?

これでいいの?


僕は狼狽える。


「でもその…王子…

 こうしてくれなければ…

 私達、どっちかは、国に戻ったら

 一生、国民の笑い者だったわ…」


「はい…そうですね…リーナ姫…」


その時、二人は顔を真っ赤にしながらも

この結末に何かホッとしていたようだった。

そして、潤んだ瞳で二人は僕に寄ってくる。


「だからその…

 そういう事を思って

 こうしてくれたの

 私、嬉しかった…」


「はい、大好きです、私の王子様」


そう言った後に、二人は僕に抱きついてきた。


『ハーレムでも、人は幸せになる事もある…

 状況次第という事か…

 ならば結果オーライなのではないか?』


神剣は念話で僕にそう言ってきた。


「いや、僕の心の準備ってのが!!」


そう言って僕は叫ぶ。

そんな覚悟が足りない僕だったけど、

この結末に喜んだ姫に抱きしめられ


僕はその夜、男になり

姫達は女に、なった…らしい…。


制限文字数が最大の強敵なんで、ラストに向けて、ぶっ飛ばしていくよ!

1セクションをIdealみたいにガチで書いたら、それだけで1万文字だかんな!

どうやって、少ない文字数で話を進めるかってのが、最大の敵やな!!

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