幕間
「で? 何が目的だったの?」
「お前には関係ない」
「私に関係ないなら誰が関係あるの」
「知るか。俺のやりたいようにやっただけだ」
「怖かったよ。私だって心配するんだからね」
「俺の心配じゃなくて自分の心配か?」
「当たり前じゃん。私は自分の事しか考えない」
「なら俺だってそうする」
「もう少しで全部台無しになるところだった」
「それも俺の知った事じゃない」
「もしそうなったら本当に許さないから」
「許さないってどうするつもりだよ」
「さあ? でも私って地頭は良いからさ。なんでもできると思う」
「俺がいないと何もできない奴が今更何言ってんだ」
「今後は勝手な行動は止めてね」
「ふざけんなよ。何の権限があってお前にそんなこと言われなきゃならないんだ」
「なんのって、私が今こうなってるのは貴方のせいだから」
「勘違いすんな。全部自業自得だろうが」
「それも正しい。私のせいだし、私は何も悪くない」
「少なくとも俺は何も関係ないな」
「九十五パーセントはあいつのせい。四パーセントは私。残りの一が貴方かな」
「切り捨てていい数字だ」
「ともかく。ちゃんとやってよね。あんな勝手な事はもうしないで」
「『あいつが懇願してきた事を聞き入れる』。その約束さえ守ればいいんだろ」
「だからって計画を全部台無しにされたら元も子もないでしょ」
「そのくらいで台無しになるくらいなら最初から計画すんな」
「私はこの為だけに生きてるの。それを貴方の勝手な行動で邪魔させるわけにはいかない。残りの一パーセント、切り捨てずにちゃんと責任取って」
「……俺の知った事か」